なにかしら不安を掻き立てるようなイントロに導かれて始まり、各楽器が入り乱れて混沌とした音の渦を生み出す中間部が印象的な "Definitive Gaze"、なにかにつけてシニカルな面が強調されがちな Howard Devoto の作品の中でも最もウェットな部分が現れているんじゃないかと思える佳曲 "My Tulpa"、有無を言わせぬ疾走感で駆け抜けていくパンク然としたデビュー・シングル "Shot By Both Sides"。取り敢えずこの冒頭の 3 曲でキマり。
Dave Formula のカラフルなキーボードや、これぞニュー・ウェーヴと評したい程にソリッドで奔放なギターの John McGeoch らによるポスト・パンク勢のなかでも圧倒的な演奏力と、なんとも粘っこく、ある意味シアトリカルでさえある特異な Howard Devoto のヴォーカル。歪なワルツやファンク・ナンバー、プログレ的アプローチ、はたまた Roxy Music を髣髴とさせるバラッドまでをカヴァーする幅広い音楽性。まだまだパンクの余燼燻る 70 年代後半の音楽シーンにあっては、あまりにもユニーク過ぎたのでしょうか。
【Track Listings】 01. Definitive Gaze 02. My Tulpa 03. Shot By Both Sides 04. Recoil 05. Burst
07. The Great Beautician In The Sky 08. The Light Pours Out Of Me 09. Parade