迷えるデカ羊(仮)

迷えるデカ羊(仮)

~「石田衣良」のページ~

石田衣良(いしだいら)作品のページ
池袋ウェストゲートパーク(IWGP)などの著作で知られる方です
エンターテインメント性の高いミステリーを主流としてます
僕の大好きな小説家の一人です
一応著作は全て読んでいます
毎年直木賞の候補の常連でしたが、「14(フォーティーン)」で念願の受賞をしました
最近テレビでご本人を見かけますね。リリーフランキーに似てます

'97年オール讀物推理小説新人賞。第129回直木賞受賞。
代表作:池袋ウェストゲートパーク(IWGP)、14(フォーティーン)など




出版社: 文芸春秋 (1998/09)
評価: ☆☆☆
解説:
池袋のストリートを舞台に、主人公の真島マコトが
少年少女達に起こるトラブルを解決していく青春ミステリーです

ドラマや漫画にもなっていて、現在も続く人気作品です
『オール讀物』なんかで新作を見れます
殆どの方はドラマの印象にある方ばかりでないでしょうか?
実際に僕もドラマが先でした
個人的にドラマは脚本や演出のアクが強くて正直いまいちでしたが
小説はまったく違うのでドラマとは別物として読んだほうがいいです

で、感想ですが
スピード感のあるテンポで飽きないです
凄くクールな主人公を筆頭にギャングの王様、刑事、やくざなど登場人物それぞれが 彫り深く活写されているのもいいです
あと、作者の作品の特色なんですが街の描写が凄くいいです
池袋を知っていると面白さ倍増まちがいなしです

ミステリーとしてはいまいちでしたが
エンターテインメントとして完成度の高い作品だと思います
この作品の特徴として、
節を体言止めで締めくくる表現をしているのですが
各所が結構良いオチで締められてて、その辺個人的に楽しみです

署名と同タイトル他3編収録




出版社: 文芸春秋 (2000/06)
評価: ☆☆☆
解説:
池袋のマコトは実家の果実屋の傍らファッション雑誌のコラムを書き
そしてたまに迷い込むトラブルを解決するという生活を送っています
IWGP2冊目です

前回に引き続き相変らずクールな主人公を中心にミステリアスな事件が起きます
Gボーイズのキングをはじめ周りを固める登場人物も相変らずです
殆ど1冊目と感じ変わらないです
良くも悪くも前作まんまです
ちょっと新鮮味に欠ける感じはしました
個人的にマコトが 不可抗力とはいえ人殺ししてしまう のがちょっとらしくないと思いましたね

署名と同タイトル他4編収録




出版社: 文芸春秋 (2002/10)
評価: ☆☆☆☆
解説:
IWGP3冊目です

この一冊から、というか前回の最後の話ぐらいからですかね
ミステリー的にも作風的にもマコト的にも
ちょっと成長というか変化が見られます
事件のスケールも少し大きい話が出てきます
個人的にはこの一冊から更に面白くなったと思います

署名と同タイトル他4編収録




出版社: 文芸春秋 (2003/11)
評価: ☆☆☆☆★
解説:
IWGP4冊目です

完全に固まってきましたね
今回は渋い話もあったりして今までの中では一番良かったです

署名と同タイトル他4編収録



●「池袋ウェストゲートパーク5(IWGP5)~反自殺クラブ~」●

出版社: 文芸春秋 (2005/03)
評価: ☆☆☆★
解説:
IWGP5冊目です

久しぶりの刊行です
なんか話がパターン化してますが、
まぁそれはそれで
相変らず時事ネタがお好きなようで、
今回は練炭を使った集団自殺がネタにされてました

署名と同タイトル他3編収録




出版社: 文芸春秋 (2001/02)
評価: ☆☆☆★
解説:
IWGPの外伝です
映像ディレクターである主人公は無二のギャンブルであることに発し
多額の借金を抱えてしまいます
そこで、借金を返済する為に非合法カジノの売上金額を強奪しようと計画します
計画は上手くいったと思われましたが、仲間の裏切りにあい
金を全て奪われてしまいます
金を取り返す為、やくざとギャンブルの世界に足を踏み入れていきますが・・・・

IWGPの外伝ってことで、本編に出てくる登場人物が関わってきます
特にやくざのサルは副主人公として登場します
舞台は基本的には新宿ですが、池袋やその中間なんかも描かれてますね
別にギャンブルとかが判らなくても結構楽しめる作品でした





出版社: 講談社 (2003/09)
評価: ☆☆★
解説:
短編小説集です
人生の崖っぷちに立たされた様々な人々のラストが描かれています

結構ダークな内容ですね
最後に救いのあるものやそうでないもの
んー、結構濃ゆいですな
「ラストドロー」っていう作品は「波の上の魔術師」を思い出した




出版社: 新潮社 (2003/05)
評価: ☆☆☆☆
解説:
月島に住む4人の中学生が一年間で経験する様々な出来事を描いた青春ストーリーです


8つの話にからなる連作です
4人の友情が今の時代逆に新鮮に感じられましたね
そこの石田さんが描く下町の情景描写が非常に物語を濃くしてます
読んでて何故かせつなくなりました
そーいえば現代版スタンドバイ・ミーとかいわれてましたね


第123回直木賞受賞作品




出版社: 文藝春秋 (2001/08)
評価: ☆☆☆★
解説:
就職浪人の青年がある日出会った得体の知れない老人は
世界の市場を知り尽くす相場師だった
老人に触発されて相場の波にのめり込んでいく青年
やがて大手メガバンクに罠を仕掛けることになるが…

コレが原作となったドラマを先に見てしまいましたね
ドラマが結構面白かったんで、買ってみました
石田さんは学生の時分株で結構儲けてたみたく
その辺作品に生かされているんでしょうか?
僕は株やらないので判りませんが
株を知らなくても小説として非常に楽しめました
最後はドラマとは違う石田さんっぽいラストが待ってます




出版社: 集英社 (2002/05)
評価: ☆☆☆
解説:
都心を舞台に二十代の男女を中心に描く恋模様

短編集で、著者初めての恋愛小説です
んー、専門で書いてる方と比べると恋愛小説として劣る部分はあるでしょうけど
小説としては結構楽しめたかな
どれもこれも石田さんっぽい作品に仕上がってますね
ちょっとどれも小奇麗になりすぎてる気もしないでもないですが




出版社: 集英社 (2004/03)
評価: ☆☆☆☆
解説:
「スローグッドバイ」に続く恋愛短編集です
今度は三十路を中心に描かれています

前作(?)の「スローグッドバイ」より質の良い作品ばかりかな
男も女も幾つになってもやっぱ恋愛するでしょうかね~

確かここに書かれている作品は女性向雑誌だった気が
女性の指示が多いのかな





出版社: 集英社 (2001/07)
評価: ☆☆☆
解説:
バーテンのバイトで日頃を過ごし、ドロップアウトしかけている20歳の学生リョウ
ある日彼のもとに妖しくも美しい女性が現れる
彼女は女性専門高級デートクラブのオーナーだった

高級デートクラブで働く男娼の話です
売春夫っていうのかな?
んー、、、性描写がかなりあるので、
この手の話に嫌悪感を抱く方は読まないほうがいいかも
僕も読むものが無くなって何気なく読みました
まぁ、でも石田さんらしく結構綺麗にまとまっている作品です
この手の作品だと、なんかこう堕ちていくようなドロドロしたものになりそうですが、
そーいうのはないです

ただ、他人にとっては異常でもその人にとっては正常なんだなという部分で
ちょっと考えさせられましたけどね

賛否両論ですな、興味ある方は触りだけでも読んでみてもいいかも




出版社: 集英社 (1999/11)
評価: ☆☆
解説:
男が幽霊になって好きな女性を守る話です
相当前に読んだので忘れました




出版社: 集英社 (1999/05)
評価: ☆☆☆★
解説:
舞台は郊外のニュータウンです
被害者は9歳の女の子が殺される猟奇殺人が起きます
現場には「夜の王子」という謎のサインが…
やがて、犯人が捕まり関係者や周りの人々を衝撃させます
犯行を行ったのは13歳の少年でした
主人公の弟です
弟の行った殺人事件は僕を含め、家族全てを苦しませ崩壊させていきます
やがて「夜の王子」の真実と犯行の理由を求め困難な調査を開始しますが…

