アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

1999年8月千代田線にて


表参道では、かなりの人が降り、時間帯もラッシュ時とずれているので、地下鉄に乗り込むとかなり空いています。それでも座る座席は無く、私はつり革に掴まって文庫本を読み始めました。ふと窓を見ると、少し離れた所にサラリーマン風の男性が同じようにつり革に掴まって立ってました。その人も私と同じようなポーズをとってました。「ああ、あの人も本読んでいるんだな~」と思っていたのですが、
窓に映るその男性の手元には、本などありません。ただ、じ~っと自分の手を見ているのです。それもずいぶん長い間・・・。霞ヶ関で降りるまでその男性は、ただひたすら自分の手を微動だにせず、見入っていたのでした。ちょっと怖かったです。

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