「この研究は、抗酸化物質の摂取により2型糖尿病の発現リスク が低下するという仮説にさらに重みを加えるものである」と研究者であるNational Public Health Institute(フィンランド、ヘルシンキ)のJukka Montonenらは記し ている。「数少ないプロスペクティブ(前向き)研究の中で、これらの研究結果は有 望に思われる。確実な結論を得るためには、大規模な前向き研究および介入試験をさ らに多く実施する必要がある」
【2月10日】既知の糖尿病リスク因子を持たない健康女性において 血中の鉄貯蔵量の上昇は2型糖尿病のリスク上昇を伴うという枝分かれ症例対照試験 の結果が『Journal of the American Medical Association』2月11日号に発表され た。 「過剰な鉄貯蔵はへモクロマトーシス患者に2型糖尿病を引き起 こしうる」とハーバード大学公衆衛生学部(マサチューセッツ州ボストン)Rui Jiang, MD, DrPHらは記している。「しかし、鉄貯蔵量の中程度の上昇が健康な人に おける2型糖尿病発症のリスクを予測するかどうかは明らかではない」
鉄過剰はまずインスリン抵抗性を惹起し、次いでインスリン分泌 の低下をもたらす可能性があるため、著者らはNurses' Health Studyに登録した健康 な中年女性において鉄貯蔵量を反映するバイオマーカーとその後の2型糖尿病発症と の関係を検討した。