適当な日常

適当な日常

2.選択肢C


晶  「うにょ?」

そういえば沙希ちゃん(担任)にテストの点数が悪かった人への課題プリントを職員室までとりに来いとか言われてたような……。

晶  「あ゛~」
涼雲 「忘れてたんだな?」
晶  「OK! 皆ここで解散よろしく、ダッシュで職員室行ってきますぁ」
里美 「あ、まって。私も同じような用事あるから一緒に行くよ」
晶  「なんだい、用事あったんならわざわざ校舎案内ついてこなくても良かったのに」
里美 「そんなに時間かからないから無問題ですw」
晶  「んじゃいってくるか
真梨 「また放課後ー」
涼雲 「先教室帰ってるぞ。師匠、行こうか」
綾乃 「ぁ、ウン。楓、また後でー」
皆と反対方向に俺とサトは向かう。


晶  「失礼しまー」
里美 「失礼します」

カラカラと乾いた音を立てて引き戸が開く。中は机が隣り合わせで並べられている。なんとも偶然なことに、沙希ちゃんの机は入ってすぐだったりする。

沙希 「遅かったな、ふぅ。忘れてるのかと思ったぞ」
晶  「いやぁ、師しょ……神部を校舎案内してたらすっかり忘れてまして……。雲に言われるまで綺麗さっぱり記憶から抜け落ちてました」

アハハー……。と笑ってみるも沙希ちゃんは反応薄。

沙希 「うーん、私お前が学級委員で良いか心配になってきたわ……。まぁ、取りに来ただけよしとするか。はいこれ」

沙希ちゃんが指差したところにあるのは積み重なって高さが増している紙束。

晶  「沙希ちゃんまた容赦がない……。いったい何ページです?」
沙希 「一人20ページだ。まぁ、平均点は悪くなかったし、課題の人はそこまでいないから大丈夫だろ。んじゃよろしく」
晶  「ほいほーい」

両腕で紙束を持っていく。
さて、これで俺の用事は終わったが……。なにやらダンボール箱と格闘(いや、実際に闘ってはいないが)しているサトがいた。何やら重そうである。

晶  「サト、大丈夫か? つーかそれ何よ」
里美 「進路関係の資料だってさ。クラスの人数分」
晶  「なーんでサトはそういう面倒なこと引き受けるかねぇ」

やれやれと肩をすくめてみる。

晶  「こっちもって。こいつは俺が持ってく」
里美 「いや、いいよ。悪いし」
晶  「女性にこんな重いもの持たせられませんよ。大体これサトがもってったら授業に間に合わないじゃんよ」
里美 「んー……、そうだけど……。何かいつも楓に手伝ってもらってるから……」
晶  「紳士としてほうっておけないですよ。俺の好意を素直に受け取ってください」
里美 「うーん……」

まだ渋っている。時間がないので仕方ない。

里美 「ぁ」

ダンボール箱の上に俺の持っていたプリントを乗せ、そのままそれを持ち上げた・

晶  「む、結構重いな……。ほら、いくぞサト」
里美 「面倒なこと引き受けるのはお互い様じゃないwこのままじゃ悪いから上のプリントぐらいは持つよ」
晶  「時間がない、急ごうか」
里美 「うん」

足早に職員室を後にする、これをサトのクラスまで届けてから俺の教室まで行ったらギリギリだ。

里美 「そういえば私たち長い付き合いだよねー……。同じ時期にここに来て、気がついたら仲良かった」
晶  「うむー、俺もいつから仲良くなったかわからんのぉ。学年も違うのに」
里美 「楓が友好的だからだよ、きっと」

懐かしい話だ、昔を思い出す。そんな話題に花を咲かせていると、すぐにサトのクラスに辿り着いた。

晶  「おじゃましまー」
先輩1「楓雅君じゃない。どうしたの?」
晶  「人助けですよb」
先輩2「人が良すぎると利用されるからほどほどにな」
晶  「大丈夫です、嫌なことはちゃんというんで」

ダンボール箱を教室の隅に置く。

里美 「ホントありがとねー。このお礼はいつかするから」
晶  「見返りは求めないけど、何かしてくれるならありがたくもらうょw」
先輩3「ヴァカップルやってると授業に遅れるぞー」
里美 「そんなんじゃないってww」

あわてて否定するサト。カナシス。

晶  「ほいほい、んじゃまたねー」

急いで教室に走り戻った。

里美 「あ、プリント……」

授業開始の鐘が校舎に鳴り響いた。沙希ちゃんにこの後色々言われたのは、言うまでもない。

――C.選択肢 終――

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