序章



逃げ出したいときもある。
消えてしまいたいときもある。


「その卵焼きくれ」
昼休み、屋上で俺は弁当を狙われている。
「自分の食べろよ…」
必死になって卵焼きを狙う箸の攻撃をかわす。
俺は草川 司瑛(くさかわしえい)、高1。
弁当を狙っているのが水城 コウ(みずきこう)、同じく高1。
俺達2人はありきたりな『幼馴染みの腐れ縁』という間柄だ。
コウは見るからに『男』というかんじだが、正真正銘女である。身長178?もある。うらやましい限りだ。それに比べて俺は155?。男の中ではかなり小さい。コウと並んで歩けば、俺が「彼女」で司が「彼氏」に見えるらしい。
とてつもなく迷惑な話だ。
迷惑ついでに俺達のことを学内では『逆転コンビ』とかなんとか読んでいる輩もいる。
この身長差といつも一緒にいる事からついた名らしいが、なんて安易だと思う。
このおかげで俺はずっと伝えれないことがある。






あとがき-謝罪-
なんて短いんだ…続くようがんばりますがどうなるやら…


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