☆ Sanctuary ☆  Smile for you

短編ミステリー第3話



      ☆’.・*.・:★’.・* 隠された慰霊塔の秘密 第3話 ☆’.・*.・:★


(2003.07.07 ~ 07.29制作)
母が、最後に恵理に残してくれた言葉、それが意味するものは。。
その一言が、恵理の人生に思いもよらない出来事に遭遇させる。。
そして、その出来事と慰霊塔にまつわる秘密とは?
時空を超えた短編ミステリー。。。

☆ ある晩の夢 ☆

== 星型のペンダント ==

ここは、クレアが幼い頃から両親と共に過ごしてきた邸宅。

父親は、半年前に反乱軍として、捕らえられ連れて行かれた。
母親は、狙撃兵の的にされ、今はもういない。
この邸宅も、近いうち、なくなるかもしれない。
クレアは、2階の窓から、カーテン越しに外のさびれた街を
眺めながら、そんな風に考えていた。

生まれ育った町に、別れ告げるかのような気持ちだった。
母が、クレアが10才の誕生日に買ってくれた、
銀色の星型のペンダント・・・
それは、ちょうどクレアの手のひらにすっぽりと、
収まるくらの大きさのペンダントだった。
クレアは、いつもそれを、首からかけていた。

手のひらに乗せたペンダントを裏返して見る。
そこには「CREA」という文字が刻まれていた。
クレアは、思わずペンダントを、ギュッと握り締め、
瞳を閉じた。
クレアの頬に涙がつたった・・・

クレアは、意を決したようにして、目を開けると、
自分の部屋にいき、机の前に座った。
机には、両親と一緒に撮った写真が盾に入って大事に飾られていた。
その写真の入った盾の横には、小さな宝石箱が置いてあった。
クレアは、その宝石箱と一本のろうそくをもって、
一階の部屋へと降りていった。

一階の床には、地下へと下りる狭いドアがあった。
そのドアは、家族以外の誰にもわからないように、
カムフラージュされていたのだった。

クレアは、そのドアをあけると、地下通路の階段を下へと、
降りていった。地下室といっても、きちっとした部屋が
あるわけではなく、四方を壁でかこったような、簡単な
作りの部屋になっている。床もなく土のままになっている。

クレアは、部屋に入ると、持っていたろうそくに火をつけた。
部屋の中が、ろうそくの明かりで、ぼんやりと浮かび上がる。
クレアは、くるっと見渡すと、その部屋の片隅へいき、
そこに、しゃがんだ。

首にかけていた、銀色の星型のペンダントをはずし、
手のひらに乗せ、過去の思い出を回想するかのように、
ペンダントを見つめた。

そのとき、ペンダントが金色に明るくふわっと輝いた。
クレアは、それを不思議そうに、見つめた。
その光は、まるでペンダントが意思を持っているかの
ような輝きに思えた。
その輝きを、クレアはしばらく、見つめていたが、
やがて、輝きは消えていった。

クレアは、宝石箱の蓋を開けると、
ペンダントをその中に入れた。
ペンダントに、別れを告げるかのように・・・
宝石箱の蓋を閉じると、少し窪んだ土の中に埋めた。

翌日、朝早くから、邸宅を騒々しく叩く音がする。
クレアは、前の日から、眠っていなかった。
この街の武力行使も尽き果て、侵略されるのは、
もう時間の問題だと、クレアにはわかっていたのだった。

侵略軍の兵士が、邸宅に入りこんできた。
クレアの部屋にも、すぐに入りこんでくるだろう。
クレアは、捕虜として連れて行かれる覚悟はできていた。

ほどなくして、クレアのいる部屋のドアが、
荒荒しく開かれた。

「やめて!、その子をどうするつもりなの?」
「連れて行かないで!」
恵理は、夢の中で叫んだ。

そのとき、恵理は夢から目が覚めた。
「(ノ_-;)ハア・・不思議な夢だったわ」
「なんて、リアルな夢だったのかしら」
ベッドから起きあがると、しばし呆然としていた。「U。・ェ・。Uノワン!」
飼っている雌の豆柴のクルミが1階の
リビングで吠えた。

恵理は、クルミの泣き声に、我にかえって、
枕元に置いてある時計に、ふと目を向ける。
「(・。・ ) あ! いけない!」
「もう、こんな時間だわ、仕度しなくちゃ!」

恵理は、会社に行く仕度を始めた。
恵理は、都内のOA関連の商社に勤めるOLだ。
年は、33歳、実家から通勤している。

隠された慰霊塔の秘密 第3話


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