ヤミ、闇、病み

ヤミ、闇、病み

エンゲージリング 第4話



朝日が眩しくて目が覚める。

体を起こすと少し目眩がした。

少し疲れてるのかな?

眠い目をこすりながら時計を見ると目覚ましが鳴る5分前だった。

「ちょっとゆっくりしても、いいかな」

そう思いもう一度横になった。

そして鳴り始めた目覚ましを消して下に降りた



「おはようございます、お嬢様」

いつもの様に彩華はそこにいたがテーブルの上に朝食が並んでいなかった。

「申し訳ありません。少し寝坊をしてしまって・・・。

もう出来ますのでもう少しだけお待ちください」

彩華が寝坊とは珍しい。

家に仕えてから初めてのことかもしれない。

私にとって彩華は完璧だというイメージだったから少しだけ親近感みたいなものを持った。

「大丈夫よ、まだ時間あるから」

いつも早く学校に行くから少しくらい遅れたって遅刻にはならない。

それにこれくらいのミスでは怒れるわけがない。

「ありがとうございます、もう少々お待ちください」

そう言って彩華はキッチンへと消えていく。

私はそれを見ながらふと思った。

「彩華も疲れてるのかな」

普段から休もうとしないし、感情があまり表情に出るタイプの人じゃないから思い違いかもしれないけどそんな気がした。

無理にでも休ませないといけないかもしれない。

「お待たせしました」

彩華の声で思考は中断され私は朝食をとり、学校に行く支度をした。

「行ってらっしゃいませ、お嬢様」

朝寝坊した償いのつもりなのか彩華は門の前まで送ってくれた。

「行ってきます」

私は彩華に見送られながら、学校へと向かった。



「おはよう、孝介くん」

大通りに出た所で孝介くんを見つけ声をかける。

朝から孝介くんに会えるなんか幸せな気分。

「おう、おはよう」

そう言いながら孝介くんは小さく欠伸をする。

眠そうな孝介くんも可愛いなぁ・・・。

「お前、疲れてないか?」

「え?」

不意に孝介くんに聞かれどきっとする。

疲れた感じはないけど朝の軽い目眩が頭をよぎる。

そんなに疲れたような顔してるのかな?

「ううん、大丈夫だよ?」

私は笑おうとして少し顔が引きつった。

上手く笑えてるといいけど・・・。

「そうか、ならいいんだ。何となくそんな気がしただけだから」

少し納得のいかないような顔をしてはいたけど、引いてくれた。

ごめんね嘘ついて。

でもしょうがないんだよ?

それにしてもなんとなくで言い当てられるなんてやっぱり孝介くんは運命の人なのかな?

それともただ私の顔に出てただけ?

ねぇ孝介くん、どっちかな?

「おい、大丈夫か?」

「ふぇ?」

孝介くんが私の顔を覗き込んでいた。どうやら私は立ち止って孝介くんを見ていたらしい。

それで心配になって孝介くんは声をかけてくれた。

そう頭の中で起きた事を整理してふと気付く。

孝介くんと見つめ合ってる。

しかも、近距離で。

それに気がついた途端顔が熱くなるのを感じる。

やばい、どうしよう・・・。

「ホントに大丈夫か?顔、赤いぞ?」

孝介くんは更に顔を近づけ私の額に自分の額を重ねてくる。

わぁ・・・孝介くんの瞳、真っ黒で吸い込まれそう・・・。

「うん、熱はなさそうだな。ん?どうした?」

「だって・・・」

そんなに顔近づけられたらドキドキして何も言えないよ。

しかもずっと見つめっぱなし。

もうどうにかなっちゃいそう・・・。

「あ、そうか。悪かった。天音に良くされるからつい・・・」

孝介くんが軽く頭を下げ手を合わせ、

ごめんなさいのポーズをとっている。

別に謝らなくてもいいのに・・・。

怒ってるんじゃなくて嬉しすぎてどうしていいか分からないだけだから。

と思っただけでは意味がなく私はまだ声を出せずにいる。

頭では言う事を分かっているのに口が動かない。

どうしよう、どうしよう、どうしよう・・・。

「そんなに怒るなって。ほら、行こうぜ」

そう言って孝介くんは先に行ってしまう。

「怒ってなんか、ないよ」

聞こえないような声で呟く。

「なんか言ったか?」

「ううん、なんでもない。行こう」

結局何を言う事が出来ず、私と孝介くんは学校についてしまった。



「朝も早くから夫婦で登校とは仲がよろしいようで」

教室に入った瞬間、竜也くんにからかわれる。

さっきのこともあったせいか私はすぐ顔を赤くしてしまった。

「そんなわけねぇだろ竜也。たまたま一緒だっただけだっつうの」

孝介くんは真っ赤になって言い訳してる。

可愛いなぁ・・・。

それにそんなにムキなって否定しなくてもいいのに・・・。

少し悲しいな。

「じゃ、みやびちゃんに聞いてみよう。みやびちゃんどうなの?実際の所」

「え?」

今日はよく不意を突かれる日みたい。

いきなり話を振られて混乱する。

何の話をしてたんだっけ?

