GUINの匣

GUINの匣

蒼の空想



光が浸みた地面に咲くのは 青い花

深く澄んだ青 小さい小さい青

花が開く度 私は透けてゆき

手をかざしても向こうには 一面の蒼

大気と混じり合い 花々を巡る

柔らかな香りにくすぐられ 花々を巡る

やがて夜露を重そうに花は 小首を傾げはじめる

露を跳ねて 弾けて消える

一つまた一つ花は 弾ける

花が弾ける度私は 私になる

残された月 心には蒼の記憶

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: