◆Free sky◆




このままどんな顔して彼に会えばいいのだろう…?
会えないまま思いは募るばかり。
あの時あなたは何を言いかけたの?

『俺は…いやなんでもない』

私には教えられないの?
私はあなたにとって'何'…?
ただのしゃべるだけ相手?
重荷?

私はあなたの'特別'にはなりませんか…?

私にとってあなたは・・・
'なくしたくない大切なモノ'にいつしかなっていました…。

やっと見つけたよ…。
あなたはあの時そう言ってたつもりだったんでしょ?
この想い受け止めてくれたなら…。
互いの気持ち見えない日には、温かなあなたのその腕をそっと掴んでた。
道草しても2人はこの場所がとても好きだったから…。
せめてあなたの瞳に私をどうか映してほしい。
私の瞳にはいつでも…あなたが映ってしまう。
次の恋してれば辛くならないのに。
忘れようともした…でもそんなのでるはずないよ…。
私があなたに『あの場所』で出会い…'恋'をした。

けどあなたと私は違う'存在'。

どこにもあなたを探してもいないんだよ---。
いつの間にか、いなくなっていた--。

いつのまにか知らずに私の知らない春は訪れていた---。
私の頬に大粒の涙と桜の花ビラが伝わっていた。

押し寄せる現実に逆らえず1人、行くあてもないまま彷徨ってる。
あの時言いかけた言葉は今でも、愛しさと共に私を苦しめる。
重ね合わせたあの温もりを私は今も憶えているよ…。

このままじゃいけないと思った。
このまま彼と会えないなんて嫌だよ。
そんなの嫌だよ…。

『あの場所』に行ったら彼はいなかった…。
どこ?
私の知らない場所にあなたは行ってしまったの…?
会いたい…。会いたい!!

『慶太!』

『…やっと俺の名前呼んでくれたね。ずっと待っていたよ』
『…あっ』

『もうこんな季節か…ちょうど1年たつのか。
莢の言う通り春は来たね。今年の春は別れの春になりそうだ…』
『そんなの…嫌だよっ』
『しょーがないんだよ。春は出会い、別れの季節だから。
この場所で2人は出会った。そして別れの時がやってきたのだから…』
『どーして?私はっ』
『なくしたくない大切なモノが莢にもできたみたいだね…』
『それは…っ』




『俺はね…目が見えないだ』



『えっ…嘘でしょ…?』

『だから莢の顔も分からないだ、どーしても』
『だから…空しか見なかった…の』
『不思議だね。なんとなくだけど空の色とかは分かるんだ。
今日は水色だ…』
『…』

『莢!今神様に願い事ってある?』
『願い事…』

『俺は一つだけあるよ。それは'ずっと莢と一緒にいたい'』

『えっ…』
『でもね神様はその願いだけは叶えてくれないだってさ』
『どーして…?』




『それは俺がこの世に存在しないから』




『存在しない…?』


[あの子誰としゃべってるのかしらねぇ]


『俺は今は生きていない…』

『じゃあ…何で私…』

『不思議だ。莢だけには俺の姿が見えた。
ずっと待ち続けた人…それは'君'だ』

『私…?』
『実は'なくしたくない大切なモノ'それは莢だった…。
神様は嘘つきだね…どんなに愛しても二人は結ばれないんだってさ…』

『もう会えないの…そんなのそんなの絶対に嫌だ…
せっかく出会えたのに…』
『もう会えないだなんてそんな言い方やめてよ。
世界は広い。
またいつかまたどっかで会えることを俺は祈り続けてあの空の果てにまた歩き出す。
忘れないで、君は一人じゃない。
いつでも俺がいることを忘れないで…莢には良い所いっぱいある。
だから自分に自信持ってよ。
俺が保障する。
時がたっても…年十年後も莢への気持ちは一生変わりやしない…。
泣かないで…莢には笑顔が似合ってる。』

『また…絶対会える私もそう信じてる…』

『いつかきっと…。さあ行きなさい。絶対に振り向かないで』

『さようなら…私の'なくしたくない大切なモノ'それは…慶太です』

『ありがとう、嬉しい。さようなら莢…君に出会えてホントによかった』

『さよう…なら…』

ホントは‘さようなら‘なんて言いたくなかった。
行かないでほしい…
ホントはもっとずっと傍にいてほしかった。
もっと…好きでいたかった。
何故か私はそのことを伝えなかった。
あなたの囁く言葉が愛しくて-------。

でも私は、もう立ち止まらない、振り向かない------。
ずっと先へ進んでいく…。
もがき苦しんでも、暗闇に立ち向かっても、


『俺はいつでも莢のことを見てる。あの空のように…』

あなたがくれたいろいろな言葉心の消毒になった。
とっても『がんばろう』って気持ちになったよ。

どんない辛いことや、嫌なことがあってもいつか笑ってやりたい。
そんな日が来るまで私は、強くなってみせるよ…。
ちゃんと…見ててね、慶太。
歩き始めた私の未来は------とてもはかない。





  空が赤くそまる頃に…私の願いは風とともに消えていった-------。



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