tomorrow

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戦う男のミッドナイトブルース!




マモルは、気がつけば、四十歳を過ぎていた。

自慢は、毎晩鍛えている、腹筋と若さ!

マモルの仕事はマダムを相手に、宝石を全国のデパートの外商に

売らせる事だった!!

旅から旅への毎日だったが、こんなタフな生活でも、

いいことはある。

「チーフ今夜いっしょにお食事いかがですか?」

売り上げナンバーワンの売り子の恵子の誘いだった!

彼女の機嫌を損ねるわけには、行かない!

彼女のムスク系香りは、俺をその気にさせた。

「OK!僕の泊まってるウエスティンに、ご機嫌なイタメシ屋
で、席をリザーブしておくよ!!」

東京からの、妻からの電話の子供たちの話も早々に切り上げ、恵子と80年代物の冷えたシャブリを開ける!!

ギャルソン達は次から次へと、料理を運んで来る。
「チーフここのペンネ最高ですね!」恵子はキャンドルの
向こうで僕に話しかける。
「君はよく働いてくれるから、助かるよ。今日も京都の
 マダムに、5000万の売り上げ、上げてくれて今月も、
 お陰で本社に顔がたつよ!本当にありがとう!」

「いいえ、チーフが優しいから、ですよ!!」
「当たり前さ!!僕は君だけに優しい!!わかる?」
「今日は君だけの物さ!!リクエストに答えるよ」

彼女は、僕のホテルの部屋に傾れ込み、一晩よろしく、
朝を迎えた!!

シゴト、シゴト!男は仕事!マダムに夢を売るのが私の
仕事!!

粋も甘いも、乗り越えて来た、四十歳!!

善いも悪いも、関係無いね!!

ハッピー、ヒッピーよろしく、さすらいの風が吹く!

汚れたお顔でコンニチワー!!今の暮らしには、満足して

います。臨機応変、ポリシーなんて糞食らえ!!

人生なんて、汚れて行く事さ!!

会社も家庭もうまくやっている!戦う男のミッドナイトブルース!毎日が戦いだから!綺麗ごとじゃ、うまく回せない。

                     終わり。


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