今が生死

今が生死

2011.11.14
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カテゴリ: 政治
山梨県医師会生涯教育講座の公開講座だった東大名誉教授の和田春樹氏の「原子力発電事故と日本の未来」と題する講演の抄録を読んだ。

8月14日にNHK教育テレビで放映された「アメリカ発、福島原発事故の深層」を中心に話が進められていた。
事故機はGE社のマークワンだが、これはアメリカで35年前からその構造上の欠陥が指摘されており、全電源喪失になった場合5時間後に燃料が露出し、5時間半後に水素が発生する。6時間後にメルトダウンが始まり7時間後に圧力容器下部が損傷。当に福島で起こったことが35年前にアメリカでシュミレーションされ議論されていたのである。

それを3人の科学者が主張したが全電源喪失の可能性は雷で死ぬ確率2000万分の1の確率よりはるかに低いとして退けられこの3人はGE社を抗議のため退社した。


1000年に1度というめったに起こらない大津波が襲来し、全電源喪失が現実のものになり大事故になってしまった。3人の技術者が職を賭して主張した欠陥を改善してから販売する、あるいは既に販売した物は修理しておけばこのような事故は防げたが、GEの幹部は国とぐるになってそのような事は何千万分の一の確率でめったにどころか殆ど起きないのだから改善する必要はないとして放置した。GE社は民事、刑事双方で責任が問われるべきである。と述べている。

めったに起きないこと、天文学的数字だなどと言われると安心してしまう傾向があるが、それでも起きた時の深刻な事態を考えればどんなに少ない可能性でも改善し、修理しなければならないことが今回の事故で世界に示された。

原発そのものは安全と宣伝されてきたが極めて稀だが事故を起こすことが今回のことで示された。原発は歴史の一時期に電力不足を補うために臨時にとられてきた応急策で自然エネルギーに徐々に変えて行くべきである。とのこと。

その通りだと思う。原発は増え続けて地球上を埋め尽くすかに思われたが今回の日本の事故でそれにブレーキがかかった。今あるものは仕方ないがこれからは極力減らし、将来的には自然エネルギーに切り替えて行くべきだと考える。





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Last updated  2011.11.15 07:30:35
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