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2024.06.28
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カテゴリ: 洋画




 1988年にアメリカのNBCで放映されたテレビミニシリーズ。
 刑事ドラマ兼SF兼ホラーという意欲作。
 各2時間の前後編で放映(CMも入るので、実際の長さは3時間半程度)。
 主演はジョセフ・コーテスとマリアム・ダボ。
 日本では「クライムエイリアン/何かがあなたを狙ってる」のタイトルでビデオが販売された。
 原題は「Something is Out There」。




粗筋

 刑事のジャック(ジョセフ・コーテス)とフランク(ジョージ・ズンザ)は、市内の無差別強盗犯を捕まえるべく張り込みをしていた。
 ジャックの横を女性ジョガーが走り抜けた直後、悲鳴が聞こえた。
 女性ジョガーが強盗犯に襲われた、と判断したジャックは、直ちに悲鳴が聞こえた現場へ向かう。女性ジョガーのものらしいランニングシューズを発見。被害者と加害者は近辺にいる筈、と見てジャックは現場に駆け付けたフランクと共に辺りを捜索。
 ランニングシューズが発見された場から少し離れた所に女性ジョガーの惨殺死体があった。
 ジャックは不思議に思う。彼が悲鳴を耳にしてからランニングシューズが発見された場所、すなわち被害者が襲われた場所に駆け付けるまで30秒程度しか掛かっていない。現場は公園で、視界を遮るものは少ない。何者かが女性を連れ去っていたならその姿を目撃していた筈。また、悲鳴がしてから死体が発見されるまでは僅か数分。その僅かな時間で女性を切り刻み、ジャックらを含め誰にも目撃される事無くその場を去る、というのは無理があった。
 ジャックはただの殺人事件ではない、と思ったが、駆け付けた殺人課の刑事らからは「お前の担当外だから失せろ」と言われてしまう。
 それから数時間後、また別の殺人事件が発生。3人の男性が何者かに惨殺される、というものだった。手口からして、女性ジョガーと同じ者の仕業だった。
 ジャックは現場に到着。野次馬の中に、女性ジョガーの事件現場でも見掛けた金髪の女性がいる事に気付く。
 2か所で起こった殺人事件の現場に野次馬として現れるのは偶然にしては出来過ぎだ、と読んだジャックは、金髪の女性に声を掛ける。
 金髪女性はその場から逃げ出した。
 これは怪しいと感じたジャックは、金髪女性を追跡。
 金髪女性は雑居ビルの屋上へと逃げる。
 相手を追い詰めた、とジャックは思ったが、金髪女性は見た事も無い兵器で反撃してきた。
 ジャックがひるんでいる隙に、金髪女性は隣のビルに飛び移り、逃走。ジャックも隣のビルに飛び移るが、上手くいかず、やっとの事で屋上によじ登った頃には金髪女性の姿は無かった。が、彼女が落としたらしい目的不明の装置を回収出来た。
 ジャックは、フランクに対し、金髪女性は怪しい、変な兵器で反撃した、とまくし立てるが、フランクはそんな事ある訳無いと聞き流し、ジャックに帰宅を促す。
 ジャックが言われるまま帰宅すると、自宅に何者かが侵入した形跡があった。しかもそいつはまだ中にいるらしい。
 その時点で先程の金髪女性が襲い掛かる。
 ジャックは金髪女性を何とか取り押さえ、署に連行する事に。
 金髪女性がジャックの自宅に侵入したのは、落としてしまった目的不明の装置を奪い返す為だった。
 ジャックはこの変な装置は何だ、あの変な兵器は何だったんだ、と問うが、金髪女性は質問に応じない。自分の名前はタラ(マリアム・ダボ)だとだけ答え、署に連れて行かないでほしい、と懇願する。
 何も答えないのだから連行するしかないだろうと言うジャックに対し、タラは言う。自分は2件の殺人事件の犯人の正体を知っており、その目的も知っている、と。
 興味を抱いたジャックは、だったら何もかも話せと迫るが、タラはここでは答えられない、ある場所に向かってくれ、と言う。
 ジャックは半信半疑でタラが示す場所へと車を走らせる。
 そこには小型宇宙船があった。
 呆然とするジャックに、タラは説明する。

