4~信じる~

りぼんりぼんりぼんりぼんりぼんりぼん


♪♪~
「はい」
「久しぶり」
「右典?!どうしたの?」
「大事な話があるから来て」
「えっ?うん…」

実はもうそのとき分かってた。
絶対何か悪いことだって…。
でも私は何も知らないフリをして行った。

「いきなり呼んでごめんね。どうしても言っとくことがあるんや」
 ずっと隠してたけど…俺」
「もう知ってるよ」
「えっ…」
「もう知ってるんだ。右典の病気のこと。分かってた」
「何で?」
「聞いてた。恭平くんたちの話」
「…。ごめん」
「何で教えてくれなかったの?!私そんな信用できないかなぁ…」
「違くて俺は奈梨に心配かけたくなかったんよ」
「でも言ってくれてたつていいじゃない?!大事なことじゃん…」
「奈梨が悲しむ顔もう見るの嫌やから」
「…」
「奈梨にはいつも笑顔でいてほしんや」
「右典が死んだらもっと悲しむよ…」
「俺決めたんだ。もう迷わない」
「手術するの…?」
「うん」
「やだ!!そしたらもう二度と元気な右典に会えないじゃん!!」
「このまま死ぬよりかはええやろ」
「だけど…」
「俺頑張るから!!もう逃げない。だから応援してよ」
「絶対諦めないで!!!」
「大丈夫!!死ぬ気で頑張るから!!」


俺は最後にもう1人伝えたい人がいた。
それは‘真希‘。
彼女に最後謝りたい-----。

「奈梨ちゃんに言ってきた?」
「言ってきた」
「そう。真希には言わなくていいの?」
「言うよ。真希と会わせてくれない?」
「いいの?」
「もう決心した」
「分かった。明日でもいい?」
「いいよ。宜しく」

「恭平く~ん」
「またいたの?立ち聞きはよくないよ隼人くん」
「真希と会うのかよ?」
「まぁ…」
「へぇ。いいのかねぇ右典がどうなっても」
「おかしくなんないといいな」
「しかも手術前でしょ?やめといた方がいいって」
「でも真希にどうしても言いたいことがあるんだって」
「また右典が壊れてもいいの?」
「その可能性は少ないよ」
「何で?」
「だって奈梨ちゃんに勇気もらったみたい!」
「奈梨のやつ。やっぱ右典には敵わないな」
「だって右典くんかっこいいもん!」

負けちゃダメだよ。
自分を信じれば可能性だってある。
諦めちゃダメ。逃げちゃダメ。
頑張って。ねぇ右典くん。
言ったよね「俺を必要としてくれる人はいない」って。
周りを見てみなよ。君を必要としてる人はたくさんいるよ。
もう二度とあの闇に立ってはいけないよ。
頑張れば頑張っただけの結果が待ってると思うから。
自分を信じて---。


次の日...
恭「もしもし真希ちゃん?今日大丈夫?」
真「大丈夫だよ。でも何で?」
「会いたいって言ってる人がいるんだ」
「わかった」

「右典くん大丈夫?」
「大丈夫」
「あっ真希ちゃん」
「こんにちわ」
「こちらが伊崎右典くん」
「久…初めまして」
「初めまして。あなたが右典くんなんだね」
「かっこいいでしょ?」
「そりゃーね」
「じゃっ俺はここで」
「ありがと」
「いえいえ」

「こないだツリーのところで右典見て見たこと
ある人だなって思ってたんだ」
「そうなんや」
「かわいい彼女じゃない」
「まぁな」
「にしても私に似てるな」
「実は奈梨と付き合ってるのはもちろん彼女のことも
好きだけど真希に似てるから好きになった部分もあるんだ」
「ずっと真希のこと引きづってた。
忘れようとしたんだけどなかなか忘れられなくて…」
「そう…」

