宇宙は本の箱

     宇宙は本の箱

いつの日か宝箱


少し暑くなってきたけど。

私はそんなに悪いことをしたっけ?
君がなんとも思わない事柄が私には悲しいことで?
君が楽しいと思う事はもはや私には後回しのことで?
確かに君を傷つけるようなことはいっぱいした。年甲斐もなく。
でもそれが魂が共鳴する者同志にふさわしいことだった筈じゃーないか。
君は透明で、いつも霧の中から突然に現れるような子で、
あんな顔をしている君をはじめて見たよ。


きょう、こうして出会った。
それはどういう運命?
偶然?必然?故意?
私達はいつもいつも運命を感じていた。
メールを書かなくなったのは君だ。
メールのスタイルを崩したのも君だ。
でももう私は君になぜ?とは問わないんだ。
私はもう君にも、君達にも決してなぜ?とは問わないんだ。
人は生きるさ。
君の人生が私には手にとるように分かる。

人間は一生に何人の人に出会うと思う?
異端中の異端の君にそれが分からない筈がなく、そう言う話に嬉々として笑ったよね。
僕は淋しくないんだ。孤独が好きなんだ。そうも言ったよね。
一年前の秋、君はあそこで泣いたような目で立っていた。
ちょうど一年目。
君は私があそこを通ると知っていて通った。
逢いたくないなら通らなくてもいいはずの道じゃーないか。
九月。ジャスト一年目。
神秘主義者の君がそのことを思わないわけはないのに。

土曜の夜、真夜中にね、へんなことが起きたんだ。
秋かな~。

また秋なんだ。

ここに来ると電話がなった。
久しぶりに布写経のおばあさん。
薬師寺には行かず・・・
やっぱり秋なんだ。


また秋が来るんだ、
分かるかな~ 
君に。






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