死ぬまでうたたねブログ

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2007.07.01
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カテゴリ: ご本





■あらすじ■

若き日の父の一生を変えた事件が原因で「ゴーゴリ」という名前をつけられた少年の目を通して、アメリカで暮らすことを決めたベンガル人(インド人)家族の歴史を描く。


■ジュンパ・ラヒリという人は■

短編集『停電の夜』でヘミングウェイ賞、ニューヨーカー新人賞、ついでに“新人の短編集としては極めて異例ながら”ピュリツァー賞を受賞したのだとか。

『停電の夜』がとてもいい! すごく好きな短編集です。

この中でも特にいいのがラストの「三度目で最後の大陸」。

長編を読んだかのようなスケール感を味わえる、というような評をどこかで読んだように思うが、まさにその通り。

『その名にちなんで』と同じく、インド出身の夫婦が異国の地アメリカで戸惑いを感じつつも根を張っていく様子を描いた小説なのだけれど、明らかに著者の来歴を反映して書かれたもの。



ちなみに、著者の写真はえらくべっぴん。女優かと思うほど。これは一見の価値があります。


■それでだからその■

「三度目で最後の大陸」がすごく良かったので、『その名にちなんで』が同じ題材で書かれていることには驚かなかった。
この人が書きたい根っこはこの部分なんだろう。
これからどんなことを書くのかはわからないけれど、小説家として書きたいと思っていたことはコレなんだろう。

よく文章読本には、「自分にしか書けないことを誰にでもわかるように書く」のが上手い文章だというようなことが書いてあるけれど、この人にとっての「自分にしか書けないこと」は、「アメリカで育ったベンガル人であること」だ。その目を通して普遍的なものを見つめる使命感というか、そうしなくてはという自覚(自負と言ってもよいかも?)があるだろう。たぶん。


■この人のすごいと思うところは■

たださりげなく日常を描写しているだけのように見えて、登場人物それぞれの心境が全てすんなりと理解できるようになっているところ。
この状況だったらそう考えるだろう、そう決断するだろう、詳しく説明されなくても、登場人物の気持ちが手に取るようにわかる。
文化も時代も違うのに、よくわかる。


そして、多くの人が漠然と眺めている「運命」というものを当たり前のように掴んでみせるところ。



だから読むことで、自分の頭の中にあった漠然とした「人生」を整理できるように感じるんじゃないだろうか。


■飛行機に乗ってアメリカに行けば■

本当にゴーゴリが存在するんじゃないだろうか、そんな風に思えるほど鮮やかな人物描写。





■読んだ人に聞きたいこと■

この物語はゴーゴリの両親がアメリカで暮らし始める1968年から始まって2000年で終わるわけだけれど、9.11のあった2001年の直前であえて終わらせているように思えるのは……私だけ?






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Last updated  2007.07.01 12:18:33
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のへぴょん@ 同意! 確かに・・・季節のご挨拶に拘りつつ、 …

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