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第二五巻　癩王のテラス/LONG AFTER LOVE

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運命と宿命を取り違え、マイナス思考でいると運を悪くしたり、
実際に命を縮めてしまうことになるようです。

江「綾戸さんは『その辺りで死ぬのが子供のためにも一番いい終わり方なのかもしれない』って
いうことまで考えるんですって」
美「マイナス思考なのね。逆ですよ。『 受け難き人身を得て 』といって、
人間として生まれてくるのは、もう手続きから何から、大変なことでね。ものすごく掟があって、
いっぱい条件を満たさないとなかなか人間の形に生まれてこられないんですよ 。
簡単に『生まれ変わればいいや』って言うけれども、冗談じゃない。
『そういうわけにいかないんだよ』

だから、せっかく人間に生まれついて、『 受け難き人身を得て
日蓮さんが言っているんだけれども、本当にそのとおりなのよ。
せっかく生まれてきたんだから、いろんな艱難辛苦をやって、それは卒業して、
今度は愉しんで、息子さんやお母さまとの親子の愉しみ。

とにかく働いて『食べさせなきゃ』と惨めな思いをしたという
悲壮な物語 で生きるんじゃなくて、
親子三人で、アットホームな生活を愉しみましょう 。それでいいわけですよ、自然体でね。

それと同じように、音楽の方も
『 ああ愉しい、歌ってなんて愉しいのかしら 』という風にゆけば、
聴いているお客さんも一緒に愉しんでくださるんですもの」

江「綾戸さんの人生のテーマは、一言で
中庸（ちゅうよう　極端に偏らず、常に変わらないこと）』。もう、極端だから」
綾「その通りです。『なんやねん、このおっさんは！☆』本当に素晴らしい言葉をいただいて」
国「前回のスペシャルよりも、もっと素晴らしい、深い話になった気がして。
肩の荷が下りた感じがしますか？」
綾「だって、ずーっと、十年前にこの言葉を聞いてから、

国「でも、自分の中では答えをしっかりと持つことができた･･･」
綾「はい、もう任しておいてください☆」

美「綾戸さんだけではなくて、世の中の人、視聴者の皆さまでも勘違いしていることが多いのは、
『 運命と宿命 』をごちゃ混ぜにしているのよ。
宿命というのは、青写真。この世に生まれる前に、あの世で
『何年にどういうところで生まれて、どういう人生勉強をするか、
苦しんで、別れて、悲しんで、いくつで死ぬ』ということは、だいたい青写真で決まる。
それが宿命と言うんですよ。

ところが、建物を建てるときには、まず設計図・青写真を描くけれども、
設計変更がきくんですよ。『あ、ここが不便、じゃあ、こうしましょう』
変えられる部分が、運命と言うんですよ。運の力、運の命ね。

それはどうやって発生するかというと、 心がけ次第 なの。
『お前さんは五十で死ぬんだよ、宿命だよ』と言われて五十で死ぬと思い続けている。
ところが、その人の行ないが良くて、人助けをして、
いろんなことの問題を解決して自分の人格が向上してゆく。
そうすると必要だから七十、八十に伸ばすこと、設計変更ができるの。
それが 運命の力 なんですよ。

運の力は、自分で開拓してゆくことができる。
自分の心がけ、人格が変われば、設計変更が許される。
だから、宿命と運命は違いますよ、宿命に振り回されて
『あの時にこう言われた』『四柱推命で、占いでこう言われた』
そればかりにしがみ付いて、強迫観念で、本当にその通りになってしまった･･･
馬鹿馬鹿しいんですよ」
綾「改装します☆」
江「きっと綾戸さんは、そのときのステージにふさわしいお名前が授かりますよ」
綾「まあ･･･。ふさわしい名前で、またお会いしましょう☆」

江「綾戸さんは、本当に多くの方を歌で救ったと思いますよ。
なぜかと言うと、そうやって亡くなっていった人たちの顔が後ろにいっぱい見えるんです。
コンサートに最期に行ったという方々がいらっしゃるということですね。
その方々が応援していらっしゃる･･･」
綾「その手紙を貰ったことがあります。お葬式に
『 テネシー（Tennessee Waltz）』を使ったという人、私の曲を･･･。何通も貰いました 」
美「ここにいる歌い手は、みんなそうなのよ。江原さんも含めて･･･」
中「やっぱりそういうお手紙をいただきますものね。生きているから、
いまできることをやらないと。生きている、感謝ですよ、本当に」

美「それは我々だけじゃなくて。
我々は、歌でお役目をいただいてそうさせて貰っているんだけれども、
世の中の人で役目を授かっていない人は誰もいないんですよ。
とにかくホームレスと言われている人たちも、誰にでも、生きている意味、役目があるんですよ。
お花だって、野の花でさえも、人をなぐさめたり、励ましたり、虫たちを養ったり、
いろんなお役目があるんですよ。

『どうせあたしなんか生きてたってしょうがない』『どうせ俺なんかゴミだから』
自分に価値を見出せない人もいるけれど、上から見れば
『お前さんにも役目があるんだよ、使命があるんだよ、
生きなければいけない義務があるんだよ』

だから『どうせという人』は、世の中には誰もいないんですよ。
皆さんが必要がられているの。それに気がつくか、気がつかないかなの。
自分でブレーキを引いて、『どうせ自分は』と自分を捨てるのはお止しなさい、
お役目不履行で、ますます運が悪くなりますよ、罰が当たりますよ、ということなの」

国「いま、大事なことを聞いたように思いますね」
綾「このことは、初めて言ったんです。ずーっと思っていたけれど、言ったことはない･･･」
国「去年はそんなことを一切、言っていませんでしたものね」
綾「心にはあったけれど、そんなことを言ったら･･･と思ってた。
国分さん、あんた顔つき変わるはずでっせ☆」
国「変わりましたか☆」
Ｙ「本当にずるいわ☆でも、今日が最終回ということで･･･☆」
国「まだまだやりますよ、もっと キレイ になる☆」

【美輪さんからの新年の言葉】
☆　野に咲く花も役目があります。この世に必要でない人はいません。
それに気付くかどうか、それが大事なのです。

【江原さんからの新年の言葉】
☆　災いが気付かせてくれる真実があります。災いが深める人の絆があります。
災い転じて福となす。

読んでいただいてありがとうございました。

先週放送された新春スペシャル未公開映像分と
「いじめ・ひきこもり・子育て」についての続きは明日からアップします。

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