「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2016.01.20
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カテゴリ: 美術館・博物館

『メトロポリタン美術館』は、希少な「フェルメール作品」を所蔵する事でも有名であります。

ニューヨーク『メトロポリタン美術館』2階正面の「12世紀~18世紀ヨーロッパ絵画」

Gallery=632は、左の一番奥の展示室です。

THE METROPOLITAN MUSEUM OF ART GALLERY632

Johannes Vermeer (フェルメール)Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9393.jpg

A Maid A sleep ca.1656-57「眠る女」

フェルメール作品の中で・・・初期の作品とされる『娼婦(取り持ち女)』の次に

古い作品である「眠る女」は、風俗画で

着飾りすぎのメイドは、

訪問客を楽しませた後に、居眠りしました。

2杯のグラス、ピッチャーと水差しは、ごたごたした静物に見られるかもしれません!

X線調査によって、

部屋の境には一匹の犬が

奥の部屋には男性が描かれいて

画家が製作過程で消し去ったことが判明しているほか

眠る女性の背後には

画家C・ファン・エーフェルディンゲンによる

『仮面を踏むキューピッド』

(キューピッドは愛を、仮面は不誠実を意味する)

が画中画として描かれていることなどから・・・

本作は失恋し憂鬱とワインによって

酔いつぶれている女性であると解釈されている。

また手前と奥の部屋が別の視点から描かれることで

空間内に矛盾が生じているなど、

本作の空間構成に画家が苦心した痕跡が示されている。

フェルメール・・・とは?

ヨハネス・フェルメール Johannes Vermeer



オランダ絵画黄金期

17世紀オランダ絵画黄金期において最も傑出した画家のひとり。

調和のとれた明瞭な色調や

簡素かつ静謐でありながらも

綿密に計算された均整な空間構成、

光の反射やハイライト部分などを点描によって

表現するポワンティエ(点綴法)

写実性の高い描写など

画家が手がけた作品とその様式は

現代でも極めて高い評価を受けている。

また作品制作にカメラ・オブスキュラ(暗箱)を用いるなど、

当時の光学や透視図法の研究を取り入れたと推測されるほか、

非常に高価であったラピスラズリを原料とする

ウルトラマリンブルーを多用した。

真作とされる総作品数は

33~36点と寡作の画家として知られており、

風景画や宗教画、神話画も数点確認されているが、

その大半がデルフトの街に住む

中流階級層の室内での生活を描いた風俗画である。

生涯の詳細は不明であるが

1632年デルフトに生まれ、

1653年カタリーナ・ボルネスと結婚した後、

聖ルカ組合に加入。

生涯で二度、聖ルカ組合の理事に選出されており、

画家としての評価は

当時から高かったと考えられる。

フェルメール作品は贋作も多く、

中でも1945年に判明した

ハンス・ファン・メーヘレンによる

『エマオのキリスト』贋作事件は

西洋美術史上、最も有名な

贋作事件のひとつとして広く知られている。

また作品の希少性から盗難も多く、

1990年に発生した

被害総額2億~3億ドル(当時価値)ともされる

美術品盗難事件

『イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館(ボストン)盗難事件』

で盗まれた画家の代表作『合奏』は現在も未発見である。

1675年にデルフトで没

享年43

Johannes Vermeer (フェルメール)
Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9395.jpg





『真珠の耳飾りの少女』と関連がある?

あるいは対になる作品ではないかと考えられている。

どちらの作品の少女も真珠の耳飾りをつけ、

肩にはスカーフのような衣類を羽織り、

背景は黒一色に塗りつぶされている。

さらに、どちらも

カメラ・オブスクラという

光学装置を利用して制作された作品である。

『少女の頭部』に描かれている少女の顔は

幅広、平らかで、小さな鼻と薄い唇を持ち、

素朴な微笑みを浮かべている。

理想化された美を表現していないこの作品は、

注文主からの依頼によって描かれたとされ、

少女のモデルは

フェルメールの娘である可能性が指摘されている。

フェルメールは

人物像を描くときには

実在のモデルを使うことが多かった。

ただし、

『真珠の耳飾りの少女』に見られるように

単なる肖像画ではなく

目立つ衣服、魅力的な表情、

内面描写、さらには画家の技術力を表すために

17世紀のオランダ絵画でよく用いられた、

オランダ語で「容貌」「印象」を意味する

「トロニエ」という技法で人物像を描いている。

多くのフェルメールの絵画と同様に、

描かれている少女の思考、感性、性格などへ、

鑑賞者の興味をかきたてる作品となっている。

『真珠の耳飾りの少女』と

『少女の頭部』には

他の作品に見られる意味ありげな背景は描かれておらず、

漆黒一色の背景に少女が浮かび上がる構成となっている。

この背景は少女の繊弱さを強調し、

少女がフェルメールに対して

深い信頼感を抱いていることを強調する効果をもたらしている。

1994年に美術史家エドワード・スノウは

『少女の頭部』のことを

「完璧な美ではなく、欠点を含めて愛情こまやかに描き出した」

作品であるとしている。


Johannes Vermeer (フェルメール)Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9397.jpg

Woman with a Lute,ca.1662-63

Johannes Vermeer (フェルメール)Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9398.jpg

Allegory of the Catholic Faith,ca.1670-72

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最終更新日  2016.01.20 09:29:18
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