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明日は明日の風が吹く。
クローザー
【ピッチャー 中井に代わりまして 黒川】
オリックスファンの大声援を背に黒川はマウンドに向かう。
軽く投球練習をした後、バッターが打席に入った。
(あと1セーブだ・・・・・・)
黒川は左サイドからボールを投げ込んだ。
シュッ!
黒川 裕也。
今年で36歳を迎える、プロ18年目のベテランだ。
オリックスの抑えとして、今は欠かせない存在になっている。
しかし、ここまでたどり着くまでには、時間が掛かった・・・・・・・
18年前、黒川はオリックスに1位指名を受けた。
「球界のエースを目指します!」
と目標を掲げた黒川に誰一人とも否定する者はいなかった。
しかし、1年目のシーズンの初登板、初先発・・・・・
ビュッ
「ボール」
ズバッ
「ボール」
ビュウン
「フォアボール」
(黒川・・・・・・・)
(は・・・・入らねぇ・・・)
黒川はコントロール不足であった
4回5失点、あたえた四球はなんと6。
ほろ苦いデビューとなった・・・・・・・
試合後。黒川はただロッカールームのベンチでうな垂れていた。
「球界のエースなんてふざけた事言ってるんじゃねぇ・・・・」
「古木さん・・・・」
古木は大ベテランの捕手だ。
今日も黒川の球を受けた。
「球が入らなきゃ話にならねぇだろ」
「でも・・・・俺はこの球で甲子園優勝したんです。」
「だから甘ちゃんなんだよ。高校での投球がプロで通用すると思ってるのか?」
鋭い言葉が胸に刺さる。
「だったらなおさら今のままではな・・・・・・・」
そう言うと古木はロッカールームから出た。
(俺はどうすればいいんだ・・・・・・)
黒川はただ見つかるはずのない答えをひたすら探していた・・・・・・
2軍に行ってからも黒川の制球は良くならなかった。
毎回四球を出しては試合を壊していた。
1年目のシーズンが終わった。
結局黒川は1軍に戻れなかった・・・・・・・・
そして春季キャンプ。
「黒川、ちょっと来い!」
2軍投手コーチの山口が黒川を呼びかけた。
「お前に言いたい事がある」
「・・・・・はい」
「大きく振りかぶるのをやめてみるぞ」
山口に言われた事。
それは球速を捨てて制球を付けると言う、悲痛な宣告だった。
「そしてカーブの球速を100キロ台にするんだ」
「100キロ・・・・・・・」
「投げてみろ」
シュッ!
(あ、速くなった・・・・・)
「もっと遅くしてみろ」
シュルッ
(難しいな・・・・・・)
シュッ
春季キャンプ終盤。
スパンッ
(よし、いける!)
黒川の「100キロカーブ」は完成に近づいていった
そして、ボールも決まった所に入っていくようになった。
2年目のシーズンも2軍スタートだったが、先発として、活躍した。
140キロ台の「ストレート」と100キロ台の「カーブ」で三振の山を築いていった
そして、6月終盤・・・・・・・
「黒川、明日からお前は1軍昇格だ」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ。思いっきり暴れてこい! もう2軍に来るなよ!」
「ありがとうございます!」
2軍で結果を残した黒川は夢の1軍昇格を果たした。
そして、1軍の試合。
先発登板こそならなかったものの、1点リードの9回裏、無死1、2塁のマウンドを任された。
(久しぶりの1軍登板・・・・・必ず結果を残すぞ)
捕手は古木。
バッターは4番の大型外国人だ。
(ストレート・・・・・)
シュルッ
「ッストライーク」
(成長したな、黒川)
スパァン
「ストライークツー」
(いいカーブだな)
パァン
「ストライク、バッターアウッ!」
「シャアッ!」
黒川はマウンドでガッツポーズをした。
続く5番・・・・・
「バッターアウト!」
6番バッターも・・・・・
「バッターアウト! ゲームセット!」
三者連続三振でピンチを切り抜けた黒川に大声援が送られた。
