探偵の夜明け

探偵の夜明け

PR

Calendar

Archives

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07

Keyword Search

▼キーワード検索

2005.09.04
XML
カテゴリ: 戯言


現場の帰り、海岸沿いの道を軽快にドライブしていると、一際目を引く看板が。

「特選 ウニ丼」

当然の様にハンドルを切り、駐車場に停めると、助手席の部下が驚いたように聞いてくる。

部「どうしたんですか?」

私「ウニが俺を呼んでいる。」

店内へ入って席につくと、またもや部下が聞いてくる。

部「あの、これ奢ってもらえるんですか?」

私「当たり前だろ。任せとけ。」



「ウニ丼 3000円」

落ち着け、俺。動揺を悟られてはならない。
注文を取りに店員が来る。

店「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」

私「えー・・・ウニ丼を・・・2つ?」

店「かしこまりました。」

ああ、店員が行ってしまう。
私の運命を握っているとも知らないで・・・。

注文を待ってる間、部下が「ウニは好物だ」とかなんとか言ってたが、そんなものは右から左だ。
そう、私は海を見るのに夢中なのだ。
断じて、奢りにした事を後悔してるわけではない。



店員が、ウニ丼2つをテーブルの上に置いていく。
味?うまかったんじゃないの?部下が「うまい、うまい」って言いながら食べてたから。
ええ、私は憶えていませんよ。それどころじゃなかったからね。
むしろ、量が多くて気持ち悪くなったからね。

さあ、待ちに待ったお会計。



知ってるよ、言われなくても。
諭吉兄さんに別れを告げて店をあとにする。

部「ごちそうさまでした。うまかったですねー。」

部下が嬉しそうな顔で言う。
なぜだろう?その顔が悪魔に見える。

私「そうだなぁ、うまかったなぁ。」

私の目の焦点が合ってないことには気付いていない。

部「でも奢りでよかったんですか?高かったですけど。」

私「奢るのも上司の仕事の一つなんだよ。」

あ、俺カッコいい。今の俺は海よりも光り輝いている。

それにしても6300円か・・・。
見栄を張るには少し高くついたかもしれない。
給料日前だってのに。
いや、いいんだよ。いいんだけどさ・・・。
諭吉ー!カムバーック!

ハート探偵社






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.09.05 09:32:02 コメント(10) | コメントを書く
[戯言] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: