すべて伽哉のうち迷い道日記

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ビッグ・イシュー

ビッグイシュー を買いました。

 いつも通る街角で、この雑誌を片手に販売している男性がいます。
 その人は、いつも同じ人でなく、何度か買って顔見知りになっても、ある日を境にまた別の人になったり、他の街角に変わって立っていたりして…。販売する人の入れ替わりも、はやいのだなと思いました。

 今年の冬は、きびしい寒さでした。
 わたしが『ビッグイシュー』を知ったのは、今年の初詣の帰り。お正月の雑踏でにぎわう街の交差点の角で、男の人が、プルーナのうさぎの絵の表紙のうすい雑誌を片手で丸めるようにして持って、「ビッグイシューの最新作だよー!」と、声を張り上げて売っているのを見かけたのです。
 そのときは、ホームレスの人たちの自立支援の雑誌だとは気がつかず、その後、新聞などで読んで、ああそうかと知ったのです。

 きびしい寒さの中でも、夏のうだるような暑さの中でも、その人はビッグイシューを売っています。

 いつも、同じ人だとは限らず、一度言葉を交わしただけで、その場から消えた人もいれば、顔なじみになった人が、ある日突然、ちがう人と変わっていたこともあります。
 そんなとき、一度でもこの街角でこの雑誌を売っていた人たちは、どこにいったのだろうかと思い、また別の人からビッグイシューを買ったりするのです。

 200円のこの雑誌はもちろん、ホームレスの人たちの自立支援になるのだけど、読んでみるとその情報の厚さに驚きます。
 グローバルな世界。
 現代の世界が抱えるさまざまな問題を、複眼的に捉える。
 ビッグイシューの記事には、さまざまな切り口があり、確かに世界とはこのように複眼的に絡み合っているのだなあと、実感することがあります。

 ともすれば、単一的な見方に終始する、日本のマスコミの一過性の報道に慣れてしまっているわたしには、このビッグイシューは、さまざまな記事を読むたのしみと「世界」を知るあらたな発見をもたらしてくれる、面白い1冊なのです。


☆ビッグイシューはイギリスで1991年、ホームレスの自立支援の目的で、創刊されました。現在では世界中に広まり、日本でも2003年に創刊。
☆内容は、国際的な雑誌らしく、毎回、表紙を飾る映画界や音楽界のスターのインタビューや記事が巻頭に掲載され、それ以外にも、世界や日本から発信された特集記事やルポが続き、読み応えがあります。
 ★最近の表紙・巻頭記事に登場したスターたち
     …アウトキャスト、ファーギー、スカーレット・ヨハンソン、ビョンセ、奈良美智、マドンナ、ジョニー・ディップなど

    発行は月2回(1日と15日)  定価は、1部200円です。



ビッグイシューと陽気なホームレスの復活戦


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