宇宙は本の箱

     宇宙は本の箱

本然の生命<5>


それぞれの芸術にたずさわる人が、天然自然の営みからはずれ、神ながらの妙なる心から大きくはずれ、真を問い、全を問い、美を問うということを自らに課さず、高き聖霊の宿らぬ人となって、人の人たる道を失い、ちっぽけな自己本位、自己中心の我執に落ち、醜い俗心に心を任せ、名を求め、財を求め、よこしまなる思いに霊にまかせ、人に非ざる霊魂、人に非ざる心、人に非ざる感性、感情、感覚から生まれる醜い作品を、人々の前にはき散らし、毒を出し続けています。
その毒気に多くの人があてられています。

迷える人を導くべく仕事にある美学者、審美家も、善悪美醜真贋を察知判別する智力の働かないまま、毒の多いものを価値あるもののごとく、
「まれにみる個性」「すごい生命力」「二度とでない異色の作家」などともてはやして、混迷をさらに深め、もう異常な不幸へおちこんでしまっています。

こんなことをいつまでも繰り返していてはいけません。


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