 タラは別の惑星の宇宙機関の医療担当で、宇宙を航行する囚人護送船に搭乗していた。囚人は全員ヒトだった。一体を除いて。
 そのヒトでない囚人とは、絶滅していたと思われていたゼノモーフという生物だった。あらゆる生物に変形出来る危険な存在で、その凶暴さから特別房に収容されていた。が、ゼノモーフは強力なテレバシーで他の囚人に反乱を起こさせ、自身を解放させる。
 解放されたゼノモーフは囚人と乗組員を殺害し、護送船から脱出し、近くの惑星に降り立った。それが地球だった。
 たった一人生き残ったタラは、ゼノモーフを追って地球に降りた。
 ゼノモーフを含め囚人は体内に特別な薬物を投与されており、タラが持参した装置で追跡出来た。彼女が2か所の殺人事件現場に居合わせたのも、それが理由だった。

 タラの突飛な話を聞き終えたジャックは、ゼノモーフとやら生物は何故人を立て続けに殺しているんだ、と訊く。
 ゼノモーフはあらゆる生物に変身出来るが、細胞レベルで変身するので変身の対象がどういう生物で、どういう仕組みなのか調べる必要があった。2件の殺人事件は、ゼノモーフが人間とはどういう生物か学習する為のものだ、とタラは答えた。
 ゼノモーフは何を狙っているんだ、とジャックは問う。
 ゼノモーフは降り立った惑星の生物に成りすまして個体数を増やしていき、最終的にその惑星を乗っ取る性質があるので、野放しにしていたら地球もいずれそうなってしまう恐れがある、とタラは答えた。
 だったらゼノモーフを阻止しなければ、とジャックが思っていたところ、フランクから連絡がある。2件の殺人事件の犯人らしき者を劇場に追い込んだ、と。
 ジャックは、タラを連れてその劇場に向かう。
 フランクは、解剖結果をジャックに伝える。死体は切り刻まれたというより、中から外に突き破って出た痕跡がある、と。そんな事有り得るのかね、と。
 それを聞いて、ジャックはゼノモーフが如何にして「変身」しているのかが、何と無く分かってきた。
 彼らをしり目に、警察の特殊部隊が劇場に突入するが、犯人は壁を破壊して逃げ去っていた。
 タラは、ジャックから返してもらった装置を使い、ゼノモーフが下水道に逃れた、と教える。
 ジャックとタラは下水道に降り、ゼノモーフを追うが、ゼノモーフは強力なテレパシーでタラの意識を奪った。
 ここはひとまず退散した方がいいと悟ったジャックは、タラを連れて自宅へ逃れる。
 タラは見た目は人間だったが、地球人とは異なる部分があった。最大の特徴がテレパシーが使える事だった。これによりタラの種族は言葉を口にしなくても意思疎通が図れるという利点があったが(地球人の心も読めてしまう)、その能力を持っているが故にテレバシーを遮断する装置を身に着けていないと強力なテレバシーを発せられるゼノモーフに脳がやられてしまうのだ。護送船が乗っ取られたのも、囚人らにはテレパシーを遮断する装置を配布されていなかったからだった。
 回復したタラは、追跡装置の効きが鈍くなっている、と訴える。ゼノモーフの人間への変身の精度が高くなっている事を意味し、このままだと追跡装置で終えなくなる、と。
 早くゼノモーフの居所を掴まないと、と判断したジャックは、警察のヘリコプターを借り、上空からゼノモーフを探す事にする。
 その結果、ゼノモーフはある研究機関にいる事を掴んだ。
 ジャックとタラは、その研究機関に向かい、研究員に成りすましたゼノモーフと対峙。その過程で研究施設は爆発を起こし、多数の死者が出る。ゼノモーフは爆発に巻き込まれて死んだと思われた。
 現場に駆け付けたフランクは、ジャックに言う。何が起こっているのか分からないし、何故殺人現場の野次馬としてうろついていた女と一緒にいるのかも分からないが、勝手に行動し過ぎだ、署長がお冠だ、と。
 ジャックは、フランクに対し、何も説明出来ないがタラを安全な場所に連れて行ってくれ、と頼み、署に向かう。
 署に戻ったジャックは、研究施設を爆破して多数の死者を出した容疑で逮捕される。が、彼は署長の娘マンディ(キム・デラニー)の婚約者だった事から、署長が自らジャックを釈放。
 署長は、ジャックに車に乗れと命じ、自ら運転して走り出す。