そして、ヒーローインタビュー・・・・・
「黒川選手、去年は2軍生活でしたが、久しぶりの1軍はどうですか?」
「やはり2軍と違って、ファンの数が多くてかなりのプレッシャーがかかりましたね」
「ピンチでしたが、見事に三者三振。去年と変わった所は?」
「コントロールが良くなった所ですね。あとは決め球のカーブがしっかり入る様になりましたね」
「最後に、ファンの皆様に向けて一言お願いします」
「ファンの皆様の期待を裏切らないように頑張りたいと思います。よろしくお願いします!」
惜しみない拍手が送られる。
自分の実力を認めてくれた事が黒川には最高の幸せだった。
・
・
・
・
・
その後も、抑えとして活躍、2勝0敗20セーブの成績で新人王を獲得した。
(このままの調子で行くぞ)
黒川はさらに制球に磨きをかけ、「フォーク」を身に付けた。
そして10年後・・・・・・・
「・・・・私黒川裕也は、メジャーに挑戦します」
パシャパシャ・・・・・
「数年前から夢見ていた事です。何処が獲得してくれるかは分かりませんが、自分の実力を見せるだけです」
黒川のメジャー挑戦。
前々から評価していたメジャー球団は待ちに待った瞬間だった。
数ヵ月後。
『黒川裕也を獲得したのはドジャースとの報告が来ました』
黒川の入団する球団はドジャースだった。
日米野球、オリンピック、WBCで登板した黒川を注目していた。
信頼できる抑えのいない今、オリックスのクローザー黒川をどうにかしても獲得したかった。
「ドジャースで活躍出来る様に頑張ります!」
期待を胸に寄せて、黒川はアメリカに行った。
「君が黒川か。よろしく頼むよ(英語で話しています)」
(何て言ってるんだ・・・・・こんな事なら勉強しておくんだった)
「イエス、イエス」
なんとか言葉が通じ、じょじょにチームの輪に溶け込んでいった。
シーズンが始まり、黒川は早速登板を命じられた。
(よし、行くぞ!)
―――――シュパッ
ストライーク
100キロ台の「カーブ」でタイミングを外す。
―――ククッ
キィン!
ファール
黒川の投じた「フォークボール」がファールゾーンに吸い込まれる。
――――――シュル
ストライーク、バッターアウッ
(アメリカでも100キロカーブは通じるんだな)
そう思った黒川は「カーブ」を連投した。
――――スパッ
ブゥンッ
(よし、三振だ!)
バットは空を切るばかりでボールには当たらない。
ドジャースのクローザー、黒川裕也誕生の瞬間だった。
「ッシャア!!」
――――――――タイミングをずらす「カーブ」を武器に42セーブの大活躍。
しかし、そう長くは続かなかった・・・・・
カキィン!
(ま、またヒットかよ・・・・・)
黒川はセットポジションを外し、大きく深呼吸をした。
3年前は打たれるはずの無い「カーブ」が今、打たれた。
無死満塁。
「フォーク」も「直球」も、そして「カーブ」も全て打たれていた。
(畜生!)
カキィ――――――ン・・・・・
「・・・・・クソォッ!」
黒川はグローブを思いっきりマウンドにぶつけた。
どうしたらいいか分からない。
日本にいた時はコーチが助けてくれた。
けど・・・・今回はそういかない。
自分で道を切り開かなければ・・・・・・
(一か八か・・・・だな)
黒川は賭けに出た。
・・・・・フォームの転向である
サイドに転向するメリットは、数点ある。
一つは「カーブ」をより大きな変化に出来る事
二つは制球が上がる事
そして三つ。
新しい決め球、「シンカー」を武器にする事・・・
逆にデメリットもある。
一つ目はさらに球速が落ちる事。
そして、自分に合わなかった場合。
最悪、100キロ台のストレート・・・・・即ち野球人生の終わりである。
(生きるか死ぬかは・・・俺次第だ)
黒川は誰もいないブルペンで夜遅くまでサイドスローの練習をした。
成功するとも限らないのに、黒川は投げ続けていた。
シーズンが終わっても、黒川は日本に帰国する事は一度もなかった。
そして・・・・・
ブゥン!
