Wizards of a sanctuary(魔術師達の聖域)

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甦りし者1


カードを全てさくらカードに変えクロウの屋敷に封印されていたカードをも自らのものにした木之本桜 この話はその2年後の事。

さくらと知世は中学校より下校中 いつも元気な筈のさくらが元気なくうなだれている。どうやら用ができて香港の実家へ2週間ほど帰っている小狼の事を考えているらしい・・・

知世「さくらちゃん!!」

さくら「・・・!あ、知世ちゃん・・・」

知世「元気ありませんわね・・・李君の事考えてましたの・・・?」

さくら「!!!な、なんで・・・」

知世「さくらちゃん見ていればわかりますわ。・・・で 李君から連絡がないのですね・・・」

さくら「うん・・・何の返事もないの・・・痛っ・・・」

知世「さくらちゃん!!!」

さくら「・・・ごめんね・・・何か頭痛が・・・最近ずっとこんな調子なの・・・」

知世「無理なさらないで下さいね・・・」

擦れ違い様に長い黒マントでシルクハッとを深々と被っている男が擦れ違い様に呟いた。

黒マントの男「時は満ちた・・・封印を解く為の鍵・・・4つの力・・・必ずや我が手に・・・」

さくらと知世は はっと降り返って男の方を見たが既に男の姿はなかった・・・自分達が通ってきた道は一本道で背後の突き当たりの分かれ道まで150mはゆうにある。隠れる場所があるはずもない。不気味な男の存在は決して忘れられるものではない。さくらと知世は急いでさくらの家へと帰宅した。

さくら「お父さん、ケロちゃん、ただいま~」

ケロはすっかり木之本家の一員と化していた(笑)

藤隆「おかえりなさい、さくらさん、知世さんいらっしゃい」

知世「お邪魔してます」

ケルベロス「おかえりさくら、いよう!知世!!」

ケロは真の姿の格好で迎えたものでさくらと知世は流石に面くらった。

さくら「ほえええええ!!!!」

ケルベロス「何や何や?わいはこの姿やないとでけへんことを今やっとるんやで?ああ、おとうはん、こんなもんでええやろか?」

藤隆「うん、バッチリですよ。ご苦労様ケルベロスさん」

ケルベロスはぬいぐるみの如き仮の姿へと戻り、その刹那さくらに・・・

さくら「ケロちゃん・・・何やってたの・・・?」

藤隆「うどんの生地を打って貰ってたんですよ。」

さくら「ほえ?」

ケロ「いやあ、わいもたまには働かんとと思うてな・・・働かざるもの喰うべからずというやろ?」

藤隆「ぼくはそんな気を使わなくてもいいですよっていったのですが、彼がどうしてもというので生地を打っていて貰ったというわけです。」

ケロ「こんな華奢な身体やったら簡単にいかへんやろ?だからほんまもんの姿になっとったんや。」

さくら「ケロちゃん・・・小麦粉ついてるよ(笑)風呂場に行こ 洗ったげる♪」

既にさくらの手にはピンクの星のついた杖と一枚のカードが握られている。

ケロ「『泡』のカードだけはカンニンしてくれ~!!!(泣)」

さくら「ああっ!!待ちなさい!!」

さくらとケロの家中を駆ける追いかけっこが繰り広げられている。それを藤隆と知世は暖かな目で見守っている。

そういった状況を木之本家の向いの電柱の上から黒マントの男が見下ろしている。

黒マントの男「強い力だ・・・あの娘・・・もしや封印を解く鍵に関連しているのか・・・」

そして再び男の姿はそこにはなかった。最もさくら達には見られていた状況を知る由もない(笑)


結局身体を洗われてげんなりしているケロ、そこにさくらと知世は思い出したかのように黒マントの男の存在と呟いていた事を話した。

ケロ「確かに最近友枝町で強い力をわいは感じ取っていた。」

さくら「ほえ?でもわたし、強い魔力なんて全く感じなかったよ??」

ケロ「魔力は・・・な・・・わいが感じたのは魔力に近いけどそれとはまた異質な力や・・・」

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