いろんな毎日

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計画分娩(後編)




くま(ミニ) 計画分娩(今度は本当・後編) くま(ミニ)




ドカンと来た痛みは気がつくと3分間隔になっていて、

ナースコールをしたら助産婦さんが付いてくれました。

破水・陣痛開始から3時間後、ほぼ全開ということもあって

「いきみたーい」と言ってみたら予想に反してすんなりOKが出て分娩室に移動しました。


私の頭の中では3回か5回もいきめば生まれるものだと思っていましたが

全然生まれません。赤ちゃんがまだまだ下がっていないというのです。

そこから3時間、陣痛の波を「さぁーこい!」と待ち望むくらいになっていました。

それでもなかなか生まれず、すっかり疲れてしまった私は助産婦さんに吸引を頼んでしまいました。

それから先生もやってきて、吸引の準備がされました。

後で聞いたのですが、陣痛が弱くなっていたのでどちらにしても吸引していたそうです。


そうして入院から12時間半後、お腹が痛くなってから6時間半後に無事生まれました。

生まれる瞬間はなんだかあっという間でした。


そうそう、旦那さんも陣痛が始まっても初産なら12時間くらいはかかると思っていたので

呼ばれて分娩室に来てみたら、私がいきんで佳境に入っていたので焦ったそうです。

私はなぜだか旦那さんと目を合わせることどころか、彼の姿を見ることも

励ましてくれている声を聞くこともできず、ただウチワで風を送ってもらっていただけでした。

自分の最高に弱いところを見せたくない、そんな気持ちだったのかもしれません。


生まれた子供の姿を見て私はすぐに振り返り、旦那さんとようやく目を合わせることができました。

「のんたーん!」と、お腹の中にいる時から呼んでいた愛称で呼ぶと

生まれたての小さな目は閉じたまま、でも首を動かして私を探しているようでした。

私達の子供にやっとやっと会えました。


旦那さんの感想は、

「思っていた立会い出産とは違ったけど、あの場に居れて良かった」

だそうです。





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