3~想い~

りぼんりぼんりぼんりぼんりぼんりぼん


レッスン所。
恭平「右典くん…俺いろ考えたけどやっぱ
奈梨ちゃんに言ったほうがいいって」
「俺から言えるわけないやろ」
「俺が…」
「これはあいつのためでもあるし俺のためなんよ。絶対言うたらアカンで」「・・・・。」
「右典くん…この頃全然病院行ってないんでしょ?」
「・・・。」
「央っちゃんから聞いたよ。病院行かなきゃダメだよ!」
「俺は死ぬんだから変わらないやろ」
「少しでもよくなろうとか思わないの?」
「俺の病気はもう治らないんやから意味ないやろ」
「じゃ」
「ちょ右典くん!」
同情なんてされたくないんだよ。
死ぬ人間に光なんて射すわけない。
可能性なんてないし。
奇跡とかバカらしい。
そんなものあるわけない。
生きてても何も意味ないんだよ…


恭「せっかくこの頃元気になってきたと思ったのにな」
隼「あいつは変わらない。あいつの目はいつも怯えてる」
「よっぽどあの頃がトラウマなんだね、あと真希のこともね」
「・・・」
「にしてもそっくりだよね」
「最初見たとき真希かと思った」
「あいつは…奈梨を利用してるだけなんじゃねぇの?」
「どういうこと?」
「だってあいつは真希が自分ことを忘れてしまった
寂しさに奈梨と付き合ってるだけなんじゃないの?」
「そんなことないよ」
「右典くんは奈梨ちゃんのことすごい好きだから…」
「それはどうだかねぇ。それにまったく気づいてない
奈梨もどうかと思うけど」
「気づかないフリしてるだけなのかね」
「いや奈梨は真希のこと知らないから」
「でももういい時期じゃない?」
「全部話しても…」
「右典がダメって言ってるんだからダメだって」
「いつか右典くんの病気分かっちゃう時が来ちゃうって」
「そんときはしょーがないじゃん」
「あと…真希はこの街に住んでるらしい」
「ありえないから」
「嘘じゃないよ!だって見かけた人いるらしい」
「だとしたら絶対真希と右典を会わしちゃいけない」
「何で?」
「お前なら分かるだろ?」
「あぁうん」
「このことは右典には言うなよ」
「分かってるよ」


学校..
しほ「奈梨今日は右典くんと会うの?」
「ううん。なんか忙しいみたい」
「そっかぁ。昨日ね右典くんにそっくりな人見たよ」
「そうなの?でも右典兄弟いないっていってたし…」
「にしてもそっくりだったよ~」
「…?」

やっぱ右典変だよ…どうしたんだろ何か隠し事してるのかな...

{ドンッ}
「あっすいません!!」
「こちらこそすいません!!」
うわ…すっごいきれいな人。誰だろ…。

「奈梨?」
「えっ?右典…」
「久しぶり!どうしたん?ボーッとして」
「ツリーきれいだなぁ」
「だな」

--------------。
「真希~遅いよ~」
「ごめん行こっか!」


えっ…嘘だろ?真…希?まさか…会うなんて…

「右典?どうしたの?」
「あっごめん…」
「今あの人に見とれてたでしょ?」
「そんなことない!」
「だといいけどぉ」

ホントに真希なのか…
あの頃とちょっとだけ変わったかな。
あいつは俺のこと知らないから…。

「真希?どうしたの?」
「いやどっかで見たような…」
「かっこいいねぇあの人でも彼女持ちっぽいね」
「そうだね」


もう一度振り向いて----。


奈「恭平くん…ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
 「何?」
「この頃右典の様子がおかしいの…何か知ってる?
この間だって知らない女の人ずっと見つめてた…」
「…女の人?」
「うんすっごいきれいな人だったけどね」
「…まさか」
「えっ?!」
「何?あの人と右典何か関係あるの?」
「…」
「恭平くん!」
「その人奈梨ちゃんに似てたでしょ?」
「帽子かぶってたからよく分かんないけど私にちょっと似てたかも…」

「その人ね元カノだよ」

「…」
「でも右典くんのこと知らないんだ」
「何で?!」
「記憶喪失になっちゃったんだ」
「…そう…なんだ」

‘前に大好きな彼女がおった‘

「これ右典くんに言わないでね。口止めされてるから」
「うん…でも今でもその人が好きなの…?」
「…それは大丈夫だよ。でも心ん中では引きづってると思うんだ」
「記憶喪失になっちゃったの右典くんのせいらしい…」
「えっ…」
「俺もよく分かんないんだけどね。
忘れようとしてたみたいだけど無理だったみたい」
「奈梨ちゃんは不安になんなくて大丈夫だよ!
すっごい久しぶりに会ったから右典くんも動揺しちゃったんだね、
そんな不安な顔しないでよ」
「名前何て言うの?」
「真希だよ」
「真希さんは右典のこと思い出せないの?」
「無理だね。でも心の奥底にはかすかに覚えてるかも」

