ぎぶみ~でりしゃすちょこれ~と

ぎぶみ~でりしゃすちょこれ~と

ユメクイノヒメ(読みきり)


それがどういう意味なのか、どういうものなのか誰も知らない
私も知らない
分かっていることは只一つ。
私は他人のユメを喰らうことで生を得ることができるということだけ

私は汚れている。
幾つもの男に既に汚されている。
私の体の見返りに
私はそれらのユメを喰らった
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も
何度も














ふと思った
















私はいつからユメクイノヒメになったのだろう?

今日から?


昨日から?


一昨日から?



去年から?












なぜ急にそんなことを思うのだろう?
気が付いたら、私は地面に横たわっていた。

















このまま死ぬのか?






それもいいかもしれない(嫌だ)



そっちのほうが楽かもしれない(駄目だ)











私に生きる目的なんて無い(そんなことはない)








・ ・・・・




さっきから耳元でざわついているのは何だろう?





(たった、一つだけ目的があった)



一つだけ?




なんだろうか?


(・・・れ・・・)


私は前に自分を死神と名乗る子どもと会った
そのときに聞いた(聞かされたというべきか)話があった。
「この世界のどこかには、ユメカタリビトと呼ばれる人がいるらしい。そいつを見つけろ」
死神はそれだけ言って私の前から消えた。
私はその言葉に従った。
そして、歩き続けた。
何日も
(・・・ヴァレ・・・)
何日も
何日も
何日も
何日も
何日も
(・・・レン・・)
何日も
何日も
何日も
何日も
何日も
何日も











そして今・・・・・
私は・


「ヴァレン?こんなところで寝てると風邪引くヨ?」
目の前に彼がいた。
「ナナシさん・・・・あれ?わたし・・・」
「帰りが遅いから心配して探してみたら木の下でお昼寝だもんナ~。心配して損した。」
「ご、ごめんなさい。ついウトウトしてしまって・・・・」
「ま、ヴァレンの可愛い寝顔が見れたからいいけどねぇ~」
彼はそういって、私の寝顔が写った写真をピラピラと揺らしている。
「ちょ、ちょっとナナシさん!返してくださいよ~。」
私は赤面しながら言った。
「い~や、これは部屋に飾るからダメだヨ~♪」
彼はケラケラと笑って、走っていった。
「ナナシさん!いい加減怒りますよ!」
私は彼の後姿を追いかけていった。










私はユメクイノヒメ
今はユメカタリビトの隣にいます。

END




あとがき

勢いで書いた読みきりです。
反省はしているが後悔はしていない・・・・
今回の作品は774団のヴァレン・タインの過去を書いてみました。
空欄が多いのは雰囲気を出すためなんですが・・・・
やっぱり、やめた方がいいかなと思いました。(何

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