| 福井晴敏(ふくいはるとし)作品のページ |
|---|
| 最高です。誰がなんといおうとも最高です。 少なくても僕の中では今最も面白い作家です。 どの作品もそうですが、エンターテインメント性が非常に高くて ハリウッド辺りで忠実に映画化したら歴史に残る作品になると勝手に思ってます 本人も映画化とかを意識した作品作りをしているらしいです で「亡国のイージス」「戦場のローレライ」が映画化決定らしいです でもこれかなり無理があると思います 特にイージスは一回持ち上がってオシャカになったぐらいなので・・・ まぁ、どんな映像になっても小説は超えられないと思いますが、 でも目も当てられないぐらいグダグダにしたらスタッフ皆殺しにします ちなみにご本人はガノタ(ガンダムオタク)らしくて ターンAガンダムで念願の原作の執筆をしています 今度映画化されるZガンダムの脚本も担当しています 第44回江戸川乱歩賞。第2回大藪春彦賞。第18回日本冒険小説協会大賞日本軍大賞 第53回日本推理作家協会賞長篇。第24回吉川英治文学新人賞。 第21回日本冒険小説協会大賞日本軍大賞 代表作:亡国のイージス、戦場のローレライ など |
| 出版社: 講談社(2000/08) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆☆ |
| 解説:
「彼女を守る。それがおれの任務だ」 傷だらけで追手から逃げ延びてきた少年。 彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。 やがて浮かび上がる敵の正体。 風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは・・・ 現在も続くダイスシリーズの記念すべき1作目です ぶっちゃけ最後泣きました 読んだ後の爽快感はなんともいえません 熱くなりたい人は読んで下さい ミステリー色はあまりないですね ちなみに題名の由来は作品中に出てくる 心理ゲーム です 第43回江戸川乱歩賞の最終選考まで残った作品を加筆したものです 最終選考では新宿鮫で有名な大沢在昌が押しに押して大激論になった話は有名です 結局最終的には野沢尚(この前自殺した人)の「破線のマリス」になりましたが 次回44回では「Twelve Y.O.」で受賞しています |
| 出版社: 講談社(1998/09) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆★ |
| 解説:
生の意義を見失い、 日々をただ過ごしていただけの自衛官募集員・平貫太郎は、 かつての命の恩人・東馬修一に偶然出会ったことから、 想像もつかない日本の地下組織の闇に呑み込まれてゆく。 最強のコンピュータ・ウィルス「アポトーシスII」と 謎の兵器「ウルマ」を使って、 米国防総省を相手にたった1人で脅迫劇を仕掛け続ける 電子テロリスト・トゥエルブとは何者か・・・ ダイスシリーズの2作目で川の~の続編です 出版としてはこの作品がデビュー作ですね 手に汗握るシーン盛りだくさんです この作品辺りからテーマを明確にもつようになります 『日本』 米国による戦後GHQ施策にからこの国は再生~経済大国へ変貌しました しかし、この国家は成長をしているのでしょうか? 愛国心、自衛隊の存在、米軍のありかた、国家のあるべき姿・・・ その言葉達の本当の意味を問い掛けてます 「12YO」これがテーマの全てです 第44回江戸川乱歩賞受賞作品 |
| 出版社: 講談社(1999/08) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆☆ |
| 解説:
自らの掟に従い、15歳で父親を手にかけた少年。 一人息子を国家に惨殺され、それまでの人生をなげうち鬼となった男。 祖国に絶望して叛逆の牙をむく、孤独な北朝鮮工作員。 男たちの底深い情念が最新のシステム護衛艦を暴走させる 「現在、本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏に設定されている。 海上自衛隊護衛艦《いそかぜ》。その弾頭、通常に非ず」・・・ 極みです。まさに極みです。 圧倒的なスケールで描かれた作品でした ヒューマンドラマも満載です これも最後のほう泣きまくりでした。 2度目読んだときはプロローグで泣きました。 もうね、、いろんなものが心に残りましたよ イージスとは護衛艦(イージス艦)を指しています その名前の由来はギリシャ神話で戦の女神がもつ最強の盾から名付けられています 名前の通り海上においてはあらゆる攻撃に備えた盾になりうる攻撃力を持っています 前回よりテーマを絞ってきていますね 知ってますか? もし明日某国からミサイル攻撃を受けても 法律上の問題により、この国は一発も打ち返すどころか、守る事も出来ません (現実には総理大臣の下で内閣安全保障会議にて閣議決定が必要です 有事法の見直しなど進められていますが) それでも自衛隊のもとで毎年軍備を強化しています 決して使われる事のない兵器たち この国の矛盾・・・舵を失った国家はどこにいくのでしょうか? 盾は守るべき主を失っています ダイスシリーズ3作目で12の続きです ミステリー色が豊かになりました 良い意味で騙された感が沢山あると思います 勿論エンターテインメントもバリバリの作品です 読んだ方は江戸川乱歩賞アンソロジー「白の謎」を是非読んで下さい 第2回大藪春彦賞。第18回日本冒険小説協会大賞日本軍大賞。第53回日本推理作家協会賞長篇 |
| 出版社: 幻冬舎(2001/08) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆ |
| 解説:
