くまピーノの休日

(工事中)


桜木からの電話の後も、幸から「どう?電話あった?」なんて聞かれたけど
私はそれに対して特に答えなかった。

幸にまたお説教されるのも嫌だったけど、桜木が言った約束が、冗談で言ったことだったら鵜呑みにしてる私は恥ずかしい、その気持ちの方が大きかった・・・。

私は疑り深い・・・。この性格でどんなに損をしてきたことか・・・。


始業式、体育館は夏休みの話題で騒然としていた。

「焼けたねぇ、海行ったの?」「えっ?付き合ったの?いついつ?」

久しぶりに見る顔ぶれ、やっぱ学校はいいなぁ♪なんて思って☆



幸 「みさきぃ~!久しぶりぃ~(@´∀`)ゞ」

私 「・・・あのねぇ。久しぶりって・・・。毎日のように電話かけてきたのは誰でしたっけ??」

幸 「あははは・・・。何を言ってるんですか、愛しのあなたは受話器の向こう・・・。会いたくて、でも会えなくて・・・」

私 「はいはい。」

幸 「ひどぉ~い!薄情者~」



由 「おぉい!久しぶり♪元気してたぁ~?って2人とも元気みたいね・・・」

幸 「おぉ!由美子!元気だった?また背伸びたんじゃない?」

由 「うん・・・。多分2センチくらい伸びたかも・・・」

私 「ほんと?私は止まったかなぁ・・・」

幸 「・・・てか、もう十分じゃない?」

由 「確かに・・・、うちらここ見渡しても・・・」

私 幸 由 「頭一つ、でかいもんね・・・」


私達、みさき、幸子、由美子は、平均身長168センチ!!

小柄な女友達からは、「3人歩いてるとすっごいかっこいい!モデルさんみたい!」なぁんて羨まれたけど・・・。

私は、小柄な子が羨ましかった・・・。

ある時、掃除用具入れにのっているバケツを
「あれっ、届かない、ごめぇん、誰か取ってくれない?」と言っているその子に、
男子がすかさず「しょうがないなぁ、ほれ、チビ介」と言って取ってあげていた。
その光景を見ていた私、次の日の掃除の時間、そのバケツとにらめっこ。

「言ってみようか?誰か取ってって、いや、どうする?言っちゃうか?」

「おい、佐々木そんなとこで何してんだよ?」
「えっ?・・・別に・・・」

「そっ?じゃぁさぁ、悪いけど、そのバケツ取ってくんない??」「そのバケツ取ってくんない??」「そのバケツ取ってくんない??」

頭の中でこだました・・・。

「サンキュ♪やっぱおまえでかいよな☆」

ダブルパンチ!



私 「真面目に、ユニットでも組むか!」

幸 由 「はっ??」



生活委員 「背の順に整列してくださぁい」



幸 「あんた、何言ってんのよ、休みボケ??」

私 「冗談だって☆」

幸 「そう?話変わるけどさ、どうする?今度の日曜!」

私 「えっ?」

幸 「みんなでどっか行こうって話。」

由 「いいですにゃぁ~、ラブラブカップルさんは」

幸 「いいだろぉ~」

私 「・・・。あぁ、どうしよっか」

幸 「なんなのよぉ!?そのやる気のなさは・・・、楽しみじゃないの?」

私 「えっ?楽しみだよ。決まってんじゃん」

由 「みさきさん、乗り気じゃないですねぇ。」

私 「そっ、そんなことないって・・・。」

幸 「なぁんか、変なのよねぇ・・・。何かあった??」

私 「・・・。別に・・・、何もないよ・・・」

由 「確かに、いつもとなぁんか違うよね・・・。」

私 「・・・そう?ゴロゴロしてたから、太ったんじゃない?」

幸 由 「あっ!そうかも!」

私 「幸、由美子ぉ~!!」

幸 由 「冗談、冗談」




「こらっ!そこ、うるさいぞ!!」




「すいませぇ~ん」 皆(クスクス・・・)




幸 {何よ、原島の奴・・・。周りだって話してんのに・・・



   でもさ、ほんと何かあったでしょ?これでも一応、心配はしてますぜ}



(やっぱり、このまま内緒にしておくのは良くないよね・・・、心配かけちゃってるし・・・。ちゃんと話そう。桜木から電話が合ったって。)



私 {ありがと}

幸 {どう炒めし}

私 由 {それ・・・。寒い・・・。}



(クスクス・・・)







ガラガラガラガラ・・・・・・。






「!?」






「すいませぇん・・・。あっ!どうぞどうぞ、俺に構わず続けて下さい。今日で夏休み終わるとはなぁ・・・。てか、普通気付よって話か?
 参った参った。」







どっ!





