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センス・オブ・ワンダー Ⅲ・Ⅳ
驚く心(センス・オブ・ワンダー)私たちの旅路Ⅲ
at 2003 03/13
「ヒトは、体の外側に道具を持つ――」
オーストラリアの考古学者、V・G・ゴールドンが著作『人間は人間が作る」に記した、他の動物と人間の比較である。
著によれば、「――新生児が、他の動物が備えている一定の固定した環境に適応するような特殊な身体器官を持って、生まれてこないで、むしろ社会的遺伝ともいうべき文化が、個体の外側に蓄えてきた「道具」を手ぶらのままで生まれでて、使いこなしていける動物――」という意味らしい。
つまり、ヒトは本能的行動様式が備わっておらず、しかし脳の精密な時間をかけての発達があり、それに見合う身体の成長が、柔軟性、可能性を秘めていると裏付けられるのではないか。
科学と科学的知識の成果は、論理と実証性という点で、これまでの人類文化において、かつてない説得力をもっているといえよう。
そして、もちろんのことだが、近代以降における教育の系譜のなかで、ルソーなどをはじめとする、子ども自身の内発性を中心に据えた教育=育児の理論及び実践は主流を占めてきたことも、また一方の事実である。
しかし、現代のように「主体の多様性」が言語としてのみ説得力に富み、科学知の応用が日常生活の隅々まで浸透すると、「与えられるものの過剰による、自ら獲得するものの過小」あるいは「与えることにより奪い、与えられることにより奪われる」という内発性の欠如が問われなければならない。
情報化社会において、「我思う故に我あり」と説いたデカルトの明言をまたずとも、自我的意識は現代社会=人間においては蔓延している。
これらの主体性追求=『ロゴス』は、もはや何を生み出すか?また、豊かな世界を創り出すものではないと、アタシは断じたい。
ヒトの深淵に支えられている『パトス』と、エネルギーに満ち溢れた「驚く心」に発する子どもたち一人ひとりの「ユニーク」な発達を「保証」し合うことが、新しい秩序の創造に繋がる育児=アタシたちの旅、のあり方だと思う。
育児は説得、ではなく、納得である。
アタシたちこそも、内発性の捉えなおしの作業が急務なのである。
主体性の原理の捉えなおしである。
快楽=食うこと、遊ぶこと、セックスを含めた恋愛にしか「うつつを抜かす」ことができない先進国=文明国とされるなかの現代人。
あなたのことだ!!
子どもの内面に向って、共感し合える共感力に支えられた、納得し合う能力が備わっているのだろうか?
学校の変革など叫ぶ前に、あなたの「点検」が急務なのである。
自我、のレベルでしか「関わり方」を保てない悲しき現代人。もっともっと深いところでの感情・感性・理性・本性での主体相互の共感に根ざしていなければ、『1月の、まるくんの幸せ帳』で表わしたごとく、大袈裟ではなく人間は淘汰される運命でしかないのだ。
「我思う故に我あり・・・・・・」
はいはい、もういいですから、ひきこもってマスターベーションを続けて、消えてしまいなさい。
あなたの「驚く心」を枯渇さてはならない。
***************************************************************
ぐずついた天気の日曜日の午後――ハニーが仕事から帰ってきた―――。
「もぉ~~、パパ、くまくんのお世話するフリして、またPC~~~~~~っ?!」
「ママ・・なに言うとるん、ここが正念場、なんよぉ~~~」
「なんの?ともかく!来年からねずみちゃんも小学校なんやから、この子ども部屋、空けてもらいますけんねっ!!」
「ハイハイ~わかっとるでぇ~・・(T_T)」
「で・・・なに?またビッシリ書いて??
なになに・・『快楽=食うこと、遊ぶこと、セックスを含めた恋愛にしか「うつつを抜かす」ことができない』・・・・・・???
