GUINの匣

GUINの匣

たびら雪降る夕暮れ



竹林やすすきの穂が 重い雪に小首を傾げる
雪化粧の冬木立ちは 重なり合い綾を成す
山陰は薄紫にけむり 家並は白く浮かぶ

雪雲を残したままの空 夕日が顔をのぞかせる
逆光の眩い光に 雪は青味を強くする
街に弧を描く電線が 夕日色に輝き駆け巡る

刻み込むように 美しい

路肩に停まった車のボンネットに 小さな小さな雪だるま一つ
神戸ではおそらく 今冬最後の置き土産

春はもう近い


(2004/03/7の日記より)

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: