After the evening glow ~夕焼けの後に~

After the evening glow ~夕焼けの後に~

第二話 ~決心~



「外・・・世界・・・」

・・・彼の中を熱い何かが駆け抜けた。こんな気持ちは今まで感じた事が無い

すると彼はその気持ちを忘れないように本能がままに隣りのアーネストの部屋へ向かおうとした

しかし扉の前には見張りがいる

「うざ・・・・」

・・・汚い言葉を覚えてしまった

本心が感じた思いを声にする事で彼は新しい言葉を覚える事ができるようだ。

そう言ってるうちに見張りの交代の時間がきたみたいだ、看守が交代要員を呼びにいった

   今しかない!

彼はドアをあけてとなりの部屋へと向かった。しかし鍵が掛かってる

どこでそんな技術を身につけたのだろうか、いきなりピッキングを始めた

コツコツ・・・

遠くから足音が聞こえてきた。しだいにその音は大きくなっていく

・・・鍵が開いた。急いで部屋に入り、アーネストを起こした

「・・・う~・・・。・・・あれ?アナタは!?」

少し大きな声をだしてしまった。するともう一つ声が聞こえた

「何だ!?」看守の声。同時に足音は彼女の部屋に近づいてきた

「ヤバイ・・・」「早く隠れて・・・」

急いで彼はベッドの影に隠れた。扉から見れば死角になる

ガチャ!!

数秒間沈黙の空気が流れる・・・

「・・・気のせいか?」

バタン!カチャカチャ  鍵のかかる音がした

「・・・危なかった・・・。いきなりどうしたの?」彼女は問う

「外・・・世界・・・見たい・・・!!」
                     第二話~完~
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