「ごめん」

「えっ?何で誤るの?」
「いや。いろいろ迷惑かけたから」
「そんなの昔のことじゃん!」
「でも」
「過去は過去!右典は今を大切にしなよ。
奈梨ちゃんっていう大切な存在があるでしょ。
今彼女といるときを大切にして」
「真希らしいな。前にもそんなこと言われた気した」
「バァカ。私は変わらないよ!右典奈梨ちゃんを大切にするんだよ?」
「もちろん。お前も…頑張れよ」
「それはこっちのセリフ。あんたは幸せもんだぁ」
「えっ」
「いろんな人から愛されてるよ。必要としてくれてる。
弱い自分に負けちゃだめだよ。閉じていた蓋を開けなきゃ」
「開ける?」
「だって大切な人には蓋を開けてもいいじゃない
右典はね何でも1人で抱えすぎなんだよ。
辛いときは1人じゃないから。
みんなが傍にいてくれる。
1人が平気だなんてそんな人間いるはずないから。
ときには頼ったっていいんだよ。いいんだよ、弱音言ったって。
誰だって嫌なことはあるよ。
私だってあるし。
辛くなったときはいつでもグチ聞いてあげるからさ。
いつでも手をさしのべていいんだよ。
答えは誰も教えてくれない。自分から探すんだ」


ホントはその言葉が欲しかったんだ。
温かい言葉。

弱い自分から逃げ出せない自分がいた。
いつも1人で解決しようとしてたし手をさしのべようとしてた。
暗闇の中でもがいてた。
いつ助けてくれるんだろう?って。
でも今頑張ろうって歩き出そうとしてるんだ。
もう一度頑張ろうって…。

「そう考えたほうが楽しいよね」
「俺ホント誰も信じれなかった。
でも初めて俺を必要としてくれる人がいてすごい嬉しかったんだ。
こんな俺にも手をかしてくれる人がいるんだって」
「それは右典が自分を信じ始めたからだよ。花を咲かせようって」
「ありがとう」
「礼なんかいらないよ。右典には頑張ってほしかったから」
「真希は強いな」
「弱い自分なんか押しつぶしてるから。毎日そう生きてるから」
「できると思ったものは必ずできるから。
もう涙など見せちゃダメだよ。
泣いてると自分が弱くなる。
逃げ出したくなるから。いつでも笑顔でいて」
「うん。すごい勇気わいた。俺強くなりたかったんだ」
「もう十分今強いよ。弱い右典はいないよ」
「うん、うん…」
「じゃぁまたね。またいつか元気になって会える日を楽しみにしてるよ」「また…また必ず会おうな」
「おう!右典負けるな!!頑張れ!!」
「ありがとう」


俺は手術する前に奈梨を海へ連れて行きたかった。
ずっと二人で行こうって行ってたけど全然行けなくて---
最後にきれいな海を奈梨と見たかったんだ。

「奈梨海行こう!」
「海?!」
「行きたいって言ってたやろ?」
「まぁ…そうだけど」
「行こう!最後に」
「今から?!」
「もちろん♪行くで」
「ちょっ右典!」

その時右典は今までに見せたことのない笑顔を見せた。
まるで無邪気な子供のように。
もしかして右典とこうやって出かけるのこれが
最後かもしれないって思ったんだ。
もう二度と右典は笑ってくれない。
そう予感してたんだ。

「夕日きれい」
「きれいだね」
「明日手術かぁ…」
「そっか…明日か」
「早いもんだなぁ。やだなぁ~このまま時間が止まったらいいのに」
「怖い?…よね」
「怖くないよ」
「強くなったね」
「真希のおかげでね」
「真希さん?」
「うん。勇気もらった」
「そっか」…
「右典。強がらなくていいよ…」
「何が?俺強がってなんかないで」
「ウソ!!だって目がすっごい不安そうだもん。無理…しなくていいよ」
「だから無理なんかしてへんって。奈里は心配症やな~」
「弱音言ってよ…自分の本当の気持ち教えてよ」

‘たまには弱音はいたっていいじゃん‘

「…」

‘そう考えたほうが楽しいよね‘

「俺…俺ホントはすっげぇ怖いよ。
このまま植物人間になったらどうなるのかなって
考えるだけで寒気がするんや。
もうみんなに会えないし…永遠に眠り続けちゃうのかなって」
「右典は-思考すぎ」
「‘奇跡‘を信じてみるのもいいかもよ」
「奇跡なんて、」
「1%でも可能性があったなら信じようよ。
それで頑張って100%にすればいい」
「…」
「今はね私は頑張ってとか傍にいることしかできないけど…」
「それでも大きな力になっていくよ」
「まだ大きな力にはなんないよ。
いろんな愛だったり夢に出会って大きな力へ変わっていくんだよ」



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