「あはははは・・・」









原 「桜木!ちょっと来い!」

桜 「何だよ、謝ったじゃねぇかよ」

原 「いいから、来い」

桜 「ちぇっ」




幸 「あちゃぁ~、始業式から、桜木炸裂!だにゃぁ」

由 「しかも、原島に連れて行かれちゃったよ。だいじょぶかねぇ」

幸 「ねっ?みさき、友達だったら、ってか、同じ学校でも恥ずかしいでしょ?」

私 「うっ・・・。うん・・・。」

幸 「平和が一番よ、ねっ由美子」

由 「そうだねぇ、私もなるべく関わり合いたくない」

私 「(おいおい、ますます言いづらくなっちゃたじゃん)」



校長 「それでは、2学期も勉学に励み友達と助け合って過ごしていきましょう♪」




幸 「今日の校長、話短かったね、やれば出来るじゃんって感じ」

椅子の背にもたれながら幸が話す。

由 「あっ、同感」

私 「・・・・・」



教室を見渡すと、大急ぎで夏休みの宿題を写す男子がちらほら・・・・。



幸 「ねぇ、宿題やった?」

由 「あたりまえじゃん♪」

幸 「・・・。みさきは、その目の隈・・・。昨晩、総仕上げか・・・」

私 「あははぁ~。しかぁし!やってきたことに変わりはない!!」

幸 「まっ右に同じだけどね★」

由 「もう、ちゃんとやんなさいよぉ。さてさて、掃除も終わったし、そろそろ私は部活に顔をだそうかな」

幸 「じゃあ、うちらも帰りますかぁ、おし行くぞ、帰宅部みさき!」

私 「あんたもやろ・・・」


校門を出るとまだ夏の日差しが眩しかった。


私 「何かさ、やっぱずっと休みだったせいか、さすがに、疲れたや」

幸 「午前中で終わったのに?」

私 「午前中で終わったのに!」

幸 「まっ、みさきの場合は辛いかもね、なんせ寝正月?いや、寝夏休み?」

私 「好きなように言ってくれ」

幸 「あっ?怒った?」

私 「怒っとらん!」

幸 「怒ってんじゃん★」

私 「もう!」



「相変わらず仲のよろしいことで・・・。妬けるなぁ・・・」



私 幸 「!?」





桜 「よっ!元気してた?夏休みとうとう終わっちまったな・・・。初日から先公に呼ばれるし、ついてねぇよ、ったく。」

幸 「・・・そりゃぁ、あんな目立つようなことしたら、先生に呼ばれるよ・・・」

桜 「あっ、目立ってた?マジで?おっしゃ!それでこそ俺!!」

幸 「・・・あのねぇ、少しは落ち着いたら?」

桜 「これでも、精一杯落ち着いてますよ♪」

幸 「どうだか・・・」



桜 「あれっ?お~い!佐々木?おまえ生きてっかぁ??」

私 「・・・うん、元気だよぉ」

桜 「こんな説教ばっかな奴といないで、たまには俺と遊ぼうぜ♪」

幸 「説教??それどういう意味よぉ!!」

私 「まぁ、まぁ。2人とも」



桜 「でも、夏休み中に約束したもんな佐々木★」



私 「・・・・・」



幸 「・・・・・えっ?ほんとみさき?」



私 「えっと・・・。約束っていうか、その・・・」



幸 「・・・・・約束、してたんだ。」



私 「あっ、あのね、言おうと思ってたの、今日の帰り道で」



幸 「・・・・・」



私 「幸・・・・・」



幸 「・・・・・あはっ、あんだけ聞いてたら確かに、言いづらいよね、・・・桜木、みさきのこといじめちゃだめだかんね!じゃ、私先帰るわ」



私 「ちょっと、幸!」







桜 「えっ・・・・と、俺なんかまずいこと言った?」



私 「・・・・・。ううん、大丈夫。私が、いけないし・・・」



桜 「しかし、島崎もちゃんと話し聞けってなぁ・・・って・・・。おい、おまえ、泣いてんの??」



私 「私・・・、幸に・・・、ひどいこと(ヒック)」



