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Dog photography and Essay
至福の一時を味わう
「手術前に熱が出る」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
退院して来たけど、思ったより術後の傷が痛む。
長女が子供3人連れて私や妻、ホープの面倒、家の掃除等々、
退院してからも、長女が居てくれ助かっている。
そけいヘルニアの手術の前日に入院し、翌日午後2時からの
手術に備え準備をした。入院した午後1時から
就寝前まで8時間の間に3回の検温をした。
1回目より2回目の体温が少し高かった。しかし、看護師が来て
「手術前にシャワーを浴びて下さい」と言われたが、
「何となく風邪をひいたようでシャワーを浴びると熱が
出そうな気がするので、手術前の患部消毒でお願いします」と
言っても、看護師は「手術前の決まりですから、
その決まりに従って下さい」と押し問答。
看護師主任が来て、執刀医師が来て、主治医も来て
「シャワーを浴びて下さい」と言われ、「熱が出て手術が
出来なくなっても知りませんよ」と言うと「その時は、その時に
なって考えましょう。今患者さんのする事はシャワーを
浴びる事です」と出て行き、担当看護師が入れ替わりに入って来て
「主治医まで手こずらせるとは、、」と言ったかと思うと「本当は
夕方5時でシャワー室は鍵が掛かりますが、
6時までには入って下さい」と出て行った。
私の体質は寒暖差アレルギーで、寒さを感じると直ぐに鼻水、
くしゃみや微熱が出る厄介な体質である。
手術前に熱が出ると熱が下がるまで手術は出来ないと
手術承諾書にも小さく書かれていた。だが、自分の体質なので
他人に分る筈もなく、仕方なしにシャワー室へ向かいシャワーを
浴びた。そして、就寝前に違う看護師が検温に来た。
夕方の看護師の事を聞くと3交代制で交代したという。
2回目より3回目の方が体温が上がっていたが、
「平熱は高い方ですか?」と聞くが、今までの説明をする
気にもならず、明朝様子を見る事で帰った。
私の部屋は4人部屋で、初めは私と同じヘルニア患者と
思っていたが、夜に何度も「痛い痛い」とナースコールをするので、
その度に目が覚めた。後で分かった事は、お二人共にガン患者だった。
朝7時に看護師が検温に来た。看護師は「あらっ、
大分熱が高いわね」とメモすると、「主治医が来てより
報告しますね」と言うので「何度です?」と聞くと「7度8分」と
言うので、「それ位なら手術できますね」と聞くと、
「それは主治医が決めます」と帰ってしまった。
少ししてから「朝食の準備が出来ましたので歩ける方は
取りに来て下さい」とアナウンスが流れ、ベットを立ってから
「食事は出来ないのだ」と思い直してベッドに横たわり、
カメラマン雑誌を見ていると、午前8時半に執刀医が私の病室を
訪ねて来て、「熱が出ているようですね?」って聞くので、
私は「ええ、喉も痛いんですよ」と答えると、
「喉を見せて下さい」と、私は「あーん」と口を開けると、
「確かに喉が赤く腫れていますね~」と言ってから、
「私では手術が可能かどうか決定できないので
上と相談して決めます」と病室を出て行った。
「下半身麻痺」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
私が喉を痛め熱を出す原因は病院のシャワーではなかった。
入院する4日前の日は71歳の叔母の通夜葬儀の日だった。
寒い中、薄い羽毛ジャンパーから礼服姿に着替えで行動していた。
葬儀場の中は暖房が効いていて軽く汗ばむほどだった。
しかし、外は寒く、その寒暖差に体がついて行けなく
風邪の潜伏期間を経て、手術入院をしシャワーが引き金で
熱が出たものと後から思えば分析できた。
1時間ほどして執刀医が、病室を出て行く時の硬い表情とは