「私が右典と付き合ってるのって真希さんに似てるから…?」

「ううん右典くんは奈梨ちゃんのこと好きだから」
「…」
「あの二人を絶対にあわせちゃいけないんだ」
「どうして?」
「右典くんがまた壊れる可能性があるから。
あと向こうの両親にも言われてるんだ。二度と会うなって…」
「ううん右典くんは奈梨ちゃんのこと好きだから」
「…」
「あの二人を絶対にあわせちゃいけないんだ」
「どうして?」
「右典くんがまた壊れる可能性があるから。
あと向こうの両親にも言われてるんだ。二度と会うなって…」
「気悪くさせちゃったね」
「そんなことないよ!話してくれてありがと。じゃ」



「恭平」
「あれ?隼人くんだ」
「言っちゃってよかったのかな」
「言わないと彼女のためにならないよ」
「いっそ真希と右典会わす?」
「会わしたらどうなるか分かってんの?」
「さぁ」
「俺真希に会って話してくる」
「無駄って。お前のことも忘れてんだよ?」
「でも話さなきゃ…」
「隼人くん右典を無理にでも病院連れてって」
「…」
「お願いだよ」

次の日。
「右典連れてく場所があるから来て」
「は?どこだよ」
「いいから」
...
「ふざけんなよ病院じゃねぇかよ」
「奈梨のタメだろ?行かないと俺が奈梨もらうからな」
「…」

...「伊崎さん入って下さい」
「どうなんですか?」
「…かなり悪化してます。ひどい状態ですね」
「あと何年生きられるんですか」
「頑張ったとして1年ももたないです」
「…俺はこのまま死ぬんですか。助からないんですか」
「それは伊崎くんが頑張れば可能性だってありますよ」


隼「何だって?」
「あと1年もたないんやって」
「…」
「頑張るってどういうことなんだよ…何を頑張るんだよ」
「…」
「できるだけのことは絶対やれよ」
「…」
「それまで奈梨の傍にいたい」
「真希は?」
「…昔のことだろ」
「真希どうしてるかねぇ」
「…」
「もし真希がこの街に住んでるって聞いたらどうしてる?」
「何言うてんの?」
「会いに行くの?」
「奈梨がいるだろ」
「ホントは真希のこと引きづってるんでしょ?」
「お前には関係ない」
「何で逃げるんの?何で真希のことを避けようとすんの?」
「避けようとしてんなんか…」
「奈梨のこともそうじゃん。利用してるんじゃねぇの」

「…違う俺は…」

俺はまだ心の中で‘真希‘という存在があったことを気づかなかった…。
でも…今俺を必要としてくれる人。
それは早瀬奈梨という存在。
君はいつでも俺を必要としてくれた。
いつでも笑顔を見せてくれた…。
あの時俺がどれほど嬉しかったなんてわからなかったろ?

真希の高校の前。。
恭平「こんにちは。ちょっとお話いいかな?」
真希「えっ?!」
恭「大丈夫。怪しい人ではないんで」
真「少しだけなら…」

喫茶店..「俺は金子恭平。高1なんだ。
今日は君にどーしても大事な話があって」
「どーして私を?」
「実は俺ら初めましての関係じゃないんだよ」
「…?」
「君は記憶喪失で俺のことを忘れてしまってるだけなんだ」
「記憶喪失?私が?」
「そう。2年前」
「私と金子くんはどんな関係だったの?」
「恋人とかじゃなくて普通の友達」
「君にはね恋人がいたんだよ」
「…どんな人?」
「今は金髪で怖いけど昔は黒髪でかっこいい人だよ」
「名前は?」
「伊崎右典っていってもわかんないよね」
「そうなんだ…」
「右典はね君が記憶喪失になってからずっと壊れてたんだ」
「今になって新しい彼女がいるんだけどそのコは真希ちゃんにそっくりで」「私に?」
「うん。真希ちゃんに似てるから付き合ってるわけじゃないよ。
ホントに好きらしいんだ」
「…」
「でもときどき真希ちゃんのことをひきづちゃってるトコもあんだけどね」

「…私その人に会ってみたい」

「えっ?!」
「よくは覚えてないんだけどうっすら影が残ってるの
伊崎右典っていう存在が」
「でも…右典がまたあんな…」
「えっ?」
「ううん。じゃ…会ってみる?」
「でも一つだけ約束してね」
「何?」

