美樹は、19歳という年齢にしては大人っぽい。
濃い目の化粧に真っ赤な口紅、淡い黄色のブラウスにブーツカットのジーンズと
黒のブーツがよく似合う。
「香奈は、3歳年上の先輩だけど美容院でも仲がよくて姉妹のような付き合いなの、
岡山から京都へ逃げてきた時、心配で付いて来た!
今度、ハワイへ行くことも香奈の叔母さんにお願いしたの!日本に居たくなかった。
施設育ちで本当の両親の顔も知らないし、それに中学1年の時、施設からもらわれて
いった家のお父さんに工場の夜勤明けの昼間、変なことされたの!
泣きながら養母に相談したら、ウチの人は犬畜生だ鬼だと怒って自分の経営する
美容院の二階で私と暮らし始めた。でも、中学3年のとき、養母は寂しかったのか
アノ男が再三詫びて迎えに来ると又、家へ戻り暮らし始めた。
その時、私は家を飛び出していた。施設に戻り、中学を卒業してから先生の紹介で
岡山市内の美容院の見習いとして働き始めたの!天涯孤独よ私___
香奈とは、美容院で一緒、何でも話せるし信頼できるオネーサン!夢があるの香奈と私!
2人で話したのよ、ハワイで一生懸命働いて頑張って美容院のお店を持つんだ!
青田さんに伝えて、香奈が青田さんは良いお兄さんのような人。お願いだからこのまま
そっとしてください香奈の為に!ハワイから手紙出すと言ってた。
マモルさん、両親いるんでしょう?
「ウン、健在!父は、酒飲みで乱暴者、母は働き者で苦労人だけれど美樹ちゃんの境遇
に比べれば幸せだよ。
今、働きながら大学目指している。でも、これからは世界でビジネスをやるのが夢なら
イギリスかアメリカへ留学したい。今、英語と少林寺拳法習っているんだけれど、
英語の先生のコールマン女史がアメリカのテクニカルカレッジの留学特待生の制度が
あるので募集したらとアドバイスをいただいたので調べている。
募集する予定なんだが、試験がある随分むずかしいらしい!
美樹ちゃんは、すでに夢の切符は手に入れたね!運なんて何処に転がっているのか
解らないね(笑う) 君を追いかけてハワイへいこうか(大笑い)」
美樹はふと僕の頭を見ながら「髪の毛伸びているし、ヘアースタイルも格好良くない!
私、明日カットしてあげる、任せて、これでも腕のよい美容師だから!
これから、未成年同士で飲みに行こうか、もっと話したいわマモルと、」
祇園ホテルのロビーの時計は10時を過ぎていた。______
次回は~第九編 香奈ちゃん、美樹ハワイへ旅立つ
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