輝きの風景 Ocean View

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第二八部 「闇の同士」


「ああ。それより・・・」
「何しに来た?・・・・ですか?それは、 先輩 が1番良く知っていると思いますが?」
クロスとクロノは既にもう寝ていて、シールとフォールが見張りをするときだった。
「長が、おれの行動が分からないんだろう?いいじゃないか、長には左手も右手もいる、さらにオレの兄者がいるじゃないか。兄者にこの暗殺を任しておけば良かったじゃないか。それをなぜオレが?めんどくさいね。こんな仕事。」
フォールがふっと笑った。
「しかし、先輩がまだこの暗殺という仕事を実行していないのは事実です。今までは、合流して五分で片づけていたじゃないですか。それがもう、早くて早くて・・・。逆に長は腹を立てていたんですよ。あまりに早すぎて。」
「それは仕方ないだろう。長に刃向かう、レジスタンスはどれも愚かで雑魚ばっかだったじゃねえか。お前でも殺せただろうよ。」
そして、フォールの顔が真顔になった。それでもまだ、シールより何歳か年下だったので、あまり怖さは感じられなかった。しかし、静かに表情を変えた。
「それで、どうなんですか?実行できますか。今回はどうやらかなり躊躇している。早く始末しろ、と長がおっしゃっていましたが?実際はどうなんですか・・?」
ふぅ、とシールはため息をついて答えた。
「仕事の邪魔はされたくない。もちろん今まで実行しなかったのは作戦だろう、と長は言ってくれるのを信じていた。しかし、オレはシュレッドを殺した。またオレは人気が落ちるな。そして今度はお前だ。確かにオレは仕事の邪魔をされたくない。邪魔をする奴はどんな奴でも殺す、それがオレだ。」
「そうでしたね。」
「しかしオレは躊躇などしていない。それでも邪魔をする場合は、たとえお前でも、そう・・・兄者でも・・・長でも、オレは立ち向かう。オレはお前を殺したくない。だから、アレキサンダーまで道を教えてくれたら、長へ伝えてくれ。{指令は順調です。先輩は必ず実行します。先輩は作戦がある。}と・・・。」
そして、悲しげな表情を浮かべ、フォールが答えた。
「分かりました。では、次に会うとき、先輩は敵なのですね・・・。」
「ああ・・・。仕方がない。長が言うならばな。お前は優しい子だ。オレの後輩、相棒なのにもかかわらず戦いを1番好まない。それ故に、いつまでもオレを抜かすことができない。そうだろ?」
フォールがため息をついた。
「この能力、本当は捨てたいくらいです。」
地面を向いてシールが答えた。
「その、 気配を隠せる お前の生まれつきの能力か。確かに、戦いには大いに役に立つ能力なのにな。まったくお前って奴はよ。」
「これからどうする気ですか?」
フォールが消えかけてきた火に、「劫火」の魔術をしながら言った。
「あいつらを泳がせて、神が集結したところをいっぺんにやる。その方が手っ取り早い。」
「やはり、先輩は躊躇があるのですね。なんせ、ターゲットは親友ですものね。」
「気づいていたか。確かに今回のターゲットは殺りづらいのは事実だ。だがオレは遂行してみる。兄者を越すため。」
「そうですか。先輩はきっと遂行する事は出来ませんよ。」
シールが立ち上がった。
「なんだと!!オレが力不足だと・・・!」
シールが言いかけたとき、フォールが話し始めた。
「時の日術をやったのです。未来をみることのできる術。僕は殺されていました。おそらく、先輩と同意して長に刃向かったのでしょう。そして、城の門前。そこには、神の力を得た、あの少年達がいたのです。その中に、先輩がいました。まるで、長に刃向かうように戦いの準備をしていました。」
ふぅ、とシールは複雑な表情をした。
「確かに、お前の魔術は壁職人の次に優秀だ。でも、そんなオレが奴らと一緒に長に刃向かうというのか?それに、お前が死ぬだと!?信じられないな。」
「信じてください。それが時の定め、そしてそれはどうやっても変えることはできないのです。その先はあえて見ないことにしました。その先は先輩方がどうとるかです。」
「それにしたって・・・。」
「私は明日の朝、先輩達と別れます。長の元へ帰ります。アレキサンダーは目の前です。ここの道をまっすぐ行くと良いでしょう。僕は報告しなければなりません。先輩の作戦。そして・・・。」
「そして、なんだ?」
フォールは目に涙を浮かばせていた。
「そして・・・、僕は先輩と一緒にいられたのを光栄に思います。僕の家族、故郷は黒い城の兵に滅ぼされました。しかし、それを隠して育ててくれたのが先輩でした。僕には友達もいなかったので、先輩の気持ちがよく分かるのです。あと、覚えておいてください。僕は、先輩の味方だと言うことを。」

そう言うと、フォールは立ち上がり一瞬にして消えた。

長へ刃向かい、そして殺されに行った。


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