アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

私の親への結婚の意志表示


予め電話で「彼が、話がある。」と私は、親に告げておいた。
お盆過ぎの猛暑の中、彼はスーツ、私はよそゆきのワンピースとかしこまったスタイルで実家に向かった。
 家に着いた。両親はにこやかに迎えてくれた。
さあ!いよいよだ!どきどき・・・私も緊張するが、彼はもっと緊張している。
が、間が悪かった・・・・・・。
 その日は甲子園高校野球大会の決勝の日だったのだ!
父は、大の高校野球ファン・・・・。TVはもちろん決勝戦!
かしこまった格好のまま2人ならんで座り麦茶を飲みながら、父といっしょにTVに見入ってしまった・・・。
閉会式が終わり、TVも消した。
さあ、今度こそ!と思っていたら・・・。
両親揃って家庭菜園へ出かけてしまった。
2人で家に残された・・・。
さあ、帰宅したら今度こそ!
しかし、汗を流すために両親は、風呂に入ってしまった。
スーツ姿、ワンピース姿のままの私たち・・・。
両親が風呂から出たら、さあ、今度こそ!
「いつまで、そんな暑苦しいカッコしてんの?あんたたちも風呂入りなさい。」
と母。

結局、両親に2人の結婚の意志を告げる事ができたのは、夕餉の席。私たち2人ともパジャマという、とても真剣な話に似つかわしくない姿になっていた。

両親は、快諾してくれた。離婚後あれこれと心配させてしまっていたのでほっとしたみたいだった。

その夜、実家に2人で一泊したのだが、同じ部屋に布団が2組用意されていた。


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