設定を見てピンとくる方が多いと思います
作品の2年前に起きた神戸市の事件がモデルなんでしょうね
当時の犯行も15歳の少年Aでした
まず事件に嫌悪感を抱いた方は手に取りずらい作品なんでしょうけど
あくまで設定と思ってください
実際読めば判りますが、著者の求めるところは子ども達への可能性や希望だと思います
この手の作品はただ重たくて救いの無い作品になりがちなんですが
石田さんらしく常にせつなく中にも希望を感じさせます

まぁ、本筋は事件の真実を求めるミステリーなんですけど
ミステリーとして、ちょっとラストは興醒めしなくもなかったかな




出版社: 角川書店 (2004/07)
評価: ☆☆☆
解説:
暗闇を持った人や絶望の淵に立たされた人達が光を見いだすまでのお話
短編集です
リアリティなものから不思議なものまで、いろいろと
石田さんらしい甘く優しい愛情込めた話の短編集です
著者曰く「バック・トゥ・ライフ」がテーマらしいです
立ち直りってことみたいですな

「一ポンドの悲しみ」「14」が好きな人は読んでみるといいと思います
「IWGP」好きな人は、「IWGP」みたくテンポのよい作品とは違く、
たるーい感じですので、お薦めできません




出版社: 徳間書店 (2004/09)
評価: ☆☆
解説:
石田 衣良初のSF小説です
そこは都内の中心にそびえ立つ超高層マンションの最上階の一室、
瀬野周司は悪性の脳腫瘍によって余命幾場もない命だった
絶望の淵に立たされた周司は、ある日突然衝撃的な頭痛により気を失う
気が付いたそこは200年後の世界
生物兵器として改良されたインフルエンザ「黄魔」が猛威を振るい、
地上から人の住む場所を奪っていた
周司が目を覚ました場所は「青の塔」と呼ばれる全長2キロにも及ぶ巨大なタワーの最上階
その世界に存在するはずの無い彼は「セノ・シュー」と呼ばれていた

えーと、エンターティンメントにこだわったというだけあってか
映画化しても良さそうな作品です
で、石田さんらしいスタイリッシュで都会派、貧乏臭さが全くナシで小奇麗なのは相変らずです
ちょっとパターン化しすぎてて、多少飽きてきた感はありますが、まぁそれも期待どおりで良しとして

作品自体は話の構成やスピード感のある展開が飽きずにスラスラといけます

ただ、オチは「エー・・・オイオイオイ」みたいな
読み終わった後に気付いたら「アレ?アイツは?なんだったんだ??」とか
ラストのエピローグもちょっと消化不良感が・・・
これはいったいどう評価したものか・・・
とりあえず、期待における裏切りとして低めにしておきました





出版社: 文芸春愁 (2004/11)
評価: ☆☆☆
解説:
世界でも最大にて有数の電気街『秋葉原』
この町で石を投げれば当るほど居るアキバ系と呼ばれるマニアな連中
そんな連中の中でもさらに心にハンデを背負っている6人が主役です
言葉が不自由でキーボードでしかコミュニケーションをとれない者
過去のトラウマが原因で極度の女性恐怖症と潔癖症を患っている者
アルビノ、引篭もり、原因不明のフリーズ、、、
社会から疎外された彼等は、ある人生サイトを通じて出会い作った会社『アキハバラ@DEEP』
彼等の中に眠る才能を開花させ、それまでのシステム概念を吹き飛ばすような
画期的なAI型サーチエンジン『クルーク』を開発します
『クルーク』を元にバナー広告やHP製作などで会社経営は順調のように思えましたが、
そこに巨大な資本企業の影が彼等を襲います
復讐、そして『クルーク』の開放
彼等の戦いが始まります


まぁ、なんてか、、、
ホント良く色々と知ってんな
設定も描写も生き生きとしてますし
盛り上がりもいい感じです
でも、、、
ラストのほうはね・・・
いつもながら短編はいいんですが、長編は弱いです
こんだけ引っ張っておいて、このオチかい!?みたいな
文芸春愁だかで連載してたんだったかな?
最後は無理やり終わらせた感はあります
あんまり煮詰まってないのが印象でした






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