桜 「あぁ、もう。ごめんごめん、俺が悪かった。島崎には俺から話すからもう泣くなよ・・・。」



私 「そうじゃなくて、私が・・・。」



桜 「いや、考えなしの俺が悪い・・・」

私 「・・・・・」

桜 「俺がこんなちゃらちゃらしてんのがいけないんだし・・・」

私 「そんなことないよ・・・」

桜 「いや、そうだよ」

私 「私だって、桜木君のこと気にしてたんだよ。幸にそれを話してたのに、私は幸に桜木君と話したこと言わなかった。
   あんなに、心配してくれてたのに」

桜 「やっぱ、ちゃんと話そっ、このままじゃダメだよ。俺も行くから」



私 「大丈夫!私、ちゃんと話せるから、ありがとう」

桜 「佐々木・・・。でも、大丈夫じゃなくなったら言えよ」

私 「うん☆ありがと」

桜 「絶対だかんな」



すべてのものが一瞬にして崩れていくようなそんな気持ちで胸がいっぱいだった・・・。こんなことで私たちの友情は壊れない!そう信じたい気持ちは大きかったけれど、私が幸を裏切ったのには変わりはない・・・。
家に着いて、少し気持ちを落ち着かせてから、私は受話器をとった・・・。



幸 「はい・・・」

私 「もしもし、佐々木ですけど」

幸 「・・・・・」

私 「もしもし?幸?」

幸 「・・・・・どうしたの?」

私 「あの、さっきのことだけど・・・」

幸 「別に、いいよ、気にしてないから」

私 「あのね、本当、帰りに話そうと思ってたんだよ」

幸 「だから、もういいよ」

私 「桜木君から学校始まったら遊ぼうって言われてたんだけどね、冗談で言われてたら、信じてる私ってなんかすごい恥ずかしくてさ」

幸 「・・・、でも話してくれなかったことに変わりはないよ・・・」

私 「幸、ごめんね」

幸 「ほんと、心配してたんだよ」

私 「ほんと、ごめんね」




幸 「・・・ごめん、日曜のことだけど私ちょっとパスする」

私 「幸・・・」

幸 「じゃ、切るね」

私 「・・・・ごめんね」



プープープー



あの時話していれば・・・。
なんて今更、後悔したって・・・。もう遅い。

心の中では「本当にごめんなさい」の気持ちと「なによぉ!幸の奴!あんなに怒ることないじゃんかぁ!」
の二つの気持ちで心が大きく揺れていた。
今、考えると、こういうことってひとときのことで、時間が過ぎちゃえばまた笑って話せるって冷静に思うんだけど、この頃ってなかなかそうは考えが着かない・・・。真剣に、このまま一生口を聞かないかもなんて思っていたりして・・・。




♪プルルルルル~



私 「・・・はい」

桜 「おれっ!桜木」

私 「あっ、桜木君・・・」

桜 「おいっ、どうなった?仲直り出来たか?」

私 「・・・、電話したんだけどね、仲直りはまだ・・・」


桜 「えっ!?おい、マジかよ・・・。」

私 「・・・でも、大丈夫だよ!心配しないで」


桜 「・・・うん」

私 「そんな暗くなんないでよぉ、私たちの友情は不滅よっ!」


桜 「・・・、わかったよ、心配しないことにする」

私 「よろしい☆」


桜 「じゃあ、切るな」

私 「うん」

桜 「あっ、でも・・・何か合ったら言いに来いよ、電話でも会いにでも」

私 「ありがとね、でも、大丈夫だから」



桜 「はぁ、「うん、会いに行くわ☆」とかないかねぇ・・・」



私 「何か言った??」

桜 「別に、じゃ」

私 「うん、じゃあね」


さて、どうするか、明日学校行ったら、真っ先に謝ろう!やっぱ直接会って謝らないとね。そしたらきっと、幸もわかってくれるはず・・・。





























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