 一体何が起こっているんだ、お前と一緒にいるとされる金髪女性は何者なんだ、と質問攻めにする署長であり将来の義父に対し、ジャックは何も答えられない。タラが何者なのか今は言えないが、とりあえずフランクに預けた、とだけ答えた。
 重苦しい空気に耐え切れなくなったジャックはいつもの癖で煙草を出して火を点けようとする。
 すると、署長が車内のライターを使えと促した。
 その時点で、ジャックは異変に気付く。署長は大の煙草嫌いで、「娘と結婚するつもりなら禁煙しろ」が口癖だったのだ。
 運転席にいる署長と思われた者は、ゼノモーフだった。ジャックに襲い掛かる。
 ジャックは、とっさに署長/ゼノモーフのシートベルトを外し、急ブレーキを掛ける。
 車は駐車してあった別の車と衝突。その衝撃で署長/ゼノモーフはフロントガラスを突き破って外に放り出された。
 交通事故を目撃して集まって来た野次馬の一人が、フロントガラスを突き破って路上に倒れていた人物を助け起こそうとする。
 ゼノモーフはその人物に襲い掛かった。
 意識を回復したジャックが車から出ると、署長の遺体らしき残骸があった。何かが身体の中から外へ突き破った様な残骸だった。ゼノモーフは別の人物に成りすまして現場を去ったのだ。
 その時点でジャックは重大な過ちを犯してしまった事に気付く。タラをフランクに預けた、とゼノモーフに告げてしまったのだ。
 ジャックがフランクの自宅に急行すると、フランクはゼノモーフに襲われて致命傷を負っていた。フランクは間も無く息を引き取る。
 タラは、隠れていて無事だった。
 タラは、ゼノモーフの次の行動をジャックに伝える。ゼノモーフは地球を侵略するつもりでいるが、地球に適応する為に必要な材料が地球上には無いので、一旦護送船に戻る必要があり、多分既に戻っている筈だ、と。
 ジャックは、タラと共に宇宙空間にある護送船に向かう事にする。
 その前に、ジャックはこれまでの経緯を上司のヴィクター(グレゴリー・シエラ)に全て打ち明ける。ヴィクターはジャックの話を信じられなかったが、タラが乗って来た小型宇宙船を目の当たりにして、信じざるを得なくなった。
 ジャックは、自分らが戻って来られなかったら地球が瀕している危機について皆に伝えてくれ、とヴィクターに言い残し、タラと共に宇宙に飛び立つ。
 ジャックとタラは護送船に向かった。
 護送船は、全長数百メートルもあった。
 タラにとっては当たり前の護送船も、ジャックにとっては初めて見るもので、驚きを隠せない。
 小型宇宙船の格納庫に入ると、ゼノモーフが使ったと思われる小型宇宙船があった。ゼノモーフが船内にいるのは間違いなかった。
 ジャックは、自爆装置を起動して護送船を自爆させてゼノモーフ諸共始末してしまおう、と提案する。
 しかし、タラは言う。自分は医療担当なので宇宙船の操作方法は分からない、そもそも自爆装置なんて聞いた事が無い、自爆させる装置を宇宙を航行する船に装備したら危ないじゃない、と。
 護送船を地球の海に墜落する様設定して、ゼノモーフの小型宇宙船を破壊し、自分らは自分らが乗って来た小型宇宙船で衝突前に脱出する、と計画を変更。
 ジャックとタラは二手に分かれる。ジャックはゼノモーフの小型宇宙船を破壊し、タラは宇宙船を地球に墜落する様設定する事に。
 ジャックがゼノモーフの小型宇宙船を破壊していると、ゼノモーフによってゾンビ化した遺体に襲われる。必死に反撃していると、ゼノモーフの小型宇宙船だけでなく、自分らが乗って来た小型宇宙船も破壊してしまった。
 タラは、護送船の艦橋に入り、地球に墜落する様、進路を設定し、ジャックと合流する。
 その時点でゼノモーフと、ゾンビ化した乗組員や囚人が二人に襲い掛かる。
 ジャックとタラは、ゼノモーフを収容していた特別房に逃げ込む。
 護送船は海に墜落し、分解する。
 ジャックは着水と同時に特別房の内壁を破壊し、タラと共に外に脱出。残骸にしがみついて海に浮かんでいると、側を通り掛かっていた船に間も無く救助された。
 生還し、何とか無実が証明されたジャックだったが、ゼノモーフがまだどこかで生きているのでは、という悪夢に苛まされる様になる。



