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2006年11月27日
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 3年前に亡くなられた鈴木明氏の著書『リリー・マル
 レーンを聴いたことがありますか』。

 『…もう1人の放送局の友人はふしぎな話をきかせて
 くれた。彼が仕事を兼ねてフィジー島に行った時のこ
 とだが、その島めぐりの小さな遊覧船の中で、たしか
 にその歌を聴いたというのである。
 その船は定員二十名ぐらいの小さな船で、彼以外は
 全部「外人」だったそうだが、皆がそろそろ退屈しか

 いたのが、このメロディだったのである。
  この時奇妙なことが起きた。傍にいたオーストラリ
 ア人が、この口笛に合わせて英語でこの歌を歌いはじ
 めたのである。すると、そこに徐々に集まってきた各
 国の観光客たちはある者はドイツ語で、またある者は
 明らかにスペイン語で、この同じ歌を歌いはじめた。
 どういうわけか、これほど「有名らしい」と思われる
 曲の名を、音楽好きの彼は、知らなかった。
 それは、美しいともふしぎとも思える、ある異様な光
 景であった。世界の政治や激動から全く隔絶したと思
 われる南海の島で、同じメロディを、それぞれの国語

 リー・マルレーン」のリフレーンだけは、同じ歌詞で
 あった。
 それはあたかも、国も習慣も考えもそれぞれ違う人た
 ちが、「リリー・マルレーン」というただの一言で、それぞれが結び合おうと必死に叫び合って
 いるようでもあった。…』


 ー・マルレーン』。

 第二次世界大戦中、アメリカ、ドイツ、敵味方の別なく、戦場の兵士の口から口へと歌い継がれ
 ていった曲である。


 1968年8月発売されたビートルズの『ヘイ・ジュード』。
 ポール・マッカートニーの作。
 ポールが、ジョン・レノンと妻が離婚した時、落ちこんでいたレノンの息子ジュリアンのために
 作った曲である。
 「ジュード、そんなにくよくよするなよ。悲しい歌でも 気分ひとつで明るくなるものだよ」

 同じ8月、ソビエト軍がチェコに侵攻した。
 いわゆる「プラハの春」に対する弾圧の始まりである。
 「強く生きて」というメッセージを込めて作られた『ヘイ・ジュード』。
 チェコの若い女性歌手マルタ・クビショバはこの歌を抵抗の歌として、チェコ語バージョンで歌
 う。
 やがて『ヘイ・ジュード』は、プロテスト・ソングとしてチェコ中に広まり、ソ連に対する民衆
 の抵抗運動を支える歌となる。
 『ヘイ・ジュード』は、「プラハの春」崩壊後のチェコの人々には特別の意味を持つ歌として
 歌い継がれたのだ。

 それから21年後。1989年のビロード革命の時に、この歌は再び民衆によって高らかに歌われた。
 チェコ語版の歌詞では、「ジュード」は女性の名前になっているそうだ。

 この『ヘイ・ジュード』にまつわるエピソードは、NHKの番組『世紀を刻んだ歌』で日本に紹
 介された。


 今仕事で、この『リリー・マルレーン』や『ヘイ・ジュード』の様に、知られざるドラマやエピ
 ソード、時代との深い関わりのある曲の事を調べている。

 しかし、なかなかそんな曲はない。

 そんなエピソードのある曲の事をどなたか御存知ないだろうか?


 取り敢えず、私は以前から大好きであった、ポルトガルの歌手アマリア・ロドリゲスが唄った
 『暗い艀(はしけ)』という曲について調べている。

 ポルトガルの国民的ファド歌手アマリア・ロドリゲスが、1954年公開のフランス映画『過去を
 持つ愛情』の中で唄い、世界的にヒットしたこの曲。
 実はポルトガルのファドではなく、原曲はブラジルの曲。

 『暗いはしけ』というのは実は誤訳(?)で、『黒い小舟』が正しいらしい。
 暗い波間に消えた漁師である夫、その愛する人の面影を追い求める妻の心を歌ったものだ
 そうだ。
 しかしその歌詞も、実は映画のために詩人のモーラン=D.J.フェレイラが新たに作詞したもの。
 元々は、奴隷制時代を題材にしたブラジル生まれの曲で、『黒い母』というのが原曲の題名ら
 しい。

 しかし、アマリアの歌を聴くと、なんとなく港を思い浮かべる。
 小舟に乗って帰ってくる恋人を待つ黒い服を着た女。
 何となくそんな情景を思い浮かべてしまうのだ。

 今の私の心に響く歌である。
 暗い情念。
 霧のかかった情景。
 モノトーンの色彩。

 私は、昨晩、そんな仕事とも個人的興味とも判別しがたい事の資料を調べながら夜をあかした。
 強い酒と濃い珈琲を飲みながら。






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Last updated  2006年12月02日 21時31分27秒
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Re:ポンポコ日記 『黒い艀』(11/27)  
はるる!  さん
「ビルマの竪琴」の中の、「埴生の宿」のエピソードなんかそうじゃないかな?と、思います。

戦場で英語と日本語で歌われる場面。

日本軍と戦っている、敵兵のイギリス兵にとしては、なつかしい母国の民謡だったわけですからね。

この小説は、映画にもなってます。
(2006年11月27日 13時57分30秒)

有難うございます  
はるる!さん

>「ビルマの竪琴」の中の、「埴生の宿」のエピソードなんかそうじゃないかな?と、思います。

>戦場で英語と日本語で歌われる場面。

>日本軍と戦っている、敵兵のイギリス兵にとしては、なつかしい母国の民謡だったわけですからね。

>この小説は、映画にもなってます。

-----
ご訪問有難うございます。
そうですね、確かに「羽生の宿」のエピソードは、「りりー・マルレーン」と同じですね。
有難うございます。
市川崑が1956年と1985年に2度映画化していますが、私は個人的には1956年版の方が好きです。

是非またいらっしゃって下さい。

(2006年11月27日 17時33分35秒)

Re:ポンポコ日記 『黒い艀』(11/27)  
ボケザル  さん
(゚▽^*)ぁは☆♪日記楽しく拝見させていただきました♪♪

復活♪♪゚*。☆ヾ(´∀`)(´∀`)ノ☆。*゚
おめでとうございます。。(o'∀`o)ニヒッ-☆

ご訪問有り難うございました。(○゚ω゚)(○。_。)ペコッ♪
(2006年11月27日 21時01分52秒)

Re[1]:ポンポコ日記 『黒い艀』(11/27)  
ボケザルさんへ

ボケザルさんのパワフルで愉快なブログに、いつも力を分けて頂いていました。
ハッキリ言って、ボケザルさんのブログ大好きです!
これからも、パワーを下さい。
宜しく!
(2006年11月27日 22時27分45秒)

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