鉄鋼団地




鉄鋼団地は 昔

それはそれは にぎわっていました


鉄くず 油のにおい

機械音

それは 毎日毎日 カーニバル


笑顔のよこを 汗が したたり

楽しすぎる今日は

あしたなんて 考えるひまが なかった


そして燃えつきる ろうそく

ひとつ消え ふたつ消え

しみ ひとつない 建物に

うつりかわる


鉄鋼団地

スキマだらけの

トタンかべ


鉄鋼団地

波に のまれ

さびついた



鉄鋼団地の 深夜を守った

おじさんも

今は いない


自分のつくった うで時計を

みちづれに かえっていきました


大きな川は 小さな川 のみこみ

なにごとも なかったように

橋の下を ゆっくり通りすぎる


しょうゆ ないとき 借りにいき

しおが ない 向こうどなりに もっていく


鉄鋼団地

仕出し弁当

キャッチボール


鉄鋼団地

海の 息と

白い雲



上を 飛行機

下を 地下鉄

それは カラスより 黒く

アリンコより したたかだ


けっしてあなた おしゃれじゃないけど

今も どこか ほとりで

鉄を けずってる


鉄鋼団地

朝は 早く

夜も 遅く


鉄鋼団地

今も なにかを

つくりつづける・・・


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できたて ほやほや~。

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