..「ご注文決まりましたか?…え?真希?」
「あっ央っちゃん!」
「…この人が?」
「ううん。こいつは右典の双子の弟で伊崎央登」
「ほんとに忘れてしもうたんやな」
「央っちゃん今から右典くんに会わせるけど」
「真希を?!」
「お前ええんか?奈梨ちゃんはどうすんねん?!」
「奈梨には秘密にしとくよ。あと隼人には絶対言わないで」
「大変なことになるな。でもやめとけって…」
「向こうも会いたいって言ったら会うよ?」
「右典が?」
「うん」

「ところで真希は何してるん?」
「今は普通の高校生だよ」
「にしても可愛いよね~」
「ナンパすんなよ」
「してへんし」
「央登くんはその右典って人と双子なんでしょ?」
「そうやで。けど絶縁状態ってやつ」
「…」
「あいつは俺のこと他人と思うてるし」
恭「でも央っちゃん達一緒に住んでるんでしょ?」
「まぁそうやけど全然しゃべらんで」
「まだ恨んでんの?」
「…」
「あのことだけは許せない」
真「…?」
「しょうがないよ。あときは右典くんだって…」
真「何の事?」
「ごめんね。何でもないんだ」
「そう…」


あの時の右典はこわかった。
友達の俺でさえ押さえるのが大変だったし、
右典も俺を信じてくれなかった。
あのことを知ってるのは俺と央っちゃんだけだし。
昔央登と右典にトラブルがあった。
伊崎達の父親は数年間に亡くなっている。
央登は右典が殺したって思ってる。
それは右典が父親にお茶を出したとき薬が入ってた。。
そして急死してしまった。
ホントは右典じゃないのに警察に捕まった。
その出来事は真希は記憶喪失になってからの話。
実は央登がやったっていうのは誰も知らない。
なぜ右典は否定しなかったんだろう?
母親も右典には他人と同じ扱いだし。
今俺があの事件は央登がやってって言っても無駄なことだし。
央登は右典が憎いからやったんだろう。
それをここまで変えた早瀬奈梨はすごいと思う。
あんなに変わるなんて思わなかった。
俺にもやっと話してくれて嬉しい。


「恭平あいつはもう死ぬんだろ…?」

真「えっ?!」
「あっ」
「バカ」
「病気なの?」
「うん重大な病気を持ってるんだ。生まれつき」
「あと何年なん?」
「何年もないと思う。右典全然病院行かないし。
手術を受ければ奇跡的に助かるかもしれないけどずっと植物人間のまま。
それは右典次第だから」

真「私もう行かなきゃ」
「今日はごめんね」
「ううん。じゃぁ」

..「植物人間なんて話初めて聞いたで」
「こっそり医者から聞いてたんだ。
右典くんには言おうと思ってるんだけど」
「奈梨ちゃんにも言ったほうがいい」
「彼女は右典の支えとなってくれるし」
「そうだね。でもそろそろ全部話す時期が来たかな」
「奈梨ちゃんが信じてくれるとええけどな」
「受け止めてくれなかったら彼女もその程度ってことかな」
「このまま死ぬか植物人間になるか選択してもらわないとあかんな」

…「そうなんや」
「えっ?!右典くん…」
「今の話聞いてたんか?」
「そんなこと聞いてなかったけどね。恭平」
「ごめん…隠すつもりはなかったんだ」
「まぁ聞かれてたらおしまいやな。どっちか選択して」
「央っちゃん!いきなりすぎだよ」
「しゃーないやろ」
「右典くん…」
「奈梨にはもう言ったのか?」
「まだ…でも真希には言ったよ」

「…何で?」

「ごめん。実は真希と会って話してきたんだ。
右典くんのことを。真希会いたいって…」
「…俺は会うつもりはない」
「えっ…」
「そんな昔のことやろ?昔の彼女に会ってどうすんの?」
「…うん。奈梨ちゃんもいるしね」

今俺は…最悪なことした。
会いたくないなんて嘘に決まってる。
ホントはこの何年間会いたくてたまんなかった。
けど奈梨がいたからそんな気持ちどっかいった。

俺最低なことしてた…。
奈梨が真希の代わりとか思ってた。
もうどうすればいいのか分からない---。

「でどっちか選択しろや」
「右典くんもうちょっと考えてみて?」
「…手術する」
「…えっ。植物人間になっちゃってもいいの?」
「かまわない」
「ずいぶん強気やな。いっそ死ぬのが楽なんやないの?」
「央っちゃん言いすぎだよ!!」
「恭平やめろ」
「俺頑張るから…」
「右典くん…。絶対諦めないで」

ホントは手術なんてものすごい怖い。
今にも心臓が止まりそうな気分。





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