ハワイの雑貨やグルメを紹介

ロコ気取りな日本人

雑感
アキ
ロコ気取りな日本人
はじめてハワイに行った1988年。
その頃の日本はバブルは弾けていたとはいえ、
お祭りムードと消費ムードはまだ衰えを知らず、
とても浮き足立った社会だった気がします。
そしてそのムードをそのままそっくりハワイに持って行くと、
自然と解放感の中では奇妙に浮いて見えたものでした。
老若男女問わず「世間知らずで垢抜けない小金持ち」という感じ。
お決まりのヴィトンやシャネルを下げてワイキキを歩く人達。
同朋ながらそんなお仲間を恥じる人も多かったはず。


ハワイの達人たちはそんな日本人を見かねて、
”カッコイイHAWAIIの過し方”
この手の指南本が書店に並ぶようになりました。
「ツウは浜辺でゴザを敷かない。バスタオルを敷くべし」
「ロコが好きなお店はここだ」等など、
ひとつひとつが共感して納得する事柄ばかり。
夢中になって読み漁りました。


そんなある時、ふと冷静になる自分がいたのです。
「郷に入れば郷に従え」の精神は大事だし、
自国と異なる文化を知ることが旅の楽しみでもあります。
ただ、自分が日本人であることを全面否定するような、
日本人はカッコ悪いと思うような感じ方はやっぱり問題です。
実際、日本人はマナーは悪いしスマートさも欠けています。
他国の人の見習べきところは大いに見習うとして、
本来持っている日本人の美徳や繊細さは誇りに思うべきですよね。


そんな忘れかけていた愛国心のようなものを
あらためて考えさせてくれたのは、
皮肉にもハワイという他国でした。
今の日本人が忘れかけている自然や土地に感謝する心、
お金や物に振り回されない毅然とした精神、
そんな当たり前のことをハワイに教えてもらったような気がします。
形からハワイを真似るのではなく、
その心を見習う、共感する、そんな部分ならどんどん真似したい。


今は開き直って日本人旅行者を堪能しています。
ハワイにたくさんの楽しみを与えてたもらった分、
サービスや街に対してたくさんお金を支払う。
日本人しか行かないようなお店だって、
旅行者用の料金システムだって文句を言わず支払います。
それによって愛するハワイの自然が維持されるのなら、
それこそが私にとっての正しいハワイ道。






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