すべて伽哉のうち迷い道日記

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琅燦について



妖魔について

阿選についての疑問にもつながると思うけど、王を襲撃したのは、妖魔憑きの兵士。
白銀3巻と4巻で、2か所ほど言及されている。(元日記には4巻のみ書きましたが、訂正します)

最初の函養山での襲撃について、振り返る場面で

    己の慢心だと思いたい。侮っていたから、想像以上の技量に衝撃を受けた。慮外の事態に冷静さを失った。慢心を打ち砕かれて、事実以上に相手が強大に見えたのだ、と。そうでなければ、神憑った技量の遣い手があれほどいる、という事実を認めなければならない。​それは驍宗にとって別の意味で受け入れたくないことだった。なぜなら、それは阿選が妖魔を使ったということを意味するから。​

もうひとつは、李斎らとともに、妖魔の追撃を受けた場面で、阿選はおそらく妖魔を使役できると言及しながら

   「そう考える方が自然だろう。阿選は妖魔を使役できるし、そもそもそれを前提に起ったのだ」
 だとしたら、と驍宗は不可解なことを言った。
  「琅燦(ろうさん)が阿選に与(くみ)したということだろう」


どちらの襲撃も妖魔憑きの兵士に襲われ、まさか琅燦がという、驚きがあらわになる描写、驍宗さまにとっては、麾下である琅燦が阿選に手を貸したとは、想定外のことだったのでしょうか。
ただこの文章は、語られていない部分が多いせいで、非常にわかりづらい。

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琅燦について

琅燦は、はたして敵なのか味方なのか​、今回の新刊では、はっきりと琅燦が阿選に手を貸す描写があるにもかかわらず、泰麒は、終盤で、「琅燦は敵ではない」と言っている。

阿選に手を貸して謀反の手助けをしたけれど、敵ではない、とは?

しかし、それにもまして、琅燦についての最大のナゾ、それは
琅燦は妖魔を自在に操ることができる。
麒麟は妖魔を使令に下すことはできるけれど。。。。、琅燦のそれは、もはや一介の人間の能力を超えてる。。。
琅燦が黄海出身であっても、能力をどうして身につけたのか。生まれ持ったものなのか。

妖魔を使役できる人物というと、妖魔に育てられた更夜。。。黄海の守護神の犬狼真君くらいしか、記憶にない(これまではだけど)
乍王朝の史書に、阿選は幻術を使ったと記されているが、妖魔を使ったという意味だったのかと思うと、琅燦も幻術の遣い手という一面があったのだろうか。

結局、琅燦とはいったい何者なのか。

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   「いったいこの世に王が必要なのか?王を失えば災異を招くというなら、王なんていうものは幽閉してしまえばいいんだ。政など行わせなければいい。そうすれば有益なかわりに、無益なこともできんだろう」      
「麒麟の慈悲は人を救うか。ただ憐れむだけなら、誰だってできる。王と麒麟と、実はそんなものは、人には必要ないんだ。国の施しを受けずに生きていく覚悟さえできればな。王が欲しいと希(こいねが)うのは依存だろう。浮民が家公(しゅじん)の慈悲を乞うようにして自ら王の下僕に成り下がる行為だ」          頑丘(図南の翼)

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