言霊屋いたるが贈る 『元気が出る100の言葉』

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いたる34

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2005.03.10
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もうひとふんばり


普通に生活していたら、突然の地震に襲われ、自分が怪我をしたり、大切な人を失ったり、家が崩壊して住むところがなくなったり・・・ 夢であって欲しいと思うやろう。本当に辛いやろうと思う。

ニュースでは、エコノミー症候群で亡くなられた報道が続いた。車中で生活をしていると、血液の流れが悪くなり心不全などを起こしてしまうということらしい。40人以上もの方が亡くなられた。そんな報道を見ていて、自分に何が出来るかを考えた。

新潟に入って、直接、ボランティアをしようにも、平日は会社に行く必要がある。かと言って何もせず、テレビを見ているだけでは、自分自身に納得がいかない。俺は、阪神大震災のときは、全く何もしていない。同じ関西人なのに、何かをしようという気すら起こさず、テレビや週刊誌の映像を、人ごとのように見ていただけやった。

あれから、数年、いろんな人との出会い、書物との出会いがあり、自分なりに成長できた部分も少なくないと思っている。山田和尚こと、バウさんの本を読み、公演を聴きに行って、その偉大さを知った。てんつくマンの映画を観て、何かを始めなきゃいけないと思った。斉藤ひとりさんの本を通して知った、「読書のすすめの清水克衛さん」ともお会いするたびに、愛に生きる人間の熱さを教えてもらっている。

「あぁ、俺はビジネスマンになって、人間としての大切なものを忘れてしまっていた」と痛感した。それからは、いろんな書物を読み、セミナーにも参加し続けている。「心にもっと栄養を与えたらんなあかん。このままやったら自分自身が枯れてしまう・・・」と危機感を持った。

それからは、少しずつだけど変化してきたように思う。そんなとき中越大震災が起こった。

「俺にはいったい何ができる?」

毎日ニュースを見たり、インターネットで状況を確認しながら出来ることを考えた。震災からしばらくして、全国各地から救援物資が現地に届けられ、ボランティアの人たちや自衛隊も、現地に入っていた。俺も現地に行って、何かの手伝いをすることはもちろん出来た。ただ、テレビやインターネットの情報を見る限り、ボランティアの人たちや、救援物資は十分に足りているようにも見えた。



当初、学校の体育館や福祉施設など、避難所は350箇所以上にのぼった。避難所の中でも、長岡市の中学校、高校、小千谷市の学校などは、最大1000人もの避難者で溢れかえっていた。応援物資を送ると決意はしたものの、新潟県庁のホームページから情報を取り出したときには、あまりの数の多さに尻込みした。ただ、ここで諦めてしまっては何も始まらないし、こうしている間にも、おじいちゃんやおばあちゃんは心細さに耐えているんだと思うと、俄然やる気が出てきた。

そこで、まずはメッセージから書き始めた。インスピレーションで勇気、元気の出そうな言葉をいくつか書いた。
『もうひとふんばり』、『おばあちゃん、もう大丈夫だよ、私たちが来たからね、安心していいよ』、『仲間がいるから 大丈夫』、『止まない雨はない 明日は晴れる』、『大丈夫、人間は強い』、『人生は開き直り 勇気と覚悟で コワいもんなし』、『こんなときこそ支え合い こんなときこそ譲り合い どうせやるなら競い愛』・・・

25枚前後のメッセージを書き、それを送ることにした。俺が勤めている会社が9時から始まるので、2時間早い7時に出社し、不要になった資料などの裏紙にコピーを始めた。1日700枚程度。このときにつくづく思った。自分の会社がOA機器の販売会社で、コピーのメンテナンス人員が自社の社員で良かったと。コンビニでコピーするとなると「10円×7000枚」だから、7,000円にもなる。それを20日間続けると140,000円にもなってしまう。その分が節約できたのは、俺にとっては大きかった。

20時を過ぎると仕事に区切りを付け、印刷した用紙を持って、自宅に向かう。途中、100円ショップに寄って、6枚入りの茶封筒、のり、シールを買い占めた。自宅に着くとすぐ、インターネットから避難所をリストアップし、その他の情報も併せて収集する。ネット上から得た情報だと、ボランティアセンターへの郵送は無料ということだったので、最初の700枚のメッセージをボランティアセンターに送ることにした。正直、被災者の手元に届くかどうかは不安だったが、とりあえず送ってみることにした。

数日後、予感的中の内容が書かれた新聞記事を読んだ。「物資が余りすぎていて必要のないものは倉庫に眠っている。処分に困っているし、物資を振り分ける作業が追いついていない。」という記事だった。

「前回に送ったメッセージは、間違いなく被災者の手元には届いていない・・・」 作戦の変更が必要とされた。それからは、各避難所の住所を全て調べあげ、学校の体育館や病院などの避難所に直接送ることにした。自宅に帰ると、宛名書き、封筒糊付け、そして翌日5時に起きて24時間受付の郵便局に持っていく。郵送費は1回に付き7~8,000円くらいだ。そんな毎日がしばらく続いた。

新潟の地震が起こる前までは、週末は井の頭公園や中野ブロードウェイという商店街で路上詩人をしていた。路上に出れば自分の作品を買ってくれる人がいる。元気を失った人や、落ち込んでいる人に、励ましの言葉を書き、その人たちに喜んでもらえると本当に嬉しい。だから、週末はずっと路上の活動を続けたかった。ただ、「現地にも行かないで何がボランティアだ・・・」という思いは頭の中から消えることはなかった。

週末は路上に出て、作品を売ってお金をいただいている。平日はボランティアという思いで応援物資を送っている。だったら、「週末に直接現地に行って何か手伝うことがあるんじゃないか」「路上に出てお金をいただいて、好きなことをやっているなら、現地に行くべきじゃないのか」 そんな思いを巡らせる日が続いた。

ふとしたときに、ある考えに到達した。「そうだ、週末、路上に出ることは悪いことじゃない。喜んでくれる人がいるんだから、むしろいいことのはずだ。ただ、いただいたお金は、全て新潟に物資を送るための郵送費にすればいいんだ。」って考えたら、自分の中のしこりがきれいに取れた。

「新潟を元気にするためにメッセージを送り続けたい。そのためには路上に出て、郵送料や材料費をたくさん稼がなきゃいけない。買ってくれたお客さんは俺の作品を見て喜んでくれる。新潟の人たちにも元気を与えられる。」こう考えたら全部が繋がった。



正直、被災者の方々の手元に届いているのかはわからない。仮に届いていたとしても、勇気や元気を与えることができたかどうかはまったく知る由もない。た クリックしてね! だ、自分の想いと行動の結果が、ひとりの人を救うことができていれば嬉しく思う。 





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Last updated  2005.04.05 23:10:00
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聖書預言@ Re:予期せぬ出来事(07/29) 神の御子イエス・キリストを信じる者は永…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に 国民の…
Jeraldanact@ Проститутки метро Проспект Ветеранов Брат замминистра инфраструктуры Украины…
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王島将春@ Re:今日は株の勉強会(06/04) はじめまして。福井市在住の王島将春(お…

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