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2016年04月12日
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カテゴリ: 少女マンガ



ドラマ化もされている話題だったようですね。
初めて読みました。
芦原妃名子さんの作品は『Piece』以来。


【あらすじ】
植草杏、12歳。両親の離婚を機に母親の実家・島根に越してきた。
田舎独特の雰囲気をなれなれしくプライバシーが無いと感じた杏。
だが、近所に住む大悟と知り合い、徐々に自分の居場所を見つけていき…?

【感想】★★★★☆(星4つ)

少女マンガとしては重いストーリーで、キュンとか欲しい人にはオススメできません。
ちなみに私、終盤で号泣しながら読んでしまいました。
夜中に読むとこうなりますので注意です(笑

冒頭から両親の離婚、母親の自殺とヘビーな内容で物語は進みます。
しかし杏は「ずっとそばにいてやる」と言ってくれた大悟に救われ、
彼に恋心を抱きながら成長していきます。

思春期の難しい年頃も大悟と一緒に乗り越え、
やがて父親が登場し、高校3年間だけでも一緒に暮らしたいという願いを受け入れ、
杏は東京に戻ることを決意します。
必ず島根に戻ってくることを大悟と約束して。

そして高校生活が始まり、遠距離恋愛のお話になるかと思いきや、

このあたりから物語がどーんと重くなっていきます。
大悟との幸せな遠距離恋愛や、当て馬・藤くんのつらい片思いを描くのだと思っていたので、
杏が幸せになればなるほど、闇に飲み込まれそうになっていく不安定さに
読み手の心理も落ち着かないものになっていくという裏切りにあいます。

いつもは気が強くて明るい杏ですが、

どうしても幸せをつかめない。

砂時計が、現在・過去・未来という時間の流れを意識させるように
物語のキーワードとなっているのも面白いです。
島根の仁摩サンドミュージアムに行ってみたいなぁと思いましたね。
アナログな砂時計、私も欲しいなと思ってしまった。

杏は14年間、トラウマから抜け出せず、
自分を責め続け、自らを幸せにすることができずに過ごします。
そしてついに母と同じように、自分を傷つけることで人生を終わらせようとしてしまいます。

しかしこの行動で、杏は負のループから抜け出すことができたのです。
そして長い時間、向き合えなかった、自身のもっとも愛しい人、
想いを残してきた人と結ばれます。

最後は幸せな結末でよかった。



ちなみに過去の何かが自分の現在に影響を与えている場合、
大きな出来事がなければ乗り越えることができないのかもしれません。
杏にとっては自傷だったのでしょうか。
……といってしまうと、自傷によって救われることがあると結びついてしまうから、
やっぱりこういう問題を扱うのって難しいな……。

あぁ、違うか。自傷はひとつの通過点であって、
杏の絶対的ヒーローである大悟が、
杏に「幸せにしてよ」と告げたことが救いになったんでしょうね。


この作品に出てくる子たちって、初恋にこだわっていたので、
なんとなく自分の初恋ってどんなだったのかと思い返してしまうのですが、
あんまりよく覚えていないなぁとガッカリしました。
自分が本当に想いを寄せて、想いを残してしまうと、
初恋って引きずるものなのかもしれませんね。
というか、成長していくと忘れてしまうものなんでしょうね。
初恋が忘れられないほどインパクトが強いと違うのかもな。
羨ましいような、そうじゃないような……。


【蛇足】
ちなみに私は大悟みたいな男の子がタイプです。
本当にこういう人がいたらよかったのに。
うちの旦那は、性格が佐倉みたいなタイプなので笑
だから杏ちゃん、大悟と結婚して大正解ですよ! と言いたい。



ちなみに8巻で物語は完結。
9・10巻は番外編です。
特に9巻の杏の母親の高校時代を描いたものを読むと、
母親の自殺や、祖母の行動が理解できるようになると思います。

芦原妃名子さんの作品は人の内面を考えさせられますね。
読むと疲れるので、精神状態がよいときをオススメします。


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最終更新日  2016年04月18日 14時21分17秒
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