島流れ者 - 悪意なき本音

島流れ者 - 悪意なき本音

2004.01.03
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念願かなって初めてのマイホームを買ってこの土地にやってきたのは去年の10月、あっという間に一年以上たった。初めのうちは自分の家に住んでいると言うことがなんだか夢を見ているようで信じられなかったが、ここに来てようやく、ホームオーナーと言う肩書きがちょっとだけ違和感なくなってきた。

初めの頃はあれこれと新しい家具を買いにIKEAというスウェーデンを本拠地とする大手の家具屋チェーン店に、何度も何度も車で一時間ほど掛けて通った。ジャックはご存知、‘デザイナー’であるために、ちょっとした色や、スタイルにこだわる。買ってきたものを実際にセットアップしてみるとすでにあるものと合わなかったり、その家具が全体のスペースに対して若干大きすぎたり、小さすぎたりとと言うことがちょくちょく起きた。私としては、これくらい良いじゃないと言うようなことでもジャックとしては許せなくて、そのたびに返品にまた次の週末にはるばる往復二時間以上掛けてIKEAに舞い戻り、そのつどまた新たなものを買っては、また同じ事が起きて、合計4週間をIKEAツアーを繰り返した。

ジャックのデザインに関するフィロソフィーは、単に格好いいデザインとか言うのではなくて、生活習慣に合った効率的なもので、しかも、ゆったりとくつろげる心地のよい生活空間を作るの為のものでなくてはいけないと言う。実際にそれを本職としているため、心地よいと感じる生活空間に於いてのスペース、色、照明などが以下に大切であるか、また、どうあるべきかを良く心得ている。

専門家の彼の考えに私は全く文句はないが、あまりの完ぺき主義なので、ひとつの物事を決めて、終わらせるまでの一連の作業に膨大な時間を費やすのが、なんともじれったく時にはイライラさせられるのである。まあこれは以前の日記にも書いたので繰り返すと皆様の時間を無駄にするので(もうすでに無駄にしているって?)本題に移ることにしよう。

新しいルームメイトが決まったのが12月中旬、前のルーム目とが出て行って間もなくの、全く偶然というべきものであった。その頃まだルームメイトが決まっておらず、(日記:‘他人とクラス・ルームメイトを探せ’参照)新聞に広告を新たに出そうと思っていた。

12月4日に4回目の結婚記念日として、私たちのお気に入りの南アメリカ料理のレストランで食事をした。そのときのウェイトレスはいつものフレンドリーでとてもきれいなブリジットだった。以前着たときの会話で、彼女は20歳の学生で、最近親元を離れたばかりとあると聞いていたので、もしかしたら、彼女か、もしくはその友達が部屋を探していないかと思って聞いてみたら、なんと彼女自身が新しい部屋を探しているところだと言う。

彼女の生活環境はひどいもので2ベッドルームのアパートに、二階の二つの部屋二組のカップルが住み、リビングルームに自分の妹と住んでいると言う。プライバシーがないばかりでなく、彼女以外はみんなとても‘汚い好き’で、その豚小屋生活に耐えられないらしい。

早速私たちの電話番号を教えたところ、数日後に彼女が部屋を見に来て、私たちのきれい好きさに感激して即決で入居を決めてくれた。早速彼女の部屋を心地よいものにするために、今までずーっと延ばし延ばしにしていた壁のペンキ塗りをすることになった。まずは色の選択に2週間ほどかかり、クリスマスショッピングで追われたり、ジャックの実家のケンブリアにクリスマスを過ごしたりといろいろあったので、本格的に取り掛かったのは彼女の入居予定の数日前になってしまった。

ペンキ塗りは本当に時間の掛かる作業で、私の得意とする分野ではない。以前に自分ひとりでバスルームを一日がかりで塗った事があったが、私にとって、それはそれは大変な重労働だった。ようやく終わってからぐったり伸びているところにジャックが帰ってきて、“有難う”と言いながら私の仕上げ具合を点検し、”ああ、あそこがちょっとむらになってる、個々はもう一度やり直さなきゃね...”と言い方は易しいが、厳しい評価を下すのだった。散々疲れていたので、“もうペンキ塗りはこりごり!今度はあんたがやってよね!”とぶち切れたのだった。



ニューイヤーイブの日に、私のやったところを手直しを含めた三日間の重労働を終えた後、もうペンキ塗りはこりごりと、言ったくせに、ジャックはまだやり足りないところがあるから手伝ってと言って、最後の短期の仕事を終えて疲れて帰ってきた私を無理やり引きずってペンキ塗りの最後の仕上げに掛かった。大晦日にこんなことしているのは私たちだけじゃないだろうか?

ようやく全て完成した翌朝、ジャックはまたしても自分のやった不完全な点を見つけ、“このドアは白すぎて壁の色がくすんで見える!”と言い出した。ああ、また始まったよお~~~。それに加えて自分の不注意で電気系統がちょっとおかしくなったことに腹を立てている。もう、いい加減にしてくれ~~~。私の叫びは今までになく大きくこだまする。

そこに来て彼はとても素晴らしいの力を発揮した。それは向かいに住んでいる隣人に頼みを入れたのだった。この隣人、とても話し好きの50代半ばの男性で、ジャックを見ると話し込み、毎回20分以上は逃れることが出来ない。それでもジャックは辛抱強く聞き役になってご近所付き合いをうまいことしている。一方私はと言うと、近所の人に軽く会釈をする以外はめったに会話をすることはない。なので、毎度ジャックが隣人と数十分に及ぶご近所付き合いを見るたびに、近所付き合いはもっぱら主婦たちの仕事とされている日本ではあまり見られない光景だよなあと感心するのである。

この隣人、エリックは早速飛んできて、電気系統の基礎をハンディーマンタイプとは全く正反対の‘デザイナー・ジャック’に伝授しながら、問題解決してくれた。今回ばかりでなく、彼や、また別の隣人から度々大工用具を貸してもらったり、ちょっとしたアドバイスを貰ったりして、New Home Ownerである私たちは何とか自分たちで問題箇所を修理したり、家のアップグレードをすることが出来ている。全くありがたいことである。

アパートに住んでいたときには、大家のトニーが何かが故障するたびにすっ飛んできてくれて、何にも心配することがなかったが、今はその便利なトニーはいない。なんでも自分たちでやるしかないのだ。面倒なことばかりで、プロに頼むゆとりがあったらと、愚痴をこぼしたくなる。でも、有難い事にこの国ではいろんなものが日曜大工洋品店に行けばなんでも比較的安く手に入るため、私たちのような初めて家を買った人たちは自分で何でも出来るように少しずつ学んで、真の‘ホームオーナー’になってゆくのである。





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最終更新日  2004.01.04 03:58:17
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