感想

 刑事ドラマで始まり、直後にSFになり、最終的にはホラーになるという、意欲的といえば意欲的、訳の分からないといえば訳の分からないドラマ。
 どういう経緯で制作に至ったんだろう、と思ってしまう。
 制作と脚本を手掛けたフランク・ルポはテレビドラマの「刑事ハンター」「特攻野郎Aチーム」「テキサス・レンジャー」等、刑事ドラマやアクション系を主に手掛けており、SFやホラーとは無縁の筈なので、猶更そう思う。

 あくまでもテレビドラマで、劇場公開される大作映画として制作されたものではない。
 アメリカのテレビドラマは今も当時も日本と比べて予算は大きいが、流石に無限の予算がある訳ではないので、本作の特撮は限定的。1980年代なのでCGも限られている(というか使われていなかった様な)。
 護送船内外のシーンもそれっぽくは見える一方でどことなく安っぽく、これで本当に宇宙を航行出来るの、と疑ってしまうレベル。
 説得力ある造形のものを製作出来ないという予算上の問題からか、ゼノモーフも結局どういう姿の生物なのかをはっきり映すシーンは無い。それが寧ろゼノモーフをより不気味な存在にしている、という効果をもたらしている面があるが。

 1980年代にテレビドラマにありがちなご都合主義も散見。

 ジャックはタフでそれなりに有能な刑事ではあるが、好人物とは言えず、何故署長の娘と婚約出来たのか、作中の言動を観る限りでは分からない。
 一刑事に過ぎないジャックが誰にも止められる事無く市内を自由に動き回り、破壊行動し捲れるのもおかしい。
 研究施設の爆破後は流石に連行されるが、「署長の娘の婚約者だから」という曖昧な理由で釈放されている。
 ラストでジャックは全ての汚名を返上した、という事になっているが、その経緯は作中では取り上げられておらず、これだけの大事なのにどうやって無実を証明したり、捜査を終了させたのかが分からない。
 2件の殺人事件、研究所の爆発、フランクと署長の死は全て殺人エイリアンの仕業でした、と認められた訳ではなかろう。仮にそう認められていたら別の方面で大事になっている。一方、一連の事件については未解決で終わらせます、では警察への信頼が損なわれる。
 宇宙船の始末の仕方も問題。あれだけ巨大なものが墜落していたら、世界各国のレーダーに捉えられている筈で、「謎の宇宙船は海の藻屑となって跡形も無くなりました」とはならない。米軍が海底から残骸を回収し、ジャックやタラも執拗に尋問されていただろう。
 計4時間のパイロットなのでそこまで描き切れなかった、という事もあるのだろうけど、端折り過ぎ。