シュルルル
パァン
「か・・・・完成したぞ」
そこにはボロボロになった黒川の姿があった。
「シンカー」は左投げの場合、別名「スクリュー」になる。
黒川は「スクリューボール」を自分の物にしていた。
ククッ
シュパン
(フォークは前より曲がらなくなったけど・・・・スクリューはそれ以上に曲がる)
シュッ
(カーブを組み合わせれば・・・・より大きな効果が得られる)
バシィ
(ストレートだって球威を衰えてない。いける、今年はいけるぞ)
黒川は確かな感触をつかんでいた。
サイドスローに転向し、黒川はシーズンに備えた。
「どうなるか分からないけど・・・・・とにかくやれるだけやったんだ・・・・」
開幕戦。
「ピッチャー ユウヤ クロカワ」
黒川は9回のマウンドに立った。
シュッ!
黒川は手をムチのように振った。
――――シュルルルッ
(俺のスクリューを打たせてたまるか!)
――――――――バシィィッ!
ットライクッ
続く2球目、3球目も空振りに取った。
「ッシャア!」
黒川は、サイドスロー転向で大活躍。
チャンピオンシリーズでも胴上げ投手となった。
そして、今年日本に帰国し、オリックスに再入団。
300セーブ達成の目の前に立っている。
――――バシィッ
ストライーク、バッターアウト
(日本でもアメリカでも、俺の球は変わらないさ)
「あと2人!」
「いけーっ!」
オリックスファンの盛り上がりは最高潮だ。
(あと2人・・・・)
――――シュッ
キィン
球はセカンドに転がり、セカンドがファーストに投げる。
アウトッ!
(あと1人で・・・300セーブ!)
黒川は、最高の球を投げた。
今までの思いを込めたボールをキャッチャーに投げた。
―――――――――――バシィィィッ
ゲームセット!
「ッシャァ!」
黒川は手を大きく上に掲げた。
ヒーローインタビュー、そこには初めてヒーローになった時と同じアナウンサーが立っていた。
「300セーブ、おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「黒川選手、去年はアメリカにいましたが、久しぶりの日本はどうですか?」
聞いた事のある質問だった。
「やはりアメリカと違って、かなりのプレッシャーがかかりましたね」
言った事のある言葉を返す。
「最後に、ファンの皆様に向けて一言お願いします」
アナウンサーがニヤニヤしながら言う。
もう黒川の言う事は決まっていた。
「・・・・ファンの皆様の期待を裏切らないように頑張りたいと思います。よろしくお願いします!」
黒川は笑顔だった。
そしてオリックスファンから惜しみない拍手が送られた。
家に帰ると、インタビューのアナウンサーがソファーに座っていた。
「おかえり、あなた」
「ただいま」
黒川もソファーに座る。
「300セーブおめでとう」
「ありがとう」
「あー久しぶりにインタビューしたなぁ・・・・」
「まぁ俺がアメリカにいた時はおまえは日本で仕事してたからな」
楽しく会話をしていると、電話がかかってきた。
黒川は電話に出た。
「よぉ、俺だ。古木だ」
電話の主は新人の頃、お世話になった古木さんからだった。
「あ、古木さん。どうかしたんですか?」
「言わなくても分かるだろうが! 300セーブ達成」
「あ、どうも。ありがとうございます」
黒川は電話越しにお辞儀をする。
「で、どうするんだ? 引退するのか?」
心もない言葉が胸に刺さる。
「するはずないじゃないですか!」
「ははは、冗談冗談。」
「300セーブは通過点ですよ。まだ終わった訳じゃありません。」
「・・・・やっぱお前らしいぜ。安心したわ。じゃあな」
そう言うと古木さんは電話を切った。
ガチャ ツー ツー ツー
(何だったんだ・・・・・)
黒川はベットに横たわる。
(まだ、通過点・・・・・・)
後に、黒川はインタビュアーにある言葉を残した。
300セーブは通過点でもあり、スタート地点でもあり、ゴール地点でもあります。
でもそれは人によって違います。
自分の場合は通過点だと思ってます。
ゴールが何処だか分かりませんが、自分の実力を出して、精一杯頑張るだけです。
黒川裕也。
左サイドから繰り出されるスクリューとカーブが武器。
通算300セーブ達成し、日本一のクローザーと呼ばれている。
今年36歳になるが、まだ衰えを知らない投球をする・・・・・・・・
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