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悲しい時は泣けばいい

「プラス思考」とか「ポジティブ思考」という
言葉があります。

どんな困難なことが起こっても、常に前向きに明るい気持ちを
持ち続けることは素晴しいと思います。
そこから、思いもかけず大きな力が働いたり、
自然治癒力が高められたりするのだと思います。

でも、それではなぜ？
神様は人間に、悲しみとか苦しい気持ちを与えてくれたのでしょうか？

そんな（一般的には）マイナス思考と言われている感情も
私は人間にとって必要なんじゃないかと思います。
逆に、その気持ちを忘れてしまっては、
いけないような気がします。

例えば、ごく近い関係にあった人の死に遭遇した時、
プラス思考の人はその死を、自分にとっても、故人にとっても、
意味のあるものに感じ、これからの自分の人生の糧にしていく事が
出来るのだと思います。

でも、そう考える前に
人の死に直面した時、単純に悲しみ、泣き崩れ、
何日もその悲しみから立ち上がれない・・・
そんな感情がまず、湧き出てくることのほうが
人間らしいと私は思います。

神様が与えてくれた悲しむ、苦しむ、悩む、落ち込む・・・
と言った感情は、ただ人生を後ろ向きにすすんでいるのではないと
思います。

そこから、自分自身を見つめ直し、魂を浄化する事も出来ると
思うんです。
そして、自分と同じように悲しみ、苦しんでいる人の
気持ちに少しでも近づいてあげることが出来ます。
その人のために、一緒に泣いてあげる事も出来ます。

人って、他人の喜びを共有し、一緒に喜ぶことは
案外簡単に出来ると思うのです。
でも、他人の悲しみを共有し、心の底から一緒に悲しんであげることは
難しくありませんか？

そう言う人の痛みがわかる人でありたいと思います。
それには、悲しい時に泣き、悩んだ時に落ち込む・・・
人間はそんな一面も持ち合わせていることを、
素直に受け入れたいと思います。

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