 タラが属していた宇宙機関も特に詳しく説明されていない。
 ゼノモーフを危険な存在と見なしているのに、他の一般囚人と一緒に護送するというミスを犯している。ゼノモーフは大昔に絶滅したと信じられていて、対処の仕方が分からなかった、という面もあったのかも知れないが、それを考慮しても扱いが雑。
 ゼノモーフ自体がどういう生物なのかも分からない。知的生命体らしさはないので、害獣と見なされていたと思われる。だとしたら有罪判決を受けた囚人と同様に扱うのは無理がある。害獣ならその場で駆除すればいいのに、何故一般犯罪者の様に扱っていたのか。
 宇宙を航行する技術を持つ種族にしては生物保護の思想があやふや。
 地球人が到底理解出来ない思想や倫理観を持っている、という事か。

 出演者の中で最も光るというか、特徴的なのがタラを演じたマリアム・ダボ。
 イギリス出身の女優で、本作の1年前に007/リビングデイライツでメインのボンドガールを演じている。
 本作を観た時点では、何故ボンドガールがテレビドラマに出ているんだろう、と不思議に思った。
 ボンドガールとして注目を浴び、ハリウッドに進出したものの、肌が合わなかった様で、本作から間も無くイギリスに戻り、イギリスやヨーロッパ限定の作品に注力。ハリウッドの大作映画には出演していない。
 華やかなハリウッドでは俳優らはセレブリティ扱いされ、本人らもその様にふるまうが、イギリス等欧州では俳優というのはセレブリティなんかではなくあくまでも役を演じる職人だ、という考えが根付いているのかも知れない。
「ボンドガールでその後大成したのはいない」とよく言われるが、殆どのボンドガール女優は「ハリウッド主体の大作映画の出演は007でこりごり」というのが実情ではないか。

 ジョセフ・コーテス演じるジャックと、キム・デラニー演じるマンディは、本作では婚約している、という設定になっている。
 ジョセフ・コーテスとキム・デラニーは、本作への出演がきっかけかどうかは不明だが、その後結婚している。
 ただ、数年後に離婚。
 どういう経緯で結婚し、どういう経緯で離婚に至ったのかね、と思わないでもない。

 テレビシリーズのパイロットとして制作され、それなりの視聴率を稼げたからか間も無く各話1時間のテレビドラマとなった本作だが、1時間ドラマの方は視聴率がイマイチだったからか、たった6話で打ち切られている。
 よくよく考えてみればジャックとタラは宿敵ゼノモーフを倒しており、伏線も本作内で全て回収している。その後に制作された1時間ドラマは「宇宙人女性と地球人男性の凸凹コンビが織りなす刑事ドラマ」という、緊迫感の無いものになってしまい、盛り上がりに欠けたからだろう。
 ゼノモーフが実は死んでおらず、また二人に襲い掛かる、という展開も想定していたらしいが、それに至る前に打ち切られてしまった。
 本作と似た雰囲気のテレビシリーズのパイロットに、「アナイアレイター」がある。そちらはパイロットで伏線を全く回収しておらず、今後放映されるテレビドラマで謎が徐々に明らかにされていく、という展開を予想させながらも肝心のテレビドラマが制作されずに終わっている。
 ほぼ同時期に制作されたパイロットで、一方がテレビドラマ制作にGOサインが出て、もう一方がNGになった理由がよく分からない。パイロットの伏線の回収のされ方からすれば、アナイアレイターの方にテレビドラマ制作にGOサインが出ても不思議ではないのに。

 偶然なのだろうが、本作とアナイアレイターの音楽は、いずれもシルヴェスター・リヴェイが担当。
 本作より数年前に放送された「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ」の音楽も担当している。
 SFっぽいテレビドラマの音楽にはシルヴェスター・リヴェイを起用しろ、がこの頃の不文律だったらしい。

 本作も「アナイアレイター」も1980年代のテレビドラマのパイロットにしてはストーリーも特撮も凝っているが、流石に現在のハリウッド大作と比較するとストーリーは小粒で、特撮も原始的に映る。
 よって、現在の者に事前知識抜きで見せたら古臭くて退屈で陳腐な作品という評価しか得られないだろう。
 ただ、リアルタイムで観た者からすると、最近のCG満載の大作よりはるかに印象に残っている。
 忘れた頃にまた観たい作品である。


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Last updated  2024.08.02 17:24:11
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