★空と風と星と詩/尹東柱  





                 ―序詞―

                死ぬ日まで空を仰ぎ
                一点の恥辱なきことを、
                葉あいにそよぐ風にも
                わたしは心痛んだ。
                星をうたう心で
                生きとし生けるものをいとおしまねば
                そしてわたしに与えられた道を
                歩みゆかねば。

                今宵も星が風にふきさらされる。

                尹東柱(ユン・ドンジュ)
                「空と風と星と詩」伊吹郷訳より引用


                ―新しい道―

                川を渡って森へ
                峠を越えて村に              
                昨日もゆき 今日もゆく
                わたしの道 新しい道           
                たんぽぽが咲き かささぎが翔び
                娘が通り 風がそよぎ                

                わたしの道は つねに新しい道
                今日も 明日も              
                川を渡って森へ
                峠を越えて村に              


                尹東柱「空と風と星と詩」伊吹郷・訳


                ―なにをたべてくらす―

                うみべのひと
                さかなをたべてくらし

                やまざとのひと
                じゃがいもをたべてくらし

                星のくにのひと なにをたべてくらす

                (伊吹郷訳)
                「はじめてであう世界の名詩」より引用





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