二千年以上もの間、ひたすら地球への帰還を待ち続けた人々がいた。 月の民。ディアナ・カウンター率いるムーンレィスが、 地球帰還作戦の実行を開始した時、 月から地球へ献体として降下ていたロラン・セアックは、 成人の儀式を受けた。 そしてその夜、ターンエーガンダムと遭遇する。 えー、簡単にいいますとガンダムです もちっと具体的にはターンAガンダムの原作です 「ターンAガンダム」(ハルキノベルズ)と同じものです SFメカものなんですが、非常にヒューマンドラマに出来上がってます すさまじいまでの愛憎劇が繰り広げられますね もうね、最後なんて大変ですよ 色んな意味でちょっと悲しい最後でしたね~ |
| 出版社: 講談社(2002/12) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆☆ |
| 解説:
戦争・・・ もはや原因も定かではなく、 誰ひとり自信も確信も持てないまま、行われている戦争。 あらかじめ敗北という選択肢を持てなかった戦争。 茶番と括るには、あまりにも重すぎる戦争。 ――その潜水艦は、あてどない航海に出た。 太平洋の魔女と恐れられた兵器“ローレライ”を求めて。 「彼女」の歌声がもたらすものは、破滅か、それとも―― 長いです。非常に長いです。 始めSFなのかなと読んでいたら 当時の軍事専門用語とかバリバリだったです 途中苦痛になるかもしれないです 実際僕も大変でした ぶっちゃけ飛ばしながら読んでいた個所も幾つかあります でも、、終わった時は「もう終わりか・・・」って感じでした 理由は後半の物語の加速が凄いからだと思います この本読み終わった後、暫くの間椰子の実の唄聞くだけで泣きそうになりました テーマは今まで作品の中で一番重いと思います 色んなものが交差しています 太平洋戦争にて既に敗戦が決まりきっている中での登場人物達の苦悩 何のための戦争なのか。何になるというのか。戦うものの本音。 戦争から日本人が学んだ事とは? 戦争とは?命とは?国家とは? 「戦争を知らない世代」である僕らが学ぶべきことは? この作品には戦争はいけないとかではなく、 その時その時を必死に生きる人の「今」が描かれています。 戦争を知らない僕達が生きる「今」と比べてください 悲鳴の無い海を目指すもの。 希望という名の椰子の実たちは大海に乗り出して行きます。 映画化が決まってる作品です 第24回吉川英治文学新人賞。第21回日本冒険小説協会大賞日本軍大賞。 |
| 出版社: 講談社(2004/11) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆★ |
| 解説:
福井 晴敏初の全6編による短編集 防衛庁情報局、通称「ダイス」、市ヶ谷とも呼ばれるその組織に属する工作員達が残した6つの染み(ステイン) 「不実」、、、棄てられることが出来ない過去。その「不実」と向き合い闘う、その姿を描く物語です 誠実に生きようと不器用であり、誠実に生きようともがき、誠実に生きようと苦しむ…… 既に作者のライフワークになりつつある「ダイス」シリーズの短編集です (ダイスとは防衛庁情報局、公式には存在しない組織の名称です) いやー、短編集もいけますね 今回は不実という拭いきれない過去を共通のテーマに苦しむ6人の話でした マンネリや弛みがないですね 普通短編集となると、やっぱり箸休めみたいなのが入ってるのが通常なんですけど どれも非常に全力でした このまま一つ一つが続きものの長編になってもおかしくありません 特に最後の「920を待ちながら」は江戸川乱歩賞受賞作家によるアンソロジー「白の謎」で読んだんですが 2度目で判る事実がチラホラと 「某国のイージス」を読まれた方は是非といった感じですね 刊行間隔が長いので、久しぶりの作品でしたが、充分に満足できるものでした |
| 出版社: 角川書店(2005/05) |
|---|
| 評価: ☆☆☆☆ |
| 解説:
アクエリアス計画―太陽の強力電磁波から、情報・通信回路をシールドする前代未聞の実験。 その実験中に、的場丈史一佐が司令を務める、陸上自衛隊・第三特別混成団が忽然と消えた―。 入れ替わりに過去の空間が、戦国時代の騎馬武者と共に現代に出現した。 第三混成団は過去の世界に飛ばされてしまったのだった。 アクエリアス計画の開発に携わっていた神崎怜は、的場が作製した勝利不可能な図上演習において、 唯一勝利を収めた鹿島勇祐を加え、第三混成団を現代に連れ戻す計画を立てる。 行く先は1549年。天下を目指す群雄が割拠する戦国時代―。 同名の映画の原作小説 元は昔千葉真一主演の映画で知ってる人も多いと思いますが、 半村 良原作小説です。 それを福井流にアレンジしてリメイクしました。 まぁまぁ、面白いです ただ、横長のハードカバーとあって非常に読みにくい。 書店の店員に無理やりカバーつけさせました。 福井曰くこれは絵本だということらしいですが、 いや、小説でしょうよ。 映画も見たんですが、結構内容は変えてきましたね。 こっちはこっちで、福井作品の感じが良く出てましたね。 映画もまぁまぁ面白かったです。 多少強引なSFしてましたが、その辺も楽しみなところ。 歴史自体に意思があるって発想が非常に面白かったです。 歴史そのものの本流ってのが存在していて、 過去に飛んで変えようとしても、その力の大きさで元に戻そうとする。 未来からのものも歴史のパーツとして利用される。 それが事実と違っていても、記録としての歴史は正しく戻る。 ってことは、これから起きる歴史も決まっていて、 歴史によってその筋道を通るようにされているのかな? 過去に眼を向けてみても、 豊臣秀吉って人物が居たことを信じられていますが 実際に会ったことがある人は今居ないわけで それが本当に豊臣秀吉だったのかと まぁ言い出したらキリがない話 |

