「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2016.01.20
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カテゴリ: 美術館・博物館

Gallery 632 - Vermeer and His Contemporaries

「ギャラリー632-フェルメールと彼の同時代の人」

ニューヨーク『メトロポリタン美術館』の「12世紀~18世紀ヨーロッパ絵画」のご紹介♪

Johannes Vermeer (フェルメール作)Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9397.jpg

Woman with a Lute,ca.1662-63

リュートを調弦する女(窓辺でギターを弾く女)

(Woman with a Lute near a Window)1662-65年頃

リュートを調律している間、 アーミンで飾られたジャケットと

大きな真珠のイヤリングをつけている若い女性は

窓の外を熱心に見ています♪


17世紀オランダの画家ヨハネス・フェルメール作

『リュートを調弦する女』

過去には『窓辺でギターを弾く女』とも呼ばれています。

長い間、劣悪な環境にあった為に極めて保存状態が悪く、

高名なフェルメール研究者のひとりブランケルトを始め

一部の研究者は真作から除外しているものの、

1817年からの来歴が明確であることや、

署名が記されること、

少ない情報ながら様式的特徴から現在では、

ほぼ真作と認められている。




画家の大きな特徴である

画面左側に配された窓の近くで、

中世から17世紀にかけて

欧州で広く用いられた撥弦楽器である

リュートを調弦する女性で、

細部などまだまだ研究の余地は多く残されているものの、

射し込む光の柔らかで明るい表現と、

落ちる陰影の複雑な表現から、

おそらくは画家が

女性の日常生活の一場面を捉えた

描いた単身像風俗画作品の傑作を

数多く生み出した1662年から1665年頃に描かれたと推測される。



本作の机上に置かれる楽譜など細部の詳細は、

画面が不鮮明であるため未確認であることや、

女性が窓外へ向ける視線が何を意味するのかなど、

本作はフェルメールの作品の中でも

特に今後の研究や解釈が期待される作品でもある。



なお背後の地図は

初版であるヨドクス・ホンディウス作の、

もしくは再版したヨアン・ブラーウ作の地図であると推測されている。

Thomas de Keyser (カイザー)

Dutch, Amsterdam (?) 1596/97–1667 Amsterdam

IMG_9400.jpg

A Musician and His Daugher 1629「音楽家と彼の娘」

「カイザー」は、レンブラントが1630年代前半に出るまで

アムステルダムで最も著名な肖像画家でした。

このダイナミックな形式的肖像の中で、楽器テオルボを持っているのはアマチュアの音楽家

右に立つのは、彼の娘と紹介されております。

二人は、高価な衣装を着ています。少女は、大人の服を着ています。

Johannes Vermeer (フェルメール)Dutch, Delft 1632–1675 Delft

IMG_9398.jpg

Allegory of the Catholic Faith,ca.1670-72「信仰」の寓意

フェルメール最晩年期の作品・・・『「信仰」の寓意』

おそらくイエズス会の有力者、

もしくは熱心なカトリックの信者からの依頼によって

制作されたと考えられる本作は、

同宗教に対する『信仰』の擬人像を用いた寓意画で、

画家の全作品の中でも特に、

あからさまな寓意的内容が顕著に示される作品である。

フェルメール1660年代屈指の代表作『絵画芸術』との構図的類似から、

(おそらく依頼者からの希望で)

『絵画芸術』を構図の原型としたと指摘されている本作は、

チェーザレ・リーパの寓意画像集「イコノロギア」の

「信仰は思慮深い女の座像によって表される…」に基づく

図像展開が用いられたと考えられる。

画面ほぼ中央では「信仰」の擬人像が、

右手を胸に当て、

天を仰ぐように視線を上方へと向けており、

下半身では「イコノロギア」の図像に従い

『地理学者』に描かれるものと同様の地球儀に足を乗せている。

「信仰」の擬人像の隣には聖杯と聖書、

十字架などカトリックの

アトリビュートが置かれるテーブルが配され、

天井からは宇宙の無限的広大を示すガラスの球が描かれている。

また床には

原罪を象徴する食べかけの林檎が落ちているほか、

画面ほぼ中央最下部の蛇や石は、

悪の象徴である蛇が石に潰され血を流すことから、

悪に対する善の勝利を示している。

画面左部分のタペストリーの図像に関しては

「ルドールフの司祭」とも

「東方三博士の礼拝」とも推測されている。

またタペストリー部分の

平面的でパターン化された粒状の光などに、

表現様式・手法に関する画家の

技巧的な変改・展開が示され、

如実に示されるこの技巧的・表現的変化に関して、

古典主義へと傾倒していった

当時のオランダでの絵画的流行との

関連性も注目すべき点のひとつである。

17世紀フランドル絵画の

巨匠ヤーコブ・ヨルダーンスの

『十字架上のキリスト』を簡略化した絵画が

画中画として描かれている。

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最終更新日  2016.01.20 09:43:27
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