心の扉を開けて

かえろかな


自信・安心・自由――心の扉を開けて―
at 2003 06/30

常盤(ときは)放たれ、常磐(じょうばん)行く――解放へ――

 往々にして人は、前回紹介した外的抑圧(誤謬=嘘=虚実=陥れ)などを自ら受け入れて、信じてしまいがちです―――。
そして「どうせ、アタシは○○だから、△△だ――」になる。これが内的抑圧です。
内的抑圧は曲者で、自己を内へ内へ閉じ込めていってしまいます。
エンパワーとは、前回述べた肯定的な姿勢をもって外的抑圧と内的抑圧を取り除いていくことです。
「権利意識」をはっきりもって、自らの可能性を限定しないことです。
「権利」とは、今さらおさらいするまでもないのですが、いや案外往々にして、あなたがたはこれすら見落としてしまいがちですが、「生きていくのに最低限必要な」衣食住などの基本的人権のことです。
生まれもってもつ権利と、誰もがもつわけではない(年齢制限がある免許証の取得がよい例)義務が伴う権利とは分けて整理しなくてはなりません。
そして、基本的人権(自然権)は、「人が人らしく生きていくため欠かせないもの」であるゆえに、「尊厳をもって生きていく」権利であるのです。

 この【尊厳】を、CAP(child assault prevention=子たちへの暴力防止)というプログラムで「安心」、「自信」、「自由」という3つの権利を定義して紹介しています。
 CAPとは、1978年、アメリカ・オハイオ州コロンバスという町のレイプ救済センター
からはじまり、当時小学2年生の女の子がレイプされた事件がおこり、その子の通っている小学生たちが動揺して夜も眠れないなどの状態が続き、教師が救済センターに相談したことがきっかけとなり誕生しました。
 現在、日本でも多くのNP0団体として活動の輪を広げています。
大阪府や東京都葛飾区などの自治体が支援している地域もあります。
下記に日本CAPのサイトを紹介しておきます。
http://www.cap-j.net/


そのプログラムの入り口である3つの権利を引用しつつ、安心、自信、自由の扉を開いてみましょう。

●自信の心
 自分を大切にすること 自分を好きであること 自分に自信をもっていること
心理学用語でいうセルフエスティーム、日本では自己尊重と訳されることが多いようです。
アタシが1月の幸せ帳以来、頻繁に使う【自尊感情】と全く同じです。
自分を貶めたり、さげずんだり、傷つける者に対しての「怒り」の心でもあります。
人権意識を高めるということが知識を増やすことでないことも申すまでもありません。

●安心の心
 自分は無条件で受け入れられ、愛し、慈しんでくれる安心な環境なくしては人は自分を大切にする心をもつことは難しい。
3月の幸せ帳【驚く心】を妨げない環境でもありますね。
安心とは信頼でもあるのです。
アタシたちの、子たちの健康な発達に欠かせないのは言うまでもありません。

●自由の心
 2月の幸せ帳でも展開してきた【自由】は、まるくんの幸せ帳のなかでも最も重要な鍵を握ることばでした。
「自由」と書いて、「青空」を連想するみなさんも多いのでは(笑
自由は―勝手気ままに、やりたい放題、自分勝手―とか解釈してもらっては困ります。
「選択肢があること」、「自分で選べること」なのです。
「自由」の権利が奪われた絶望のなかでも実は選択肢はあり、自分を大切にする心でもって危機的絶望的状況を克服していくのです。

これらの安心、自信、自由をもって他者へも自己へも選択肢を妨げないことが「自尊感情」であるのです。


この【幸せ帳】最大のテーマであった「関係性」と「気づき」・・・ようやく落ち着きそうですね(笑)。
この6月でひとまず、幸せ帳は終了と告知しておりました・・・。
しかし、みなさんは、まだまだ気づかない、またはもどかしさを抱えながら入口に立ってまだ傍観しているだけなのでしょうね。

もうしばらく、アタシが入口の扉を開けるぐらいまでは助勢いたしましょう。

7月は、【貴方と僕の徒然なる幸福手帳=ささやか幸せ帳】の総集編であるとともに、あらたなあなたがたの「アタシの幸せ」への旅路に踏み出すことになるでしょう―――。


7月のテーマはあなたがたに委ねます。
エピローグであり、プロローグなのです―――。


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: