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2013.01.03
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カテゴリ: 90's
4To3



チャクラの頃からそうなんですが、特にテクニック的に優れているとは思えなくて、いや、実はスゴイんだけどそうは思わせないと言うか。坂田明や細野晴臣、はたまた仙波清彦に乞われたぐらいですから下手なワケはないんですが。彼女だけではなくチャクラと言うバンド自体にそう言うところがあったように思います。80 年代の初頭において少なくとも私の中では「陰」の戸川純、「陽」の小川美潮と言った構図があって、勿論戸川純も大好きだったんですが、小川美潮の「天然」なところ、まっすぐ進んでるつもりで自然に捩れ行くようなところにすごく惹かれていました。バンドとしてのチャクラも随分実験的というか奇矯な部分を持っていたのですが、それ以上にチャーミングとでも表現したくなるようなポップさがあって、難解さをそうとは気付かせずにサラリと聴かせてしまうある種の技巧(と言ってしまって良いのか)が魅力でした。そんなチャクラの良い意味での軽さと、当時小川美潮がいくつかの関西ローカルのテレビ番組にアシスタント的な役回りで出演したことと相俟って、私はかなり長い間彼女たちを関西出身だと勘違いしていたのですが。

前置きが長くなりましたが、この "4 to 3" もチャクラからの良い部分を引き継いでいるように感じられるのです。時代の最先端を行こうと言う気負いも、奇を衒ったり異端を気取るような小賢しさもなく、極々自然に人間「小川美潮」が表現されています。初めて聴いた時よりも 10 年後、更には 20 年経った今の方がしっくりと馴染んで来てるような気がします。バックを支えるチャクラ時代からの朋友板倉文、Ma*To、近藤達郎、川島バナナ等腕利きのメンバーたちも目立たず出しゃばらず、それでいて随所でキラリと小技が光る好演振り。僅か 10 曲とは言え全曲お薦めの佳曲揃い。オリコン的価値観とは相容れないところがあるのかもしれませんが、これほどの作品が今現在廃盤であると言う事実はレコード会社の怠慢を物語っているとしか思えません。

ストリングスを絡めて壮大に盛り上がるバラッド "窓" は、「名曲」と評してなんら問題ない作品だと未だに思いますが、更にそれで大団円にするのではなく、不審な男を追跡する少年探偵団の歌?もしくは、何の前触れも無くいきなり恋に落ちてしまった少女の歌?中味はともかく "窓" とは真逆とでも言いたいほどにほのぼのとした "おかしな午後" をフィナーレに持ってくるセンス。まいっちゃうなぁ。素敵過ぎる。

【Track Listings】
01. デンキ
02. Four to Three
03. 夜店の男
04. 野ばら

06. 記憶
07. ほほえみ
08. 天国と地獄
09. 窓
10. おかしな午後





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Last updated  2013.01.04 01:43:28
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