打って変って微かに笑みを浮かべ入って来た。
「全身麻酔での手術ではないから行いますので安心して下さい」
と言われるが「私の心配しているのは先生、腰椎麻酔注射の
痛みなんですが」と言うと、「若い方の方が痛みが
少ないようです。歳を重ねる毎に痛みが増すようですね」と言う。
困惑している私に「出来るだけ痛くないようにしますから、
もし上手く入らなければ2・3度刺せば出来ます」と余計に
患者の不安をあおる発言に「先生!頼みますよ」と言うと
「私も打たれた事がないので、とにかく
痛くないようにしますから」と部屋を出て行った。
同じ病室で話のやり取りを聞いていた隣の患者が、カーテン越しに
「腰椎麻酔ですか~、あれは痛いですよ」と言うので、
余計に熱が上がりそうな気持にさえなった。
看護師主任が入って来て「前の手術が早く終わったので
30分ほど早く出発します」と言いに来たが、ほぼ同時に
執刀医も病室を訪ねて来た。「聞いてもらったと思いますが、
手術の時間が早まったので、今から手術室へ」と迎えに来た。
手術室までは、看護師と医師にガードされ連れて行かれた。
私は点滴ハンドルを持ち押して手術室まで看護師たちと向かった。
手術室に入ると暖かくしてあった。看護師から「これ以上気温を
上げると医師が汗をかきますから」と言い「はい!こちらを頭にして
寝そべって下さい」と言われ寝そべると、ドラマで見る照明器具が目に
飛び込み、その後執刀医と主治医と他に2名の男性と看護師3名がいた。
主治医から「心配ないですからね。今日は別の後輩医師が
執刀しますから」と言い、「私が詳しく指導していきますから」と
主治医の言葉の後に、執刀医は「もしも、左右を間違うと大変なので、
右手の甲に右と書かせて下さい」と、一瞬「私は練習台?
モルモット?」などと思っていると、看護師が患部に消毒を3度した。
こんなに消毒するならシャワーなど入らなくともよかったのではと
思ったが、女子プロを思わせる体格の看護師が「はい!私の方へ
向いて下さい」と体を横向きにするが「貴女の出たお腹で
つかえて動かない」と言うと皆さん大笑い。
そして腹を引くように私を横向きにすると、膝の裏側と首を持って
私の体を丸めた。主治医から「もっと丸まりませんか」と言うが
精一杯である。医師は両腰を指で押さえたあと、斜めになぞって
腰椎の目標個所を定めると、「この辺ですかね」と声が聞いている。
「その辺だな」と言う後に、「では今から針を刺しますからね~、
痛くても声は出してもいいが、体を動かさないようにね」と言われ
緊張する。「はい!力を抜いて」と針が入って来るのが分かった。
執刀医より「上手く針が入りましたからね」と言ったあと
「今から麻酔液を注入しますから動かないで」と、皆から聞いていた
痛みほどではない、脳からドーパミンが出て痛みを和らげて
くれたのかなど考えていると、右太腿辺りが熱くなるのが
分かるほどで、その後、麻痺し全く動かせなくなった。
医師より左足を突かれ「感覚ありますか」と問われうなずくと、
今度は右足をつねって「感覚は?」と問われたが、
全く感じなくなっていた。
「メスを入れて」と、私が「切り込みを入れたのですか」と聞くと
「もう切りましたから安心して下さい」と主治医の声。
主治医は執刀医に「先にこちらを開き、そのあとメッシュを入れて」と
小まめに指示を出していた。手術は1時間少々で終了した。
私は下半身麻痺で全く動かなく、いつの間に持ち込んだのか
手術台から病室のベッドへ上手く移動させてくれた。
麻酔が効かなくなる2時間後から痛みが増して来た。
今、タイプしていても右下腹から太股付け根が痛む。
咳をすると痛むので、咳をする前に一々構えて咳をしている。
腹腔鏡で手術した方が、後からの痛みは少なかったのかもと
思ったりしたが、腹腔鏡手術しても痛みは残るとの事だった。
あとはゆっくり日にち薬なのかなどと思っている。
長女は子供の学校の準備があるので明日夕方には帰るので、
それまでに少しは痛みが和らげばと思いながらタイプしている。
「花曇りの桜並木」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
午前中は春雨が降ったり止んだりだったが、午後3時を
過ぎる頃から雨脚が強くなって来ていた。
長女は子供3人を連れて私の車に乗り買い物に出掛けた。
私はホープを連れて150mほど離れた両親の眠る墓地まで
歩いて行った。春雨の止んだ合間に傘を持たずに墓まで行き、
買ったばかりの造花が残っているかどうか確認に行った。
私が手術入院する前に車で30分ほどのフラワーショップへ
買い物に行った。心無い人に持って行かれたが、
親切に1対の片方が残されており、それを持って
行ったので、容易にサイズが確認出来た。
事前に電話で確認を取って行ったが、ショップのご主人ではなく
奥さんが応対して下さり、価格も片方で4,500円の
大きさを尋ねたところ、ありますから来て下さいとの
事でショップまでホープを乗せて向かった。
奥さんは、実家に急用が出来たとかで留守だったので、
ご主人が応対してくれた。造花を見るなり
「この大きさは取り寄せないと店にはありませんね」と
話され、私より「何日位で入荷しますか?」と問うと、
「5日もあればお届けできます」との事。
私は「家まで届けて下さるのですか?」と聞き直すと、
「妻が聞き間違いしてしまっているので、お届けします」と
半額の2,500円を手渡して来た。
私が、もしかして手術入院すると言う事は、
ショップのご主人には告げずに来たので心残りだった。
だが、その頃には長女が来ている頃と思い、
長女が家に来てより、残額の2,000円を手渡して、
手術を行う病院へと向かった。
造花は予定より3日早く手に入ったと携帯に電話が入った。
私はその日に入院しなければならないので、長女に
電話を替わり入院した翌日届けてくれたようだった。
私が入院した事を告げたようで、あれ程元気だったのに
病気ですかと心配されていたと事。
長女からは「お父さん、造花だけの為に車を走らせて
来てくれるショップは余りないよ」と言っていたが、
ショップの奥さんの勘違いで、人の優しさを感じた報告だった。
写真は、昨日午後から、花曇りの中、近くの会社の桜並木道が
解放されているので、長女たちと行って来た。
私が入院前に来て、桜の花が咲いていないか確認には来ていたが、
入院している間に、桜は季節を感じ、一瞬のうちに開花していた。
車を桜並木道近くの駐車場に停めて、徒歩で向かった。
ホープは長女の子供の6歳になる末娘がリードを持って
横断歩道を少し遅れ気味に渡った。
ジブリのかぐや姫の主題歌を歌いながら
歩いているので、私は、何となく
癒される気持ちで、ゆっくりと歩いた。
4月4日と5日で花祭りが行われる為、桜の木には
ボンボリが下げられていた。この桜道は200mほど
の両脇に300本ほどの桜の木が植えられていた。
父が再婚し、私が預けられていた九州の本家から来た時には、
桜の花の記憶があるから相当長い年月風雪に
耐えて来た桜の木だと思う。
子供たちは、両手を大きく広げながら、
「きれいな桜がいっぱい咲いていて幸せ~!」と言っては、
左右の木を行ったり来たりしていた。
桜まつりにはまだ日日があるので、人々の出足は
少なかった。行き交う人たちがホープを見つけては
歩み寄り、「おとなしいワンちゃんね」とか
「きれいにしてもらって幸せなワンちゃん」などと
ホープの頭を撫ぜたりしては去って行った。
ある年配のご婦人は「ワンちゃんは何歳ですか?」と
末娘に聞いているので「15歳半位で76歳くらいだって」
などと6歳の末娘が、「76歳くらい」と、
ご婦人に話すのが何とも可笑しくもあった。
その後、車に乗り、長女の運転で妻の療養する病院まで向かった。
私が後部座席に乗り長女の運転を気にしながら見ていると、
結構なスピードを出して走るので、交差点の信号が黄色に
変わった時に、「停まれるか?」って後ろから、
つい声を掛けてしまうので、長女も煩かったのではと思う。
ホープは助手席に乗っているが、何度かブレーキを踏むときに、
ダッシュボードの上に前のめりになるので、
ホープの爪で、あちこち引っかきキズが着いていた。
私は今でこそ安全運転を心掛けるようになったが、
若い頃はスピードを出す方で、その性格が娘に
出ているのだと思いながら病院の扉を入って行った。
看護師たちから手術大変だったわねと声を掛けられた。
そして、あまり無理をすると駄目ですよと看護師の言葉だった。
「あなただから出来る事」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
今日は朝からラジオでは、皆既月食のニュースを報じていた。
7時半頃、玄関から外に出て月が出ていないか確認した。
だが確認するまでもなく、玄関の屋根下の玉砂利は濡れてなく、
屋根がない玉砂利は春雨に濡れていた。
月は見えないと分かっていても、空を見上げているから未練である。
今日の日本列島は北海道と沖縄で月が見られ、
九州から本州に掛けては雨か曇りである。
今日の夜か明日には北海道や沖縄の天体観測マニアから皆既月食の
写真が投稿されるから、それで我慢するかと玄関の鍵を掛けた。
玄関から今ノートパソコンをタイプしているキッチンまでの
廊下が広く感じた。長女が一生懸命に片づけてくれたお陰だ。
そして、以前はノートパソコンの置いてあるキッチンテーブルの
周りには物が隙間なく置いてあった。
それはそれで使い勝手が良かった。
しかし、何か大きな物を置こうとするとテーブルの端から、
薬などが床に落ちた。パソコンの手前が唯一、私の手の置き場で、
食事からタイピングまで狭いスペースでこなしていた。
今、キッチンテーブルの上にはノートパソコンしかなく、
かなり広いスペースがきれいになっている。
だが、今朝から何か物を取ろうと思っても、何処にあるのかと
色んな場所を探しては座りなおしている。
以前なら、手の届く範囲に日常の物が置いてあり、
座りっぱなしであったが、今では何度も立っては座り、
軽い運動にはなっている。
医師からも退院してから急激な運動はいけないが、
少しずつ散歩ぐらいして体を元に戻して下さいと言われていたので、
その点、丁度良いのかも知れない。
ラジオのニュースから、元「シャ乱qのつんく」の現状を報じていた。
2014年3月に喉頭がんを公表し活動を休止。
平成26年度4月の同校入学式のプロデュースを初めて担当した。
しかし、式当日は治療のため出席を断念し、映像で祝辞を寄せた。
今回も近畿大学側から平成27年度入学式のプロデュースを
喉頭がんのため声帯を摘出した以後も頼まれ、つんく自身も引き受けた。
黒のスーツに身を包み、ただ黙って立ちつくす彼の後の
大スクリーンに映し出された祝辞を司会が代読した。
「入学おめでとうございます」と読まれたあとに、
「去年から喉の治療をしてきましたが、結果的に癌が治りきらず、
一番大事にしてきた声を捨て、生きる道を選びました」と伝えた。
「また振り出しです」と続くスクリーンのテロップには、
「今年も近畿大学の入学式のプロデュースをお願いしたいと依頼があり、
こんな私がお役に立てるならと今回の仕事を引き受けたことを明かした。
そして「私も声を失って歩き始めたばかりの1回生。皆さんと一緒です。
こんな私だから出来る事。こんな私にしか出来ない事。
そんな事を考えながら生きていこうと思います」と決意。
「皆さんもあなただから出来る事。あなたにしか出来ない事。
それを追究すれば、学歴でもない、成績でもない、あなたの代わりは
無理なんだという人生が待っていると思います」とエールを送った。
私の叔母は胆のう癌で、余命2ヶ月と宣告され、本当に2ヶ月で逝った。
この世に生を受けた使命を終えたので逝ったとは思わないが、
「シャ乱qのつんく」の本名は、寺田光男さんだが、
作詞作曲する際の名前は「つんく」のままで活動していた。
今後どうなるのかは誰にも分からないが、今後訓練を積み、
声帯で出される音に代わって食道発声を獲得すれば、
話せるようになる筈である。
頑張れ「つんく」、、。
「皆既月食写真」
「ワンダーフォトライフ」では、
皆既月食を撮影した写真をコピーペースト公開します。
2015年4月4日は皆既月食にあたる日だった。
だが、あいにくの雨模様で空には星ひとつ見えなかった。
北海道札幌では、見えたようである。
皆既月食とは、地球と月は太陽の光を反射して輝く天体で、
地球や月にも太陽の光による影があり、
太陽とは反対の方向に伸びていいる。
この地球の影の中を月が通過することによって、
月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象が
「月食」と呼び、その天体ショーが4月4日だった。
月食は、太陽-地球-月が一直線に並ぶときに起こるが、
満月のときだけに起こり、星空の中での太陽の通り道に対して
月の通り道が傾いているため、ふだんの満月は、
地球の影の北側や南側にそれた所を通る。
そのため、満月のたびに月食は起こらない。
次の皆既月食は3年後の1月だそうだ。
今外は土砂降りの雨。桜の花が散ってしまうかも。
「至福の一時を味わう」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
今日は久方ぶりに風呂へ入った。
街のスーパー銭湯ではなく家庭の浴槽にお湯を張った中へ入った。
3月26日夕方に病院のシャワー室にて、シャワーを浴びた夜から
熱が出だし喉も腫れて来て、手術日当日に執刀医も上司に
相談するほど執行するかどうか迷っていた。
退院してよりネットで調べてみると、発熱時の手術は
最悪生命に危険を及ぼすとある。
発熱時はマッサージ療法でさえしてくれないので、
麻酔を打ち体にメスを当て切るという行為は
危険が伴うのだろうと容易に察知できた。
手術後は病室に熱いタオルが2枚配られ体を拭くように指示された。
初めはどれ程の熱さか知りもしない私は、絞ったタオルを
持った直ぐに床へ落としてしまった。
とても素手で持てれる熱さではなかったからだ。
それを拾おうと術後の不自由な体で、床のタオルに体を近づけたが、
看護助士がそんな私を見つけ、床に落ちたタオルは
使わないようにと別のタオルを手渡された。
だが、また熱いのではと思い手を引くと、
「もう冷めていますよ」と笑いながら言い手渡してくれた。
そして、適当に顔から拭き出し、手首や上腕などを拭いて行くと、
別の看護助士が、熱いタオルの時の体の拭き方を
ジェスチャーで教えてくれた。
手や足なども心臓に向かって拭いて来ると体が楽になるとの事だった。
しかし、私の場合、右太腿の付け根が酷く痛み、かがめなかった。
2年7か月前の交通事故で、シートベルト着用で命が助かったのだが、
シートベルトの締まる衝撃により、2本の胸骨骨折と右太腿付け根に
ジーンズポケットに入れてあった玄関の鍵類が刺さり出血し、
抜き取るのに麻酔を打ったほどだった。
丁度、その部分が酷く痛んで、医師に問い合わせても、
「そんな所の痛みを訴える患者さんも居ますね」と言われるだけだった。
痛み止めと胃薬は処方されていたが、痛みは増すばかりで、
痛み止めの薬が直ぐに無くなり、看護師を呼び薬が無くなった事を
訴えるが、「医師の処方がなければ薬は出ません」と言われ、
医師が病院へ出て来るまでの丸一日の間、
痛みを我慢していて、体を拭くどころではなかった。
退院してからは、タオルを濡らして、レンジで30秒ほど温めると、
持てないほど熱くなる。それで顔や手を拭いて、
拭いているうち冷めて来ると、またレンジで熱くして拭いていた。
しかし、退院してから10日間は風呂へは入った事がなかった。
長女と3人の孫たちは、近くにある2軒の天然温泉のスーパー銭湯の
はしごをしていた。私は患部が腫れあがった体で銭湯へ
行くわけにもいかず、ただ体を拭くだけであった。
昨夜長女が長い日日を私の為に犠牲にし手助けをしてくれ
2時間の道のりを帰宅し、静かな夜をホープと過ごした。
今日は、脱衣場にファンヒーターを点け、湯船にお湯をはり、
脱衣場が暖まったのを見計らい、浴室に向けファンヒーターを
向けて着ている服を脱ぎ出した。
ホープは横で尻尾を振りながら、私が裸になるのを見ていた。
湯船に入る前に、傷の具合を確認すると、7センチほどの切り傷から
太腿に掛けて、横方向に何段もエンジ色に変色していた。
手術の折、メッシュを中に入れ、筋肉と縫い合わせる時に、
引っ張り過ぎたのだろうかなどと思いながら、湯船に浸かった。
首まで浸かると暫くして、今までの痛みが徐々に和らぐのが分かった。
足の腫れも酷く、ふくらはぎ部分は靴下の境目に段がついていた。
浴室に向けファンヒーターで温めたのは、初めてのことだったが、
目を閉じると温泉に浸かっているようで、至福の一時を味わった。
「銀行印を押す段階」
「ワンダーフォトライフ」では、
愛犬との散歩の途中で撮影した写真を公開しています。
午前中のホープとの散歩は、ゆっくりと言う表現より
大股では歩けないので、小股でそれも歩く度に
右足靴底が擦れる音を発しながら歩いた。
一番痛い頃は、初めの一歩に腰をかがめ気合いを入れて、
どうにか踏み出せたが、その時から比べれば、
大きく前進したと思う。
ホープも私の体の異変を知ってか知らずか、
少し行っては振り向き、私が暫し止まれば、
一緒に止まり待っていてくれるから、
長女曰く、まさに忠犬である。
傘を持って出掛け、途中でぱらぱらと雨が降ったが、
傘は差さずに歩いてきた。
今日は月曜日で買い出しの日である。
長女が帰る前に食材を買って冷蔵庫に入れてあり、
3日分程のおかずもタッパに入れ、冷蔵庫に
入れてあるので、買い出しに行く必要もなかった。
だが、スーパーではフランスパンのバケットを、
月曜日に取り置きしてくれているので、
やはり行かない訳にはいかなかった。
買い出しに行く前、ふと玄関脇に置いてある薄いA4バッグが
目にとまり、買い出しの前に銀行へ行かなければならなかった。
バッグの中には、2週間ほど前に市役所から送られて来た
自動送金の書類である。母が他界したのは昨年6月6日で、
それまで母が市役所資産税課へ送金していたものを、
私が引き継ぎ送金していたが、面倒なので
銀行自動送金をしたいから銀行の書類を送ってほしいと頼み、
手術入院の4日前に来ていたが、そのままにしてあった。
退院して来てより、その書類の事はすっかり忘れてしまっていた。
昨夜、封を切ってある役所から届いている封筒の中身を見て、
急ぎ銀行へ提出する書類の必要個所に書き込んでいった。
だが、銀行印を押す段階になって、印鑑を押すのが強過ぎて、
書類が通らなかったことがあり、それ以来銀行の書類への
押印だけは行員に頼んで押してもらっていた。
銀行窓口へ行くにもホープを連れて行った。
本当は他の客の手前、盲導犬以外は駄目であるが、
ホープは大人しくしている事も手伝い何度訪れても問題なかった。
窓口の行員から奥の先輩行員へ聞いてもらった事は、
「今日は4月6日ですが、この送金が間違いなく4月30日に
間に合うかどうか?」である。行員は「この書類が一度本店で
掌握されてから役所へ郵送されるので問題はないとは、、」と
答えていると、先輩行員が私に、「お客様が直接役所へ
持ち込まれるのが確実だと思います」との事で、
その足で役所まで車で走った。
役所の中は、さすがにホープは連れて入れないので、
車に残したまま銀行が捺印した書類を持って窓口へ手渡し、
期日に間に合うかどうか聞いたところ、「問題ありません」の
一言に安堵して、買い出しに向かった。
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