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2013.10.06
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カテゴリ: 音楽
フォルクローレの楽器は、メンテナンスフリーなので、あるいは私が勝手にメンテナンスフリーということにしているので、演奏した後もほとんど手入れをしたことがありません。

15年くらい前に、福島県川俣の「コスキン・エン・ハポン」で、一日中サンポーニャの練習をしていたら、ふと気がついたら唇の下が擦りむけていて、サンポーニャが血まみれになっていたことがありました。さすがに、こうなると掃除しないとそのあと使いにくいです(そのとき使っていたサンポーニャは、もう引退しましたが)

zanpon~a13100601.jpg

写真では良く分かりませんが、吹き口の汚れは、そろそろ何とかすべきときかな、と。
で、バラしてみました。
サンポーニャは、ひとつの管がひとつの音を出す、パンパイプと呼ばれる仲間の笛です。で「ドミソ」の列と「レファラ」の列の2列に束ねられています。通常は、その2列を段違いに縛り合わせているのですが、まずそれを切り離します。
まずは、サンカ(標準サイズより1オクターブ下の楽器)から。

zanpon~a13100603.jpg

汚れもさることながら、縛っている糸が緩みきっています。いや、実はそのことは分かっていたんですけどね。完全に組み直さないといけないようです。

zanpon~a13100604.jpg

完全にバラバラにしました。

実は、数ヶ月前に、うちの子が私のサンポーニャの上に転倒して、管をぐしゃぐしゃに割ってしまったのです。割れた管は一番高い音と一番低い音の2本で、一番高い音は予備の管に交換しましたが、一番低いほうは、とりあえずセロテープで補修してそのまま使っています。割れた管の修理が一番手っ取り早く、なおかつ確実で、また後で修正が容易な手段がセロテープなのです。見た目が光ってしまう点だけが欠点ですが。

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頑固な脂汚れは、やすりで落とす!これが一番確実です。吹き口以外も汚れているんですが、そのあたりはよほど酷く汚れているところ以外は妥協しました。

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再び組み直します。私は、毛糸でサンポーニャを組んでいます。本当は、タコ糸の方が耐久性はあるのでしょうが。足で糸を引っ張りながら、横木に巻きつけていきます。

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裏側(奏者側)は十字に交差するように巻きます。反対側は交差させません。これだけだと左右がスカスカで、管が簡単に抜け落ちてしまうので、次は左右に巻きます。

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2回か3回ぐるぐると回して、縛れば完成です。
続いて、もう一列もバラバラにしました。

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ボリビア・ラパスのWALATAという工房で2001年に買ってきたものです。当時はそれほど評価の高い工房ではなく、購入したサンポーニャの値段も1000円そこそこでしたが、軽く吹いてもバリバリとよく鳴る、とても音の出しやすいサンポーニャで、気に入っています。音程が若干高めなのが欠点ですが、吹き方でカバーできるレベル。

続いて、マルタ(一番標準的な音域のサンポーニャ)です。

zanpon~a13100610.jpg

これも、2001年にボリビアで買ってきたものです。ケーナ奏者エディ・リマの店で、日本円にして2500円くらいの値段でした。ボリビアの物価水準では、かなり高価です。
本当にエディ・リマ本人が作ったかどうかは知りませんけど(いや、九分九厘下請けの他メーカーの製作でしょう)、とてもいい音が出るので、お気に入りです。ま、店員のおねーさんが若くて美人だったから買ってしまった、という面もあるかも。
しかし、プロがしっかり作っただけあって、12年使っていても、糸がほとんど緩まないのです。私が組むと、3~4年で糸がゆるゆるになってしまいます。

このサンポーニャは、WALATAとは逆に音程が低めです。米粒を入れて音程を上げて使います。音程の低いサンポーニャは、詰め物でどうとでも調整できるのです。逆に、高い音程を下げることは、吹き方で調整する以外はむつかしい。だから、大抵のサンポーニャは、安全を見て低目に調律されています。

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汚れていますねえ。

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白い糸から黒い糸に変わってしまいました。

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完成。
3段目の半音管の列は、普段あまり使わないので、汚れもほとんどありません。糸もすり切れていないので、張り替える必要もなし。1・2段目が黒い糸で3段目だけ白い糸で、ちょっと不統一になってしまいました。(そのためだけに糸を張り替えるのも面倒で)


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これはまた別のサンポーニャ。私と一緒に演奏しているチャランゴ奏者のいしのさんが、2004年にボリビアに行ったとき、おみやげにいただいたものです。これは、糸は緩んでいないし、切れてもいないので、分解せずに吹き口だけヤスリで清掃しました。
サンポーニャの組み方は、明確な決まりがあるわけではないのですが、たいていは、奏者側から見て右側が低音、左側が高音になるように組んでいます。ただ、ピアノでもギターでも、世の中のたいていの楽器は、左が低音、右が高音になっているので、日本で演奏する人の中には、左右反転させて組み直す人もいるようです。私は、左高音右低音の配置のままで吹いていますけど。

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4組のサンポーニャのメンテナンス終了。右側2組がサンカ、左側2組がマルタ。普段の演奏でメインで使っているのは、真ん中の2組(エディ・リマのマルタとWALATA工房のサンカ)。しかし、家で練習するときは、残りの2組も適宜使っています。右端のサンカが一番古くて、1992年頃から、20年以上使っています。あとは、2001年以降に入手したものです。

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予備管の山。何本あるか、正確に数えたことはありませんが、多分これで3組くらいはサンポーニャが作れるはず。これは、楽器未満の民芸品レベルのサンポーニャを買い集めてきては、バラバラにしたものです。もちろん、音程もちゃんとしていない楽器をバラしたものですから、使うにあたっては調律しなおす必要があります。
日本でも、「チチカカ」という民芸品店で、民芸品レベルのサンポーニャが1組1500円くらいで売っていたから、何組かまとめ買いしたことがありました。

サンポーニャは、材質がアシ(日本のアシよりは硬いとは言え)なので、踏みつけるようなトラブルでなくても、よく割れます。亀裂が1〜2本ならセロテープで補修しますが、それ以上グチャグチャにわれたら、交換するしかありません。だから、予備管が必要になるわけです。





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最終更新日  2013.10.07 12:42:05
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