パパ・・・これ、反省文書いてるん??」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
驚く心(センス・オブ・ワンダー)私たちの旅Ⅳ
at 2003 03/14
「発達とは、よき方向に変化することである」
①自発的使用・②専心と移行・③習慣固執・④発達的修正・⑤予想(予定)という5つの幼児の発達原理を発表したジャージルドの言説だ。
自発性を求めようとも、子どもたちを放任しておいては、ヒトとしての何をも生みださない。
アタシたちにも通じる道だ。
ここに、育児=教育の鍵がある。
ヒトはシンボルを選びながら行動する。
ヒトは動物と違い、生得的な定型行動(本能的行動様式)や反射を衰退させてしまっているので、代謝や生殖行動というエンジンは動いているものの、舵を失い大海原を漂う孤独な舟に例えることができよう。
アタシたちの生活は、朝、起きるか起きまいかの選択(笑)から始まり、何を食べ、何を着て、どういう道をたどって職場に行くか、あるいは家事の何から手をつけるか、などなど朝から晩まで実に多くの選択分別を積み重ねていくよう宿命づけられている。
この数かぎりない選択が、アタシたちを創り、アタシたちの個性を創る。
アタシたちの人格や個性は、この選択の結晶である。
そして、この選択は常に生と死の間をぬぐうように行われるもので、どんなにささやかな選択であっても、なんらかの意味において、アタシたちの人格と、そして生と死にかかわっているのだ。
こうしてみると、他の動物との成長の対比でヒトの成長・発達の特徴が浮かび上がってくる。
ミニマムに縮小された一人ひとりちがう与えられた生命力をそれぞれ手元として、自ら選びながら、シンボルのシステムとしての文化と社会を生き抜いていくしかないのだ。
自然環境のうえに、強引に築きあげられた人工の既成の文化・社会において、自らの流儀で選びながら生きていかねばならない。
そこには恣意的自由世界はない。
既成のマニュアルと内発性の選択とのせめぎあいにもまれながら、意志による生を獲得していかなければならない。
現代社会は実に多様な教育への関心がある。
教育についての観念そのものが、重層的また並存して拮抗しているのが教育状況である。
教育の既成観念を腑分けをし、歴史的文化的社会的な座標軸にそれらの関心を戻して対象化してみる試みがあなたに必要ではないか?
それらの観念の出てくる「所以」というものを再検討することにより、アタシやあなた方の子育て=教育という観念がどのあたりにかかわりをもっているか、自分の認識とともに、実践の対象としての子育てが吟味されることだろう。
あなたは幼児の発達を前途した①~⑤の発達原理をどのように捉えるか?
繰り返すが、「変化」は「発達」ではない。
そして、「与えられた生命力」の上に築かれていることを、ひとときも忘れてはならない。
そして、絶えざる自己喪失の危機のなかで、選択することにより自己を取り戻すことを忘れてはならない。
ニーチェはこういった。
「――人間における偉大なところ。それは彼が橋であって、自己目的ではないことだ――」
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話はちょうど、1週間目になるんですが――。
ねずみの園のPの懇親会ありまして。
ええええ、その日もしっかり雨でした、がね。
で、ジャズなんかが流れる和洋折衷のオシャレな居酒屋で催したわけですが、まぁ、普段は見ることのできない、育児疲れの「オカアサン」ではなく、妖艶なまめかしい「女性」が勢ぞろいしまして、思わずアタシ会長挨拶――。
「女子大のコンパかと間違えました。
今日は両手に抱えきれないほどの花束をいただきありがとうございます(笑)」
場内爆笑。
いやほんま、そういう心境でして、・・・。
で、座る席はクジ引きだそうで!!ドキドキワクワクするじゃあ、あ~りませんかっ!
「あっ・・会長は席決まってるんです、こちらです」
・・・・・・・・・・案内されたの、向いの正面ムサクルシイオトコの副会長、その左隣、宿命の園長(爆/注:【9月のまるくん幸せ帳】の9月4日【不詳アタクシPTA会長かく語りき】を参照にしてね♪)、右隣が養護の先生。
で、アタシの右隣がなんとねずみの担任。
萎えますでしょ?
もぅ~~おもいっきり!唯一空いてる左隣に期待寄せるしかないじゃあ、あ~~~~~りませんかっ!
こうなったら、左斜めに顔向けてしか、話さんどぉ~~~~~~!!(爆なし!)
くじを引きつつ、あちこちで歓声あがるお母さん方の顔を吟味しながら、「孤独な舟」の心境でございます・・・・・・・・・・。
で、なかなか決まらないのをヤキモキしながら待つのが長いこと長いこと・・・。
「ごめんねぇ~~(笑)」
なんだか聞き覚えのある声??
顔をあげるとハニーが・・・・・?
え?
そこに座る?
え?
クジが・・・・・・24番・・・・・。
場内大爆笑
「・・・・・・・・・・・・・・・#」
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