Wizards of a sanctuary(魔術師達の聖域)

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甦りし者6



さくらの部屋では静かな寝息を立てて寝ている少女を起こさぬようにケルベロスと月は小声で話をしている。

ケルベロス「さっきの真愛婆ちゃんってどう思う・・・?」

月「わからない。。。だが相当の力の持ち主だという事はわかる。。。魔術をかじった程度などととんでもない。。。あのご婦人。。。かなりの手練だ。。。」

ケルベロス「せやな。。。けど。。。さくらを襲った時の力の波動とあの真愛婆ちゃんのさくらを治してくれた力の波動って・・・」

月「。。。ああ。。。同種とは言い切れぬが。。。かなり近い波動を感じた。。。魔力こそ強力だったが魔法を使ったとは言い切れない。。。」

ケルベロス「せやな・・・そんなんやけど・・・引っかかるんや・・・わいや月に初めて会ったような素振りを全く見せとらん・・・あの婆ちゃん・・・何もんや・・・?」

月「・・・侑子に聞くか・・・?」

ケルベロス「はぁ?・・・またなんやって侑子やねん・・・願いそのものがはっきりせえへんゆうのに叶えられるわけないやろ・・・?それにわいら・・・願いあったしても渡せる対価あらへんで・・・?」



  ~異空間?~

飛王「人の夢は泡沫の如く流れ去る」

星火「あの娘が玖楼国の姫と同じ魂を持つ者・・・」

飛王「あの世界はおそらく羽根を拒む・・・あの娘が無意識に遠ざけているのか・・・もしくは・・・」

星火「同じ魂を持つ者が同じ世界に存在してはならない・・・」

飛王「ふむ・・・時に・・・面白いことに私も魔女もあの娘の棲む世界に干渉できる値が一つたりともない・・・」

星火「干渉できる値がないと知りながら何故見物するの・・・?」

飛王「私は知りたいのだ・・・不可能を可能にしてしまうというその力を・・・」

星火「・・・・・・」


  ~友枝町~

 知世に見送られ木之本家を後にした真愛婆さんと歌帆。

歌帆「そういえば・・・まだ貴女の目的を聞いてなかったわ・・・一体何をする為にここに来たの・・・?」

真愛婆さん「・・・・・・・・・さて・・・あたしゃあこの辺でおいとまさせてもらうよ・・・歌帆さん・・・くれぐれも・・・ね・・・」

真愛婆さんはそのまま呪文らしき言葉を呟き一瞬光ったかと思うと歌帆の視界から消えていた。

歌帆「・・・さくらちゃんも災難よね・・・クロウカードをさくらカードに変えて無のカードを希望に変えたと思ったら今度は・・・でも・・・さくらちゃんならばきっと・・・」

歌帆が考え事しながら歩いていたので女の子にぶつかってしまう・・・

女の子「なあああぁ~」

歌帆「あ、ごめんなさい・・・」

少女の荷物が散らばってしまって歌帆は拾い上げていく・・・

歌帆「ごめんね、ちょっと考え事してたから・・・」

女の子「いえ、ええんです・・・わたしも前全く見てへんかったんやし・・・それじゃわたしはこれで・・・」

女の子が去った後 歌帆は自分の足元に何か落ちているのに気付いた。女の子の学生証らしい。学生証にはこう書かれている。

『エリオル学園高等部1年E組 鈴原みさき』

歌帆「エリオル・・・学園・・・・・・?まさかね・・・(笑)・・・それよりさっきの子に届けてあげないと・・・ってあの子どっち行ったの・・・?」

歌帆は仕方ないのでエリオル学園に届けようと向かった・・・そして3時間後・・・

歌帆「あれ・・・?ここってさっき通らなかったかな・・・おっかしいわね・・・」

歌帆は迷子になっていた。

歌帆「確かにこっちって書いているのに・・・」

??「どうかしたんですか・・・?」

歌帆「あ、桃矢、久しぶりね。実は私、また迷子になっちゃって・・・」

??「桃矢・・・?誰ですか・・・?僕はこういうものです」

歌帆、名刺を受け取る

『ピッフルプリンセス社 社長秘書兼エンジニア部門係長 尾形雅治』

歌帆「すみません・・・私の知っている人の声に似てたものですから・・・」

尾形「いえ、いいんですよ。それより何方か探していたようですけど・・・?」

歌帆「実は・・・こういう子が学生証を落として行っちゃったもので探しているんですけど・・・私・・・方向音痴なもので・・・」

尾形「みさきちゃん!?? この子なら今頃 わが社に居ると思いますよ。僕も丁度会社に忘れ物しちゃって取りに帰るところだったんですよ」

尾形、歌帆をピッフル社まで同行し、30分後ようやく辿りつく。

歌帆「あれ・・・ここって私があの子とぶつかった場所からそこまで離れていない・・・?」

尾形は歌帆を連れて会社に入社する。


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