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2005.08.11
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カテゴリ: 鬼・・・
むかしむかし、ワシントンという正直者がいました。

正直者のワシントンは父親に本当の事を話して、謝りました。
すると、父親は怒るどころか、

「嘘をつかず素直に謝るとは。お前は偉いな。」

と、褒めてくれました。             めでたし、めでたし


むかしむかし、ハート探偵という正直者がいました。
ある日、ハート探偵は鬼瓦が大切にしていた湯飲みを割ってしまいました。
周りを見ると、誰もいません。

鬼瓦に本当の事を話して、謝りました。
するとどうでしょう、鬼瓦の顔がみるみる赤くなり、赤鬼に変身してしまいました。

鬼「嘘をつかず、素直に謝った事は褒めてやろう。だが・・・分かるな?」

一体、何が分かるというのでしょう?ハート探偵は一生懸命考えました。
すると、左の頬に鋭い痛みが。赤鬼にビンタをされたのです。

「ぶったね!?親父にもぶたれたことないのに!」

伝統的なギャグを思いつきましたが、賢明なハート探偵は言うのをやめておきました。
きっと、この赤鬼の事。そんなギャグを言おうものなら、

「おー、そうか。じゃあお前の親父の分まで殴ってやる。」

狂喜乱舞でタコ殴りに決まっています。
仕方ないので「弁償する」と言うと、赤鬼がニヤリと笑いました。



ああ、なんということでしょう。
赤鬼はハート探偵に「死のドライブをしろ」と言っています。
このままでは、

「深夜の明神道路でカーブ曲がりきれず大事故。謎の言葉「湯飲み」・・・」

という見出しで明日の朝刊に載ってしまいます。

でもそれを言ったところで、

「京都の100円ショップで買ったんだよ。」

と言われるだけです。
半泣きになっていると、そこへ赤鬼よりも偉い上司が通りかかりました。勇者の登場です。

勇「どうした?」

鬼「こいつが俺の湯飲み割ったんで、近くの100円ショップまで買いに行かせようとしてたんです。」

姉さん、事件です。この赤鬼さっきと言ってる事が違います。

勇「そうなのか?ハート探偵。」

赤鬼の方を見ると、一切ハート探偵と目を合わせようとしません。
そのかわり、赤鬼に邪悪なオーラが集まっていきます。
本当の事を話せば、赤鬼は魔王へとクラスチェンジしてしまうでしょう。

私「・・・そうです。」

勇「そういうことは仕事が終わってからやれよ。」

そう言い残して勇者は去ってしまいました。

鬼「運のいい奴だな。京都行きは勘弁してやる。そのかわり明日朝一で持ってこいよ。」

赤鬼も行ってしまいました。
とにもかくにも、ハート探偵は地獄の京都旅行を免れたのでした。
                                めでたし、めでたし


ハート探偵社





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Last updated  2005.08.11 10:28:05
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