「ええっと・・・その・・・」

訳も分からず口ごもる私。もちろん顔は熱いまま。

「ほら、みやびも違うって言ってるじゃないか」

「いや違うね。今のは肯定の戸惑いだ!!図星だったから口ごもったんだ」

孝介くんも竜也くんもちょっと無理のある言いあいをしている。

肯定の戸惑いってどういう意味なんだろう?

少し気になった。

「おはよう、みやび」

孝介くんと竜也くんの言い合いを横目に見ながらまゆみと阿左美が話しかけてきた。

「おはよう」

ようやく落ち着いてきたみたい。

声も裏返るようなことはなく普通の声だった。

「で、ホントのところはどうなの?」

「どうってなにが?」

席に座ろうとするとまゆみに邪魔されそう聞かれた。

何となく分かってはいたけど恍けてみる。

「何って一つしかないでしょ。柊くんとのことよ」

「そうよ。実際の所、どうなの?」

どうなの?と聞かれても返答に困る。

確かに孝介くんの事は好きだけど何か関係があるのかと言われればノーだ。

幼馴染

それ以上でも以下でもない。

「孝介くんが言った通りだよ?」

「何だ~つまらない」

そう言いながらまゆみ達は自分の席へと戻っていった。

ふう、良かった深く聞いてこなくて。

「ホームルーム始めるぞ」

先生が入ってきて私は自分の席へと向かう。

孝介くんと竜也くんは二人ともきょとんとしたまま先生の方を見て、固まっていた。

「柊、工藤。座れ」

「はい・・・」

しょぼしょぼと二人とも自分の席に座った。

「それじゃ、ホームルームを始める」

ちゃんと聞いていたつもりだったけど、先生が言っていた事を何一つ覚えてはいなかった。

そしてそれは授業が始まっても変わる事は無く、気がついたら放課後だった。



とくに用事もないし教科書とかを鞄につめ、教室を出た。

すると踊り場あたりで孝介くんに呼び止められた。

「おい、みやび」

私はびっくりして振り返る。

そこには走ってきたのか息を切らした孝介くんがいた。

「今朝はごめんな。なんか嫌な思いさせたみたいで。

謝ろうとは思ってたんだけどなかなかタイミングなくてな・・・。ホントすまん」

わざわざこれを言うために追いかけてきたのだろうか?

朝の事なのにずっと気にして・・・。

そう思うと凄くうれしくなった。

「ううん、大丈夫。気にしてないよ?」

「そうか、良かった。それじゃ俺は竜也と約束あるから」

そう言うのが早いか孝介くんは教室に戻っていった。

「うん、バイバイ」

といった時にはもう孝介くんはいなかった。



今日は色々あったせいかぼうっとしていた。

食事中も何度も箸を落とすし、パジャマを裏がしまに着ちゃうし・・・。

「全部孝介くんのせいなんだからね」

とコウちゃんに向かって言ってみる。

もちろん返事などない。

特にする事が思いつかず、

私は引き出しから日記帳を取り出し新しいページを開いた。



11月23日

今日は朝からいいことがあったの!!

孝介くんに額をつけてもらっちゃった。

顔がものすっごく近くにあって凄くドキドキした。

それにずっと見つめ合ってて・・・。

また孝介くんとこうゆうことしたいなぁ・・・。


ここまで書き私は日記帳をしまった。

そしてベットに横になり枕元にあるコウちゃんを引きよせる。

「今日はいい事あったんだ~。明日もいい事があるといいね」

コウちゃんを抱きながら眠ろうとしたけど、なかなか眠れず結局寝つけたのは真夜中を過ぎてからだった。















後書き

どうも孝介です

ということで第四話どうだったでしょうか?

とりあえず孝介かっこよすぎるねっと

これが世に言う主人公補正

書いてて思ったんですけど日記ってこんなに短くていいのだろうか?

書いたことないからわからない・・・。

まぁストーリー上何の意味もないのでたぶん大丈夫・・・のはず

そして思った

次からは一週間かけてゆっくり書こうと

土日で書きあげるのは辛い

では5話後書きでお会いしましょう



第5話

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